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「ビデオドローム」は意外と熱い映画だった

クローネンバーグの意思表示

映画「ビデオドローム」を鑑賞しました。

本作は、奇才デヴィッド・クローネンバーグの代表作とも呼べる作品です。

暴力やポルノが売り物のケーブル・テレビ局を経営する主人公マックスは、ある日部下が偶然傍受した電波から<ビデオドローム>という番組の存在を知る。そこには過激な拷問や殺人が生々しく映し出されていた。そんなある日、調査の中で、<ビデオドローム>は見た者の脳に腫瘍を生じさせ、幻覚を見させることが分かる。やがて<ビデオドローム>に支配されてゆくマックスの世界も、均衡が崩れてゆく…。

テアトル・クラシックス「ビデオドローム」紹介ページより引用

ボディ・ホラー

クローネンバーグ監督は、ボディ・ホラーのスペシャリストです。

ボディ・ホラーとは…

ホラーのサブジャンルの1つ。
肉体の破壊や変容など、「肉体が普通ではなくなること」に関する恐怖。

わかりやすい例として「骨折によって体がありえない曲がり方をしている」というのが挙げられる。
折れていることによる痛みは想像するだけでもちろん怖いが、それと同時に視覚的な嫌悪感・恐怖を感じる人が多いであろう。

他にも体が腐る、破裂する、モンスターに変身するなどがある。

ピクシブ「ボディホラー」紹介ページより引用

クローネンバーグ監督のボディ・ホラーは一味違います。

奇抜なアイデアとねっちょり感が、そこらのボディ・ホラーとは一線を画しているのです。

もうこれは、観てもらえればわかります笑

キモいんだけど、どこかカッコよさもあって…なんというか、クセになるんです。

ビデオドロームの熱いところ

「ビデオドローム」は「スキャナーズ」の後に公開された作品です。

「スキャナーズ」はクローネンバーグ監督らしさはあるものの、結構王道のストーリーです。

主人公が悪に向かう、サイキックバトルものです。

しかし、「ビデオドローム」は違います。

人間の精神性や、社会的なメッセージも多分に含まれているのです。

より刺激的で奇抜なアイデアでもって、鑑賞者を満足させるという使命感のようなものを感じました。

それを受けると、主人公の手と銃が一体となるボディ・ホラー要素が、私にはカッコよく見えてしまいました。

新作は8月公開

そんなクローネンバーグ監督の新作「クライムズ・オブ・ザ・フューチャー」が8月18日に公開されます。

巨匠も御年80歳。

どんなねっちょりボディで、我々に刺激をくれるのか…。

絶対見逃せません。

「5分で退席する人が表れる」という噂もございます!

あなたは耐えられる側の人でしょうか?

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

「ビデオドローム」について解説しました。

クローネンバーグの決意表明のような、実はカッコいい作品です。

ブログでは映画に関する情報をたくさん紹介していますので、ぜひ遊びにいらしてください!


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