シュナムルさんが書いたこと書かなかったこと
シュナムルさんの経歴、家族詐称についての暴露動画が出回り、彼はアカウントを消してしまった。
京大卒、妻子があり、妻は異国出身の科学者の設定。動画が事実であれば10年ほど虚偽の設定で彼はツイートを続けたことになる。リベラル、フェミニストとしてのツイートが人気でフォロワー実に3万人。ツイートすれば瞬く間に「いいね」がつく。ビシャモンツイートを彼がRTすると「いいね」の通知がたくさん来ていた覚えがあります。大きくくくると、彼は「言論系」ではあったので、バックボーンの虚偽はアカウントを削除するにあまりある暴露だった。
ビシャモンの心情としては「せつねえな」の一言に尽きる。以前のアカウントで何度か言葉を交わし、普通に賢い人だなと感じていた。彼の日韓の歴史に関するツイートはいわゆる右左の思想からも外れたところで専門的であったので、なんらかの専門家なのだろうとも思っていた。リアル世界で関わる人ではなかったので、個人的には特にバックボーンを気にしたことはない。
チベット密教で「タルパ」という秘奥義があるのをご存知だろうか。
10年も架空の人物を演じ続けたなら、それはもう一種の別人格が存在していたことになるわけで、アカウントの削除は彼にとっては大きなストレスであることに違いはないと思う。
加えて文中に「統合失調症を引き起こす恐れがある」とある。統合失調に近いような症状のある人がタルパを作り出すのか、タルパが暴走すると統合失調になってしまうのかニワトリ卵なわけですが、とにかく扱い方を間違えると病癖を悪化させてしまうことに違いはないように思う。
デストロイMISAKIのこと
少し前、音楽系で「デストロイMISAKI」というアカウントがあって、その人も幾つかの虚偽設定でアカウントを運営していた。設定が妙ですね?と話題になって、他のフォロワー数が多いアカウントからどれだけ突っ込まれようとも彼(彼女?)はしばらくアカウントを削除できずにいた。実にフォロワー数1万人。肌感ですが、フォロワーが1万人前後から設定の真偽が問題になってくる感じやね。
SNSとは言え虚偽の人格が形成されてしまうと、アカウントを消したら自分の中の人が一人いなくなるわけだからね。ストレス度合いとしては、期間が長ければ長いほど、親や親友がいなくなるみたいなもんに近いと思う。かなり大きなストレスかと思う。
演出とブランディングと虚偽
さてさてここで
A 生きて行くためのある程度の演出(SNSでの演出も含めて)
B(積極的な)ブランディング
C 虚偽
について考えてみよう。
Aは円滑なコミュニケーションを取るために誰しもがある程度はやっていること。言わなくていいことは言わない。役に立つことや喜ばれることを言う。SNSでは誰もが書くことと書かないことを選んでいる。
そしてB、イマドキはSNSなんてものがあるので誰しもがBのブランディングめいたことをやっている。音楽やってる人は、なるべく音楽のことだけつぶやこうとか、そういうのも含めて。ここで、ちょっといい写真撮って加工してアップする、いい音楽作ってアップするなんかは、かなり積極的なブランディングだと思います。
そして、C。音楽をやる人はよく心得ていて欲しい。積極的なブランディングの中で「加工」と出て来ましたが、映像や音楽の制作はほぼ「加工物」です。ちょっといい自分になりきって虚偽をアップしている。メジャー作品だってそう。アイドルは一部、架空の恋人としての存在を売り、アイドルの意図に関わらず一部そうやって消費されている。それと、ツイッターでの経歴や家族虚偽との境目というのは、非常に曖昧だと思う。法的にどうこうの話ではなく、どれだけいい自分を見せられるか、また自分心情を知ってもらうためになんらかのかっこよさ、訴求しやすさを付加して工夫して頑張ってるわけだから。
というわけで、誰でも陥ってしまう可能性のあることなので、死体蹴りはそろそろやめようぜって思います。
シュナムルさんがネットから離れられるなら、しばらく放心してしまうのは想像に難くないけど、リアル人生を立て直すいい機会だと思ってがんばるしかない。
こういう事件が起きると、いつもしばらくもやもやと考えてしまうので、今日はすっきりさせるためにも書いてみました。まだあまりスッキリしないので、ご意見ある方は寄せて頂けると嬉しいです。コメントを元にもう少し考えてみたい。
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