飼育日記「めだかのきもち」⑧針子から稚魚へ
メダカ鉢の中に針子を見つけるのは楽しい瞬間だ。飼う前は、毎日のように産卵して増えすぎたらどうしよう、と心配していたが、自然界では卵も成魚の栄養になるというし、またそうやすやすと産み付ける場所を教えてくれないので、孵化するまでは自然にまかせて、針子になって見つけた子だけは保護することにした。
例によって、嬉々としてパシッパシッと果し合いをしているのは現在12匹。成魚の捕食を免れた運の良い、すばしこい針子達である。
最初に見つけた(飼育日記①)針子は、少し前まで、胴がキュンとくびれて、超ミニサイズの笹餅、と言った愛らしい格好だったが、20日程経つと少しメダカらしい姿になってきた。
このあたりまで育つのが難しいと言われている通り、7匹いたのが今では3匹になってしまった。稚魚の死因は餓死が多いという。毎日、粉のように細かい、ベビー用の餌を数回に分けて与えているが、上手に食べられない子もいたようだ。
鉢底近くで弱っている稚魚を見つけて引き上げたこともあるが、あとは、泳げなくなったあと、同居する子供のヌマエビに食べられたのかも知れない。ヌマエビはメダカと共存できるが、弱って隔離中の成魚の尾びれに掴まっているのを見たことがある。
小さな鉢の中の食物連鎖である。 7. 20