希死念慮という事実、その奥にある真実──うつ病の私がなぜ「死にたい」を口にするのか
「もう、死にたい」と両親の前で言ってしまった。うつ病がつらすぎて。
父はその場を離れた。
母は「そんなこと言わないで。いつかきっと治るから」と言った。
主治医にも希死念慮(死にたいという願望)について相談したことがあるが何だかはぐらかされてしまった。
死にたい気持ちを明かしてみて、やっぱり言わなければよかった、先生にも黙っていればよかったと感じた。
解決策が見つかるかなと思って勇気を出して言ったのに何も見つからず共感もされなかったからだ。
私は死なない。でも死にたい。
私の場合はどんなに苦しくても自分では死なないと決めている。信仰上の理由もあるし人を悲しませたり責任を感じさせたりしたくないからだ。
それなのになぜ「死にたい」を口にするのか。
それは以下の理由があるように思う。
死ぬほどつらい病いであることをただただわかってほしい。
こんな思いを抱えながらでも生きていく方法を一緒に考えてほしい。
ありのままの自分でも生きていくことを認めてほしい。
いつか治るよ、なんて簡単に言わないでほしかった。
うつとともに生きていく覚悟で、死にたい気持ちを抱えながらでも生をまっとうする覚悟でいるのだから。
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