びお|うつ病について語る部屋

生物学者を志し大学・大学院で分子生物学に傾倒するも一般企業へ就職。いろいろあってうつ病を発症。生き物と学ぶことと書くことが好き。精神疾患当事者となって得られた気づきのほか、生きるにまつわる諸々をつれづれなるままに。

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生物学者を志し大学・大学院で分子生物学に傾倒するも一般企業へ就職。いろいろあってうつ病を発症。生き物と学ぶことと書くことが好き。精神疾患当事者となって得られた気づきのほか、生きるにまつわる諸々をつれづれなるままに。

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私は生物オタクのうつ病患者。自分という奇妙な生き物の観察記録とリハビリとお守りのためのnoteをはじめました。

私がここをはじめた理由を書いてみるとする。何となくと言ってしまえばそれまでだが、たぶん3つの理由が大きい。 得体の知れないものはとにかく観察して記録して発表したいうつ病という病気があること。それは以前から知識としては当然持っていた。何なら精神疾患について関心を持っていたのでいろいろ調べてわかった気になっていた。 当事者となってそれは全くの早とちりであったと気づかされた。机上の知識ではわからないなんとも言えない苦しさが沢山あった。 まずは症状そのものの苦しみ。書籍で読んだ

    • お布団のワルツ

      昨日は死について考えていたけれど、 今日は生について、いや、人生について考えていた。 昨日の私、今日の私。 同じようで少し違う。 食べたもの、吸収したもの、出たもの。 聞いたこと、考えたこと、言ったこと。 そのそれぞれが「今」の私を形づくっている。 明日は何を食べようか。何を知れるか。 「今」の私はそれが少しだけ楽しみ。 食べる量は多すぎても少なすぎてもいけない。 バランスがめちゃ大事。 食べることと出すこと。 インプットとアウトプット。 詰まらないように適量を

      • 精神科選びの極意……? ※うつ病患者の私見

        うつ病治療では主治医との相性が大切私はうつ病で2年以上、精神科に通院している。 これまでの人生で内科・整形外科・眼科・皮膚科などさまざまな診療科にお世話になってきたが、うつ病治療・精神科診療においては特に主治医との相性が大切だと感じている。 それは、精神科診療では主治医との対話(精神療法とよばれる)そのものも治療であるからだ。 中等症以上のうつ病では薬物療法(お薬による治療)も重要ではあるものの、精神療法は全てのうつ病患者に対して行われる基本的な治療なのである。 精神科

        • 自立支援医療制度を利用してうつ病治療を1割負担で受けている話

          うつ病でもう2年半ほど精神科クリニックに通院している。 療養のため働けない今の私にとって医療費の負担はつらいが「自立支援医療(精神通院)」という公的な制度によって負担を軽減できている。 精神科に定期的に通院が必要な人なら気軽に利用できる制度なので未利用の方はぜひ申請を検討してほしい。 自立支援医療(精神通院)とは医療機関にかかった際、私たちは基本的に医療費の3割を窓口で支払う。 しかし自立支援医療(精神通院)を適用すると精神科の通院にかかる医療費が1割負担に軽減される。

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          うつ病患者なら知っておきたい精神科入院の基礎知識

          うつ病で入院を勧められることはあり得ます。精神科の入院と聞くと何となく怖いと思っていませんか? 精神科医療、とりわけ入院には偏見をもつ人も多いです。 精神科の入院形態には3種類があり、また入院後の生活もさまざまです。今回はそんな精神科における入院について知っておきたい基本知識をまとめました。 入院形態は3種類精神科の入院形態は『精神保健福祉法』の第5章で決められています。本人の同意に基づく任意入院のほかに、措置入院と医療保護入院があります。 ① 任意入院 本人の同意に

          うつ病患者なら知っておきたい精神科入院の基礎知識

          うつ病でも働きたい! 押さえておくべき基礎知識

          病状に合わせて適切な働き方を:支援制度を知ろううつ病などの精神疾患を抱えながら働くための方法としては大きく分けて下記の4つがあります。 ご自身の状態やご希望に合わせてかかりつけ医療機関やハローワークなどに相談なさるとよいでしょう。 「働く」というとお金のために働く(①)というのが最終的な目標ではあるとは思います。 しかしうつ病では長い療養が必要なこともあり、その後にいきなり働くことは難しいものです。 そのための準備(生活リズムを整える、数時間集中して作業をこなすなど)ができ

          うつ病でも働きたい! 押さえておくべき基礎知識

          「うつ病について語る部屋」の設立趣旨

          LINEオープンチャット「うつ病について語る部屋」(ウツカタ)はこんな思いで設立・運営しています。 みんなでつくる闘病記録私は自分の心を書き留めておきたい、調べた医療情報や制度をまとめておきたい、そしてそれを共有することで誰か一人でも少しでも心が楽になれるのなら嬉しいと思いウツカタを開設しました。 私自身、思いもよらずうつ病になって真っ暗なトンネルをさまよっている頃、オープンチャットという存在を知りました。 このような場を利用することで、具体的なアドバイスがもらえなくても

          「うつ病について語る部屋」の設立趣旨

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          うつ病について語る部屋 LINEオープンチャット

          私が管理しているLINEオープンチャットのご紹介です。 ▼オープンチャット「うつ病について語る部屋」 スマートフォンなどで上のリンクをタップするとLINEアプリが開きます。 ニックネームとアイコンを設定していただき入室申請をしてください。 約200人の当事者と匿名で交流することが可能です。 【部屋のご紹介】 ※ 18歳以上限定 ※学生はまずはスクールカウンセラーに相談を うつ病と診断された方、あるいはひょっとしてうつ病かも?と心配な方を中心にした部屋です。 うつ病

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          希死念慮という事実、その奥にある真実──うつ病の私がなぜ「死にたい」を口にするのか

          「もう、死にたい」と両親の前で言ってしまった。うつ病がつらすぎて。 父はその場を離れた。 母は「そんなこと言わないで。いつかきっと治るから」と言った。 主治医にも希死念慮(死にたいという願望)について相談したことがあるが何だかはぐらかされてしまった。 死にたい気持ちを明かしてみて、やっぱり言わなければよかった、先生にも黙っていればよかったと感じた。 解決策が見つかるかなと思って勇気を出して言ったのに何も見つからず共感もされなかったからだ。 私は死なない。でも死にたい。

          希死念慮という事実、その奥にある真実──うつ病の私がなぜ「死にたい」を口にするのか

          ボロボロのランドセルと輝く私

          昨日の記事で「姉のランドセルのお下がりを率先して選んだ」とあったが本当は新しいものが欲しいのに親の顔色を見てそうしたのか? という質問をいただいた。 答えはNO。本当に率先してお下がりを選んだのである。 これは私のうつ病の根底にあるコンプレックスとリンクしているのでちょっと掘り下げてみる。 ▼昨日の記事 新品のランドセルを拒絶する奇妙な幼児うちは貧乏というわけではない。 親や祖父母はランドセルを買ってあげるといってくれたし、むしろ「頼むから買わせてくれ」といったのを拒絶

          ボロボロのランドセルと輝く私

          うつ病的食欲論

          私は調子が悪くなると食べ物受付停止、臨時休業日になるのだけれど。 その感覚には2種類あって ①食べ物を見ること自体で吐き気をもよおす。情報量過多による脳の混乱と食べねばというプレッシャーのストレスに由来するもの。 ②お腹が空かない。そんな自分なんかが食べ物様を消費するのはもったいないという思考に由来するもの。 ①はおそらくうつ病ではよくある症状のようで、カウンセラーもそれはあるあるですね、というようなことを言っていた。 一方、②について相談すると「は?どんな感覚?」

          コロナ禍。私がいかにしてうつ病という名のトンネルへ入ったか。

          2020年の夏の東京。私はうつ病と診断された。 それは本来ならオリンピックで浮かれているはずの大都会が、1回目の緊急事態宣言で静まり返ったあとのことであった。 時期からすればいわゆる「コロナうつ」に当てはまるのかもしれない。 もしコロナ禍がなかったら、うつ病になることもなく元気に働いているのかもしれないが、起きてしまったことは仕方がないことだ。 しかし以前の記事でも書いたとおり、私はもともと出不精であり緊急事態宣言で遊びに行けなくなったことがストレスになったとは全く思えな

          コロナ禍。私がいかにしてうつ病という名のトンネルへ入ったか。

          ある晴れた春の日の木陰にて

          日本のどっかの青空の下、木漏れ日の差す庭に座って今、これを書いている。 帽子にマスク、日焼け止めの完全武装で。 木の葉のサワサワという音と遠くの鳥のさえずり。虫の羽音もする。 ああ、静かだ。音がするけど静かだ。 春っていいですね。生きてるっていいですね。 小さな苔の世界と、大きな木と空の世界。どっちの世界も素敵だ。 人間はちっぽけだ。だけど賢い。だから弱い。だからこそ、強い。 助け合って生きのびようよ。このつらい世の中を。 この世界には本当に知らないことが山ほどあ

          ある晴れた春の日の木陰にて

          尊敬してやまないあの人を思い出して

          大事なあの人との別れ彼との死別はもう数年前のことだが、まだまだ消化しきれていない。 数年では処理しきれないくらい、彼との思い出はたくさんありすぎる。 彼は私がこれまでに出会った中で最も敬愛する変態だ。 私の変態性のほとんどは彼の影響である。 たくさんたくさん教わったことがあるけれど、まだまだ足らない。 もっと教わりたいことがたくさんあった。 亡くなってからその偉大さに気付かされることがたくさんあった。 いつになったら受け入れられるかわからない。 一生抱えたままかもしれな

          尊敬してやまないあの人を思い出して