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(O21) 「リクルートの働き方改革」の取り組み、話します。コロナ禍で見えたマネジメントの在り方と従業員の意識変化 (2021.2.12) by 野口孝広 より抜粋加筆しました。

⑴ リクルートでは10年ほど前から働き方改革に取り組んできた

働き方改革に取り組むにあたっては、
前提となる考え方が大切です。


当社では、2つの観点で分析しています。
①時代認識
②情報の取得方法


平成の中盤頃までは、現在と比べてビジネスの変化が遅く、以下が成功するための1つのメソッドでした。

「経営はじっくり計画を立て、
現場は着実に計画を実行し、ミドルマネジメントがその行動を管理する」


ところが、ビジネスの変化が早く、
情報の流動性が高い時代に変わり、経営が全ての情報を把握するのが困難になった。


現代においては経営が、
じっくり計画を立てているようでは競争に勝ち残れないでしょう。

となると、経営と現場の役割分担も、
おのずと変わってきます。


例:現場で何が起こっているのか、自社の商品・サービスに優位性があるのかないのか、
といった状況の判断は、現場でスピーディに行う方が良いかもしれません。


一方、ビジネスの変化が早い状況下で、
個人やチームのポテンシャルをいかに引き出すかといった仕組み・環境づくりの重要度は増しています。

この点において、経営は今まで以上に、
力を入れる必要があると考えられます。


当初はどうしても、
「総論OK各論反対」になりがちでした。

人事制度やオフィス環境、IT、マネジメントといったさまざまなテーマを横串で取り組むのが困難だから。


これは多くの企業で起こりがちな問題。

その解決策として、働き方改革は、
トップダウン型で行うべきという論調がある。


しかしトップダウン型は、
当社の企業風土には全く合いません。

そこで独自の進め方を模索し、
フリーアドレスやマネジメントツールの開発といった小粒な施策をいろいろと試すことで進めてきました。


⑵ 当社では働き方改革の目的は「イノベーション創出の加速」

イノベーション創出を加速させるには、以下の仮説のもとに施策を打ち出しています。

①どういう環境を整備するべきか
②より効果的な環境の組み合わせはあるか


施策を試す際に再現性を重視しているのもポイント。
「あの部署だからできた」という話ではスケールしません。


⑶ 当社の手順は、初めに「可視化」をする

業務のプロセスや価値を数値化(可視化)できないものは、
再現性がないため、そもそも取り組みません。


可視化によって、必要なコストや人員が割り出せたら、
次の手順としてそれらを「置き換え」「集約」「削減」のふるいにかけます。

その結果が、時間短縮(≒時間創出)につながります。


目的は、イノベーション創出の加速。
重要なのは、創出した時間を何に使うか。

一連のサイクルが回せる見込みがあるかどうかで、
やるかどうかを判断しています。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp