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理不尽はどうしてもあるけど、真剣に考えるきっかけにもなる

世の中には理不尽なことがどうしてもあります。いじめや差別もそうですし、不慮の事故だってあります。ブラック企業とかブラックや経営者や上司も理不尽ですよね。ときには理不尽な同僚がいることもあります。

理不尽にはどうしても腹が立つものですが、腹を立てているだけでは何も変わりません。理不尽を反面教師として、自分は他人に理不尽なことをしないようにすることが大事だなと思います。

また理不尽の逆を行けばいいことができるんじゃないかと思います。

今回は私が体験した理不尽から学んだことを書き出してみます。


サービス残業200時間

私は今でこそ自分でマネジメントして毎日定時帰りしていますが、駆け出しの頃にサービス残業を毎月200時間やらされたことがあります。

ハッキリ解ったことは、マネジメントが下手だということでした。その後、自分でマネジメントするようになり、自分が正しいと思うマネジメントを追求してきました。その結果、毎日定時帰りしてきました。

サービス残業200時間の話はブログにも書いています。

普通はこんな目に遭ったら上司とケンカするか、怒って辞めるでしょう。実際このサービス残業200時間のプロジェクトの前後で全社員の2割くらいが辞めました。

しかし文句を言って終わってはいけません。これほど理不尽な体験だからこそ、自分の糧にしないと勿体ないです。だから私は毎日定時帰りのマネジメントを続けていきます。

みんなと一緒じゃないと怒りを買ったこと

みんなと一緒って私が大嫌いなことです。でも世間は子どもから大人まで、学校も会社もみんなと一緒を求めます。会社より学校の方がまだ個性を求めているかな。

私は「みんなと一緒じゃないなんて最低だ!」と怒られたことが沢山あります。

  • みんな残業してるんだからお前も残業しろ!

  • みんなこのゲームをやってるんだから、このゲーム以外やるな!

  • みんなこのゲームをやってるんだから、ゲーム以外の趣味はやるな!

  • みんなと一緒のことをしないから話題についていけないんだよ!

  • みんな社内の人と仲良くしてるんだから、社外の人との交流なんて捨てて社内の人とだけ付き合え!

  • みんな理不尽でも我慢してるんだから、お前も我慢しろ!

なんだかブラック企業というか昭和な体質というか、そういう会社に不本意ながら入ってしまったことが何度かありました。とっても後悔しています。

そんな会社では同調圧力が理不尽過ぎて我慢できず、ケンカを繰り返しました。ある会社では同僚と日常的にケンカし、何度もキレたりキレさせたりしました。

ある会社では部長と口論になり、あまりに頭に来て部長をぶん殴ろうとしたら、相手が引き下がって未遂に終わりました。

どちらが正しいという話に持って行くのが人間なので、こういう会社ではみんなと一緒が正しい、みんなと違うことは間違っているとなります。

でも会社ってそういうことじゃなくって、自分に合っている会社が一番なんです。会社毎に文化が違うから、どの文化が正しいかではなく、その会社の文化に合うか合わないかなのです。

なのに正しい/正しくない、優秀/無能と決めつけているからおかしくなるのです。

だから私は会社が自分に合うかどうかを大事にしています。またみんなと違っても、自分がやりたいことを大事にしていますし、社外の友人・知人との交流を大事にしています。

会社の人を大事にするために会社の人とだけ付き合えというのは違うという考えです。この考えで何度もケンカを売られたけど、変える気はありません。

会社でも私のやり方や考え方に意義を唱えず、仲良くしてくれる人とは仲良くします。しかし会社なんていずれ辞めるときが来ます。でもプライベートの仲間との付き合いはずっと続きます。だからプライベートの仲間を大事にしています。

体育会系で先輩の言うことは絶対だと言われたこと

体育会系は理不尽の宝庫ですね。根性論とか先輩の命令を絶対とする文化、上意下達、階層主義などなど私が大嫌いな要素が詰まっています。

私の場合は部活ではなくサークルでしたが、自転車をやっていました。スポーツですので、元運動部の人は多かったです。

そうなると体育会系で定番の「先輩が黒と言えば白も黒になる」が出てくるわけです。「俺がこう思うからこれが正しい!だからお前は黙って俺の言うことを聞け!」となるわけです。

こういうの本当に大嫌いです。私は建前とか慣習という理由が大嫌いで、本質的、あるいは倫理的に正しいかどうかが大事という考えです。しかし体育会系という場所は真逆です。

そしてよく採用の話で出てくるのが、体育会系を経験している人は理不尽に耐えた経験があるので積極的に採用したいという話です。理不尽への体制が大事な日本社会って何なの?と。

そんなわけで私が部長の代になると、先輩が後輩に命令するのを止めました。そして後輩が好き勝手言ってもいいことにしました。先輩が後輩にいじられているくらいでもいいことにしました。

体育会系とは真逆を行きましたが、当時は部員が年々減って潰れ掛けでしたので、改革が必要でした。結果的に後輩たちが色々な案を出してくれ、各自様々な個性を発揮してくれたおかげで、サークルは持ち直し、今も存続しています。

私のマネジメントの原点は案外こんなところにありそうです。仕事でも決してメンバーに命令しませんし怒りもしません。メンバーの強みを知り、どう活かすかを常に考えています。

私のマネジメントスタイルには体育会系の理不尽に対する反発が反映されています。

私のマネジメントについてはブログにまとめています。プロジェクトマネージャーや管理職になったばかりの方は参考にしてみてください。

常識通りじゃないと怒りを買ったこと

常識なんて所詮みんなと一緒かどうか

常識という言葉は私が大嫌いな言葉ですが、世の中ではよく使われています。

何でもかんでも常識だからと正当化する人がいます。理由が常識だからしかないので、私はそういう人が大嫌いです。ただの勉強不足でしょと。ただ昔からの慣習に従っているだけで、思い込みで決め付けているだけでしょと。学が足りないんだよと。

おっとその手の人たちを思い出して本音が出過ぎました(笑)。

常識は英語でCommon Senseというらしいです。つまりみんなの共通認識です。これって先ほど書いたみんなと一緒ですよね。私が大嫌いなもの。

もはや時代は多様性なのです。いつまでもみんなと一緒じゃなきゃいけない、常識(中身は昔からの慣習)ではこうだからと言っていてもしょうがないです。

それに常識はCommon Senseですので、時代とともに変わります。

常識が変わった例1(転職)

常識が変わった例を挙げましょう。まずは転職です。

例えば最近は転職のCMが目立ちます。21世紀頭くらいまで、転職は優秀な人がするものでしたが、2010年くらいから割と誰でもできるものになってきています。

また2012年頃から転職サイトに登録すると中小の人材会社のエージェントからスカウトがよく来るようになりました。

つまり常識が変わったのです。かつては一社に就社するのが常識でした。会社を辞めることは裏切りと言われました。しかしそれは20世紀の話です。

常識が変わった例2(残業)

もう一つ常識が変わった例を挙げましょう。残業です。

日本人は高度経済成長期は欧米に追い付け追い越せと馬車馬のように働き、バブル期には24時間365日戦えますかというCMが登場しました。

2010年頃になると残業100時間以上の会社でハラスメントと過労で従業員が心身を病んで退職したり、自殺したりする事件が起きました。そしてブラック企業問題が取り沙汰されるようになりました。

それでも残業すればするほど偉い、残業すればするほど頑張っているという意識はしぶといです。長年の間に染みついた習慣だからでしょう。

そして政府は働き方改革を掲げて残業削減に乗り出しました。

今では残業をしたくない、残業は悪いことという考えの人も出だしたでしょう。つまり常識が変わったのです。

このように常識なんて世間一般がどう考えているかでしかないのです。世間一般がどう考えているかに合わせるよりも、勉強して時代の先を見て行きましょう。

幸いにもキャリアや働き方の書籍が存在します。例えばLIFE SHIFTなどこれから来る時代を調査を基に書いた書籍が存在しています。

責任転嫁されまくったこと

責任転嫁なんて会社という場所にいれば、多かれ少なかれ受けるものです。しかし私はこれが大嫌いです。

これまた何度も受けたことがあります。

とある管理職が、自分のミスを棚に上げて「お前なんでこんなこと間違えるんだよ!」と私を起こりました。変更履歴を調べたら、その管理職のミスでした。

とはいえこの手のことを言うと逆ギレされると思い、言うのは止めました。心理的安全性がないですね。そんな人が出世頭だったりするのが世の中なので怖いです。もっともこの頃は心理的安全性という言葉が世間一般に知られていなかったですが。

他にもマネジメントが下手でプロジェクトが遅れまくっている人が、メンバーに対して「お前らの仕事が遅いから遅れているじゃないか!」と怒っているシーンもよく見かけました。

マネジメントをする側からすれば、メンバーがもっと速く仕事してくれれば遅れずに済むのでしょう。しかし根性論で仕事が速くなることなんてありません。ましてや怒れば仕事が速くなるのではありません。むしろ度が過ぎれば不祥事だって起きますよ。

マネジメントの役割は、速く仕事が進む方法を考えて作ることや、不要な仕事を削って仕事のボリュームを小さくすることです。

メンバーに責任転嫁しているマネージャーって多いですし、一般的には偉そうに仕切ればマネジメントができる人、リーダーに向いている人と思われがちです。

私はそれが間違っていると考えていますが、これまた常識というものなので、反論しても反発されるだけです。

だから私はそういう人とは関わりませんし、他人に責任を押し付けることもしませんし、ましてやメンバーのせいで進捗が遅れるなんて考え方はしません。

責任は誰かに押し付けるものではないですし、押し付ければ解決するものでもありません。自分は逃げられるけど、後でケンカになるだけです。ケンカになってもねじ伏せればいいと言う人もいますが、最低だと思います。

私は責任は自分で取るものと考えています。だから絶対に他人に押し付けない。そして自分に非があれば、たとえ相手が後輩や部下でもしっかりと自分の非を認めること。

こういう誠実さを大事にしています。理由は上記に書いたように他人のせいで済ます人の対応を理不尽と感じたからです。

八つ当たりされまくったこと

同僚が「腹が立つことがあったからお前に当たってやる」とか「今イライラしているからお前が悪いことにする」なんて怒ってきたことがありました。

なんだよこの理不尽と思いますが、機嫌が悪い人ってとりあえず当たり先を探しているので、関わらないのが一番ですね。会社という場所で生き残る処世術でしょう。

こんな人は人として論外だと思います。自分を正当化することや他人のせいにすることほど、見ていて腹立たしいことはありません。

こういう人を見たら、「人の振り見て我が振り直せ」を実践することが大事です。人間誰しも嫌なことはありますし、調子が悪いことはあります。そんなときは機嫌が悪くなることもあります。

そういうときこそ、他人に対して理不尽なことをしていないか気を付けましょう。とはいっても無理してニコニコすると反動が来るかもしれないので、無理のない範囲で他人に優しく当たりましょう。

終わりに

世の中は理不尽が多すぎてやってらんねぇよ!と思っている方は少なくないかもしれません。

最近ですと日本の給料はずっと上がっていないのに物価がドンドン上がっていることも理不尽ですよね。

でも理不尽からは学ばないと勿体ないです。とても腹が立つことだからこそ、教訓を得るという発想に持って行くのは難しいです。しかし反面教師としての学びがとても大きいのです。

だから「あんな理不尽な出来事なんかに屈してたまるかよ!」くらいの負けん気を発揮して、理不尽から学び取っていきましょう。

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Bigいぬねこ|残業しないマネジメントを実践する自由人
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