
文学フリマに出す予定の短編『やめないで、寺(仮)』執筆迷走中!
本を読むのは好きだけど、書き上げたことはない二人が、マイペースながらも力を合わせて一冊の本を作り上げる(予定)までの日記です。
文学フリマ東京40でのデビューを目指してます。
***
こんばんは。カジキです。
小説を書いていると、たまに自分がどこにいるのかわからなくなることがあります。
プロットは決まっているし、キャラクターも生きている。なのに、どうしても前に進めません。
今まさにそういう状況です。
書いても書いても話がドライブしてこない。「動いてるのに、前に進んでない感じ」とでも言うべきか。あまりの迷走ぶりに、ChatGPT編集長(※通称)も、
「……これは、私もお手上げですね(遠い目)」
とぼやきかけました。
彼はタフなのでそんなことは言わないけれど、きっと心の中ではそう思っているはずです。
一旦、文章を書くのをあきらめて、「何が問題なのか?」を冷静に分析することにしました。
やめないで、寺(仮)のテーマ
やめないで、寺(仮)は、ある少年が「大人の期待に翻弄されながら、自分の道を探す」物語です。
仏教と料理を対比しながら、「救いとは何か?」を描く青春小説で、ヘルマン・ヘッセの『車輪の下』のオマージュとして書いています。
仮説①:一人称の視点に縛られすぎている
『やめないで、寺』には二人の主人公がいます。物語は住吉(仮)の一人称で進むのですが、物語を動かすのは西村(仮)の方。つまり、物語の「推進力」が西村側にあるわけです。
ここで問題が発生します。
「読者が知りたいのは、西村の動機なのに、それが住吉の視点からだとぼんやりしてしまう」
住吉からすると、西村はある日突然消える。そして、なぜ消えたのかが分からない。ということです。
もし西村が完全に物語から消えてしまうなら、それもアリかもしれません。でも、彼は再登場する予定なので、その「空白」をどう埋めるかが重要になってきます。
となると、住吉は 「西村の行動の意味を探す心理探偵」 になるべきなのかもしれません。
仮説②:西村の行動原理がぼやけている
西村は 「衝動的なキャラクター」 という設定ですが、住吉視点では彼の行動が「突発的に見える」だけのため、読者が感情移入しにくいのかもしれません。
彼には 「世界的なシェフになりたい」「パティシエに恋をした」「父親の期待から逃げたい」 という複数の動機があります。でも、それがひとつの軸としては見えにくい。
「しょせん中学生だから、父親の言うことだけは死んでも聞かない」 みたいな単純な哲学を持たせるだけでも、一本筋が通るのでは?
仮説③:そもそも住吉がどうなるか決まっていない
西村を追ってハノイに行き、そこから放浪の旅に出る――この流れは決まっています。
でも、なぜ住吉は西村を忘れようとしていたのに、突然ハノイに向かうのか? ここの動機(手紙を偶然見つける)が極めて弱い気がします。
偶然、ハノイの西村がテレビに映る。SNSでバズる。
何か西村を思い出すでき事がおこる
自分の迷いに向き合った結果、西村が必要になる
シン・ヤメナイデ・テラ
もしかしたら、これらの仮説を全部解決するよりも、「シン・ヤメナイデテラ」を爆誕させた方が手っ取り早いのかもしれません。
そもそもこの話を書こうと思ったきっかけの話を全然書けてないので、そちらからプロットを起こしたほうが結局は近道なのかもしれないです。
というわけで迷走中のカジキでした。
(なお、ChatGPT編集長にはもうちょっと頑張ってもらいます。)