高倍率ズームレンズは便利だが常用するレンズではない
デジタルカメラを使うようになって高倍率のズームレンズを使うようになった。
使い始めたのは2004年でシグマの18-125mmF3.5-5.6。手ぶれ補正はなかったが35mm換算で28-200mmと当時は十分レンズ交換をしないで使える距離をカバーしていた。やがて手振れ補正が付き距離も35mm換算で300mmと伸びカメラも感度を上げても問題がないことが多くなり使う事も増えていく。
主に使うのは学校アルバムの撮影。理由はホコリが多い所での撮影が多くレンズ交換をしたくないからだ。運動会や球技大会はグラウンドのホコリが凄い。授業風景の撮影でも黒板を消した時のホコリが出るなどレンズ交換はより慎重になる。ホコリ対策だけでなくカメラ1台で広角から望遠まで撮れるのでその時の状況に応じて画角を変えて撮れるので取り逃がすことも少ないのは便利だし撮影のリズムが良い。
そんな高倍率ズームも最初の頃は望遠の周辺部が絞っても甘い描写だった。2009年に買ったシグマの18-200mmF3.5-6.3は手振れ補正が付いたので購入したが望遠の描写が悪く買って半年の間に3回も修理→交換となったがそれでも望遠の周辺部の描写は悪いままだった。
今はそういう点もだいぶ改善された。フルサイズの高画素機では望遠側で周辺部が甘くなるが2400万画素程度なら十分使える。
広角から望遠まで1本のレンズで撮れるというのは便利だ。特に動きのあるものを連続して画角を変えて撮ったりする時にはいろいろと撮れる可能性が高い。
手ぶれ補正が付いている(ミラーレス機の大半はボディ側に付いているのでレンズ側にないこともある)ので画角を変える際にズームリングを動かしたり構図のためにカメラ位置を変える時に多少カメラのホールドが甘くてもブレない事も良い点だ。
欠点は絞り値が暗いこと。感度を上げれば良いという人もいるが室内や天気が悪いといろいろと不利な面が出てくる。
特に望遠側は周辺の描写が悪いレンズが多く開放値から一絞り絞ってもきちんと描写しないことがある。画素数が少ないカメラならそれほど目立たないが高画素のカメラでは目立つだけに倍率の高いレンズを使うのは止めた方が良いだろう。画面の真ん中しか使わないというのなら良いがPCのモニター(カメラのモニターは画素数が少ないから分からない)で見るとガッカリすることが多い。
あとは望遠側の関係か広角側の最短距離が長いのも時には不便だしレンズフードは広角側に合わせているので逆光では
使いものにならないので撮る時に光の角度に注意しないといけない。
今使っているのはシグマの18-200mmF3.5-6.3。シグマはプロダクトラインになってからレンズの質が上がったがこのレンズもプロダクト前のレンズに比べると良くなった点が多い。シャープさが上がったことでピントの合った部分の線がしっかりしているしコントラストが高くなったことで光量が弱い時でもメリハリのある絵になった。望遠側は絞っても周辺部が甘かったのが一絞り絞れば周辺まで使える。前のタイプは手ぶれ補正によるカメラの電池消費も大きかったが改善された。
欠点があるとすれば前のレンズより小さくなったためか周辺光量落ちがわずかにあるのとシグマのレンズは全体に手ぶれ補正が弱いので望遠時のシャッター速度に要注意だ。
1本のレンズで広角から望遠まで撮れるが依頼撮影では学校関係以外ではあまり使わない。他の撮影では埃が酷い事が少ない事や絞りを開けて撮ることが多いので倍率の小さいズームレンズか単レンズというケースが多くなる。
プライベートで出かける時も写真を撮るか分からない時にカメラを持っていく場合でも行先や行動予定によって変わる。
漠然とした時は高倍率ズーム、街歩きをしそうな時はもう少し倍率の小さいズームというケースが多い。
街中を歩く時は広角を多く使うことが多いので18mmより広いシグマの17-70mmか17-50mmを使う事が多い。1mmの差でも広角の場合は大きく狭い場所で威力を出す。2本とも絞りの開放値が広角側はf2.8と明るいし開放から問題なく使える。最短距離も0.2m台と寄って撮る時にも便利だ。
高倍率ズームは1本で広範囲の画角を使えるので便利だが絞り値をどのくらいで撮るか寄って撮るかを考えて使うかどうかを選択すべきだろう。明るさも十分あり撮影に集中したければ高倍率ズームで撮影し撮れない時に補完するレンズを
1,2本持つのが装備の軽さを考えても良いかもしれない。