本も読まずにいいアウトプットできるんですか?
古賀史健『取材・執筆・推敲』
第1部の「取材」を読んだ。
ライターという職業はある種マイペースなゆるいものと考えていたが、一流のプロフェッショナルの流儀はやはり違うなと思い知らされた。
150ページ書く前の準備、心構えについて書かれている。
一番刺さったのは一文はこれだった。
書き手自身が対象を十分にわかっている、いっさいの「曇りのない文章」がわかりやすい文章ということだ。
これは本当にそうだなと思う。
noteにしても、会社のメールや報告書でも、自分で読んでもわかりにくいかなと思う文章は、たいてい自信のないことをたいして調べずに書いている。
心のうちをすかされているようで少し恥ずかしい。
「アウトプット>インプット」のような言説を多く見かけるが、インプットこそ大事だと言ってくれる本書はとても心強い。
今度、「本ばかり読んで、アウトプットが少ない」とアウトプットおばけに嫌味を言われたら、「本も読まずにいいアウトプットできるんですか?」と言ってやろうぞ。
1つのジャンルについてたくさんの本を読んで、ネットなどでも調べて、理解しようとしていた自分の探求方法が「遠回り」ではなく、「正攻法」だと知れてよかった日であった。
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