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エンド・ポイント/旅は終わらざれども weekly vol.083

今週は、うでパスタが書く。

今年も終わりが近付いてきた。
しかしそうはいっても今年はもっと大きなものがいくつも終わってしまった年なので、今年それ自体が終わることなんかもうどうでもいいという感じだ。

だいたいパンデミックは文字どおり今年から来年を「貫く棒のようなもの」として継続することが確実だが、それでもバンドに喩えればこの夏にベーシストが抜けてサポートメンバーとなっており、秋に出したアルバムは予想通りの大ヒットとなったものの現代的な打ち込みを多用したサウンドはバンドの方向性が曲がり角を迎えていることを思わせた、という感じだ。古いファンはあくまでも「ライブ」に根差した熱狂の時代を記憶しており回帰を待ち望む声も少なくないが、年末の新曲はもしかしたらヒットチャートのトップをとれないかもしれない。そうなればいよいよバンドとしても先が見えてくる、というところだと思う。

何のことはない、最初から「感染症がパンデミックに至れば終息には二年から三年かかる」と言われていた、その通りのことが進行しているというだけの話だ。
僕は早い段階から「これはもう、いちど死んだと思ってやり直すしかない。死ぬのは早ければ早いほどいい」と繰り返してきたが、最近では実際に、物理的・生物学的に死にそうだというひとも身の回りに出てきてさすがにちょっとおおっぴらにそういうことも言いにくくなってきている。まぁ世の中を広く見渡せばそういうひともたくさんいるだろうし、目をこらすまでもなく誰の周りにもそういったひとが何人かはいるのだろう。仕方のないことだ。
世の中はみんながみんな同じことをするわけではないし、大勢の選択が正解になるわけでもない。すべてのひとを救えるわけでもないのだ。自分は誰を守ることができそうか、それを決めておくことが最終的には自分の生き死にを分ける。それだけだ。

世界がこうなる少し前、つまり昨年の終わり頃に、僕はひとつの事業計画を投げ出した。
それは日本へやってくる外国人留学生向けの日本語学校を買収して経営しないかという話で、それに先立つ一年近くのあいだ、僕はお世話になっているある方の経営する学校へ実際に足を運んで日本語学校経営の実務を勉強させてもらっていたのだが、いろいろあって最終的には「僕にはできません」と辞退する運びとなった。だがお申し出は寛大なもので、辞退をするには勇気が要った。

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