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「非色」有吉佐和子著の読後感【読書日記】
「非色」読み方:ひしょく
有吉佐和子の長編小説。終戦直後、アフリカ系アメリカ人の男性と国際結婚した日本人女性を主人公に、人種差別問題を描く。昭和38年から39年(1963~1964)にかけて、雑誌「中央公論」に連載された。
出典:「非色」Weblio 辞書
「非色」というタイトルは、漢字の「非(ひ)」と「色(しょく)」の組み合わせでできています。「非色」とは、色彩を持たず、無色透明であることを表しています。また、このタイトルが意味するところは、主人公の内面の複雑な感情を色に変えることができない、感情の深い部分が抽象的であることを表しているように思えました。
小説のタイトル「非色」は、人種や国籍、性別、年齢などの社会的なカテゴリーにとらわれない「非色」という概念を提唱しているようです。多様性を認め、異なる文化や価値観を受け入れることの重要性を訴えていて、心に響くものがあり、深い感銘を受けました。
小説には、ユーモアやエピソードも交えられていて、読みやすく、興味深い内容となっています。また、著者自身の留学経験や海外での生活体験を創作活動に生かして、日本社会における人種差別やジェンダー問題についても、率直かつ深い洞察力をもって語られています。日本人として生まれ育ったことによって受けた制限や偏見についても、ストレートに述べており、多様性の尊重と受け入れの重要性を訴えています。社会におけるカテゴリー化や偏見に対する批判的な視点が非常に興味深く語られ、「人間は、カテゴリーやラベルに縛られることなく、自由に生きることができるはずだ」という考え方が、非常によく反映されています。
総合的に見て、「非色」は多様性を認め、異文化理解を促すことの重要性を訴える、心に響くようなメッセージを孕んだ小説だと思います。著者が提唱する「非色」という概念は、社会的な枠組みにとらわれず、自由に生きることの大切さを訴えているように思えるのですが、いかがでしょうか。著者の個性的な視点や、ユーモアあふれるエピソードが語られることによって、多くの人々に受け入れられる小説になっていると思いました。
現代の社会やビジネスにおいて、ジェンダー不平等は重要なテーマのひとつだ。SDGsの目標にもあることから、世界各国ではさまざまな取り組みがされている。今回は日本におけるジェンダー不平等の現状を、課題や問題点、事例などを交えながら解説する。
有吉はしばしば国内外へ取材旅行に出かけ1959年から1960年にかけてロックフェラー財団の奨学金を得てニューヨーク州のサラ・ローレンス大学に9か月間留学、1970年 - 1971年にはハワイ大学で半年間「江戸後期の戯曲文学」を講義している。
切なくなるような、ロマンスが滲んでいる感覚を呼び覚ますような物語。そんな恋愛小説のかたちを描いてゆきたいと考えています。応援していただければ幸いです。よろしくお願い致します。
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— 幸田 玲 (@bestplanning) March 1, 2023
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