家族の映画(いまさら系)ふたつ。「パラサイト」「ブルックリン横丁」
最近、家族を描いた映画を2つ見ました。
どちらもアカデミー賞受賞作です。
パラサイト 半地下の家族
カンヌでパルム・ドール、アカデミー賞作品賞を受賞。
という紹介も今更ですよね。日本でも観客動員数がすごかったようです。
楽しめました。
あらすじを書くのも今さらでしょうか・・。
ざっくりと書くと、貧乏で半地下に住む家族が、高台の高級一軒家の家族に寄生する、というものですね。
ほぼ事前知識なしに見始めて、貧富の格差と家の高低差という対比が、黒澤明の「天国と地獄」みたいだな、と思いました。
あとで確認したところやはりというか、監督はインスパイアされたそう。
「天国と地獄」はひりひりとリアルな格差が伝わってきましたが、「パラサイト」の方は、寄生一家がひょうひょうとしていて、作品のところどころにコメディ?みたいな要素も散りばめられていて、少しライトな感じで。
つっこみどころとしては、寄生家族が普通に優秀で、みんな仕事がなかったところに無理を感じたのと、最後娘が刺され、人殺しをした父親が、地下に潜って孤独に生きていけるか?というところ。
殺した相手はお世話になった社長で、後悔もしているようだし。
半地下で生きていた男がさらに下、地下に潜る、という最後にしたかったのだろうな、と少し穿った見方かもしれませんが。
でも、スリリングで笑いどころもあって、楽しめました。
ブルックリン横丁(A Tree Grows in Brooklyn)
「パラサイト」は旬を逃して見た今さら感ですが、こちらは古すぎるでしょ、という今さら感。
でも昔見たことがあって、すごく好きな映画です。
画像の左、フランシー役のペギー・アン・ガーナーはアカデミー賞子役賞、右の父・ジョニー役のジェームズ・ダンがアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。
ニューヨークの下町に暮らす一家の物語で、こんな設定。
母ケイティが子供に厳しい設定ですが、現代映画のテーマでよくあるネグレクトとかそういうのはもちろんなく、しっかり者で優しい時は優しい、厳しい時は厳しい、相当いいお母さん。
あくまで優しすぎる父との比較で厳しい、というだけで。
父のジョニーは優し過ぎて、そりゃあフランシーもファザコンになるよな、という感じ。
その父ジョニーが中盤過ぎに突然亡くなってしまう、という急展開があるのですが、そこから実はジョニーを愛していた人々のサポートがあったり、母ケイティを想っていた男性(近所のやもめの警官)が現れたりで、最後はハッピーエンド。
ひとりも悪人が出ない、下町人情物語。
どちらもAmazon Primeで見ました。最近になりけっこういろんな映画が見られることに気づきました(今さら)。