見出し画像

寄り道読み、本田靖春「誘拐」など。〜摘読日記_49

今日も息子とランニングで5kmほど。
(実は、半分以上は歩いている。)


そして牛丼を食べ、食後はカフェで読書タイム。

息子、子どもコーヒーにチャレンジ。。

苦かったみたいで、このあと大量にミルクと砂糖をin(笑)


読書の方は、、相変わらずいろいろ並行読みしてしまうのですが、再読ながら、こちらの本は一気に読んでしまいました。


誘拐(本田靖春)

文庫版・2005年出版

東京オリンピックを翌年に控えた1963年(昭和38年)、台東区内の公園で誘拐された村越吉展ちゃん(当時4歳)が、荒川区南千住にあった東京スタジアム近くのお寺の境内で殺害された事件。

著者は、「事件の全体像」を描き切るために、時間の許す限り取材を尽くし、ファクトを積み上げた、という。

全編、みなぎる臨場感に圧倒される。

特に、第一章、「発端」。
吉展ちゃんが誘拐された入谷南公園に、当日居合わせた人々の描写。
ーなんでもない下町の公園に集う人々、周辺の住人たちの描写から、生活の匂いが立ち込めてくる。

続けて、犯人の小原こはらたもつの故郷である福島県石川町の描写。
生家(石川郡旧母畑村)の周辺の歴史を語るのになんと永承六年(1051年)まで遡る挿話が出てくるのにはやや面食らうが、小原の出自を読む者に感じさせるには十分な、生家の周辺環境、生活の貧窮さに関する記述。
(解説で佐野眞一氏が書いているが、赤貧洗うがごとき環境。)


小原の出自を理解しながら読み進めていくと、どうしても心情的に同情の念も湧くのだけど、犯行の場面にはやはり胸が詰まる・・。

再読にも関わらず、ほぼノンストップで読了。


もう一冊、こちらはまだ途中。

現代思想入門(千葉雅也)

2022年発行

入門書だけあって、読者思いな本だと思う。

第一章はデリダ(概念の脱構築)、第二章がドゥルーズ(存在の脱構築)、第三章でフーコー(社会の脱構築)とつづき、「ここまでのまとめ」という章がある。

これでデリダ、ドゥルーズ、フーコーのポイントはつかんだことになります。もし時間がなければ、ここでいったん閉じてもらっても大丈夫です。また気が向いたときに続きを読んでください。

109p

と、一休みのススメ。

私、お言葉に甘えてここで一休み。


他にも、読者思いだと思うのは、現代思想の本が色々紹介されていて、入門編としてはどれこれ、応用編はどれそれ、初心者がいきなり読んでもちんぷんかんぷんでしょう、などなど。さすが入門書と思う。

読みながら、特にフーコーのところで社会の構造をどう捉えるか、歴史的にどう変化してきたのか、というようなことに思いを馳せる。


現代思想からキングダムになぜかとぶ。。


ふと頭をよぎったのが、最近読んだマンガ「キングダム」の登場人物、桓騎かんきの思想。「中間層こそ悪」、中間層が何もしないから、一部の特権者が最下層の人間を搾取する構造が変わらない・・というもの。

・・なので、中間層も憎み殺しまくる桓騎。。それもどうかと思いますが・・。

連載では、いよいよ最期を迎えそう?
桓騎の手下には魅力的なキャラクターが多いですよね。
オギコ、魔論、黒桜、厘玉・・。(特に厘玉が好き。)
桓騎が死んじゃったら、みんな飛信隊に入るのかなぁ。。


また締め方が難しい記事を書いてしまいました。。
(サザエさんを見ながら書いていました。)

ここまで読んでくださった方、いつもありがとうございます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?