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女性の働き方と長期資産形成について思うこと

みなさんこんにちは。
最近103万円の壁とか、106万円の壁周りの話題が騒がしいです。
103万円は所得税のこと、106万円は社会保険のうち厚生年金制度に関することとして全く別の話題が入り乱れてはいますが、所得税のことはおいておいたとしても、最近、厚生労働省が年収想定で106万円という所得制限と事業所規模(51人以上)を撤廃すると言う方針で改正法案の提出を予定するような話題がありました。(学生を対象外にすることと、週20時間以上は継続)

これ、正解のない日本社会の長年の宿題のような話題で、本当に難しいです。。。皆様はどう思いますか?
同じ女性の中でも、同じ世代の方であっても、家計全体の収入や価値観で話がまとまらないですが、働く女性の長期資産形成の観点からは、第三号から抜けておくのは悪くない話なのではないかな と思ったりもするので、その観点で考えてみたいと思います。

男女の賃金格差が大きい国 日本

女性の30歳定年や寿退社強要を規定する就業規則が認められなくなって久しい日本ですが、今なお、生涯年収でも、老後の年金収入でも、男女差はすごい大きいのはご存知の通りです。公的年金も、サラリーマン夫と専業主婦の妻のモデル年金とかを軸に考えられているぐらいなので、夫婦の場合、女性一人の収入では到底現役世代も年金世代であっても経済的に一人では自立して暮らしていけないと言うことが示されると考えると、少し恐ろしい状態とも言えます。

夫婦仲がよく、夫婦の共同財産として、資産形成も家計を預かる主婦としてやってるから気にならないと言うご家庭もあるとは思いますが、そうであっても、自分の名義ではない資産になる場合も多いと思うので、自分名義で長期資産形成が主体的にできないと言うのは、なんか女性には財産権のなかった世界から実質そんなに変わってないのかもしれません。(ちょっと言い過ぎですが・・)

女性のキャリア教育や金融教育の不足

今パートで勤務している方は、子育てなどでギリギリ折り合いがつく勤務時間と、勤務内容で、何とかやりくりをしているという状況なのかな と思います。多分、ラクしてパートしている方や、自分に利己的に就業時間の調整をしている方なんて、なんてほとんどいないと思います。すごい必死に生活と折り合いをつけているのに、これ以上どうしろと??と思っているはず。
勤務先もできれば社会保険料免除になるような働き方で安く働いてほしいと言う本音が透けて、企業に身勝手なインセンティブが働くことも十分考えられます。経営者で何らか高い理念があるならいざ知らず、そのパート勤務の勤務時間やシフト調整をする現場の上司の方は、勤務している方の長期的なキャリアや、長期的な資産形成の観点なんて知ったことありませんので、今日、今月のシフトのやりくりできれば良いでしょう。

そうなると・・・本人も勤務先も、利害一致、今日・今月・今年ぐらいの観点で何が一番得かの視点で行動するモチベーションは十分、数十年後のライフステージが変わった時のことは、現場の上司や、友人からもいいアドバイスを得られる機会なんて多分、ほぼありません。
この件での、超重要関係者である「夫」は、まさに他人ごとか?と言うような失言、例えば、「家族に迷惑かけない範囲で自分で時間のやりくりして働けばいい」とか意味わからないことを言ってきそうです。(妄想です。)素晴らしメンターの夫も稀に存在するとは思いますがそんなことまで期待できません。
女性のための金融セミナーとか、女性のためのキャリアセミナーとかも、目先の労働市場とか、売りたい金融商品の紹介とかが中心になりそうなので、誰の得なのかも微妙だし、怪しいものも混ざるし、長期目線が欠けがち。従って、長期目線でどう働くのか、どう資産形成(特に老後)は、めちゃくちゃ後回しになる構造ができていそうです。

そして女性の観点での長期キャリアの視点は、学校でも全く教えてくれません。男女格差(生涯賃金の格差)は今も間違いなく存在するから、その格差のある社会のルールに基づいて戦略的に行動するのだ!と言い切ってくれる大人はいますかね。

長期目線でキャリア形成・資産形成する

例えば、正社員だと、退職金制度などで長期目線での資産形成の世話をやく場合があります。これは、自分自身が長期視点に欠けたまま数十年過ごしたとしても気がついたら長期資産形成ができるようになっていると言うすごい付帯サービスとも言えます。
公的年金はあくまで「保険」なので、得か損かだけで言うと、保険なので損する場合もある(掛け金分の全額が自分に返ってこない)のですが、税金投入もある公的年金は自己負担以上に、大きな目で見ると理論上、得な場合も多いとは思います。

年金三号の方が保険料なしで本人には得ではありますが、それは、本来その家庭が負担しなくてはならない保険料を他の人が払っているに過ぎず、制度疲労感が高まってきています。

パートタイムで勤務する、短時間で勤務するのは、会社や国の付帯サポートの外に置かれることになってしまうので、相当に「自分」で気をつけて、長期的には自分はどのような生き方・働き方をしたいか、経済的な自立を目指したいかと言う方向性を持っておくことは重要だと思います。そして、そんな状況に置かれがちなのは、量で言うと、圧倒的に女性が多い点も、無視できないです。

毎日一生懸命働いて生きているのに、冬の備えもできない状態で冬が来る。
その、冬の備えができないのは、ほとんどが女性。
それは、本人自ら自分で望んでそうしたことだとか、自己責任扱いされる。
そういう社会は、本当に勘弁してほしいな と思います。

と言うことで、女性こそ長い目で働き方と長期的資産形成を自分ですごく気をつけて考えておいた方がいいんじゃないかな と思った、というお話でした。
ちょっと切ないお話でしたが、お読みいただきありがとうございました。


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