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【10月三連休】石垣島トラベルノート|書きたて✈️羽田-石垣1名往復41,735円旅の記録

今回は先週行った妻の父と三人旅です。いつもの「書き溜めたトラベルノート」からの書き起こしではなく、

趣向を変えて「書きたてそのまま」でお届けします。
この旅の主役は妻の父。この直前に書いた記事で義父に対しての思いを綴りましたのでもし良かったらそちらも読んでもらえると嬉しいです。

そんな、義父を妻は気にかけているものの、なかなか仕事が忙しく、精々誕生日の食事を一緒にとる程度で親孝行らしいことをしていないことが気になっていました。妻は義父を旅行に連れて行ってあげたいとこの1年くらいずっと言っていましたが、ようやく妻の仕事の都合がつき、この秋の3連休を利用して旅行に連れて行ってあげる事できることになりました。妻はどこに行きたいかと義父に聞くと、「沖縄の離島」か「稚内の宗谷岬」、「熊本の有明海」と具体的に言っていましたが、義父はいずれも行ったことはありません。それぞれいろいろと理由はあるようでしたが、沖縄以外は1つの観光目的であって、現地に行きさえすれば、その目的はすぐ達成されてしまうようなことなので、より多く楽しめる可能性のある沖縄の離島「石垣島」にしました。
今回の航空券は往路がJAL、復路がANAという変則的な取り方をしています。連休間際でとったこともあって、LCCですら数千円しかJALやANAと変わらず、高額な設定しか探すことができませんでした。
スカイスキャナーや格安航空券を扱う代理店のサイトでいろいろ組み合わせ検討した結果、JAL、ANAそれぞれの公式サイトから、往路復路と分けて直接予約する取り方がもっともコスパが高いことがわかりました。しかも、往路のJALでは、同便のエコノミーとクラスJシートの価格がなぜか逆転現象を起こしていて、クラスJシートの方が1万円も安くなっていました。こんなことがあるのだと思いましたが、この辺の妙も比較サイトだけの検討では気が付けないことだと思います。
妻は旅先を石垣島に決めた後、旅行について、よく義父と電話をしたり、義父宅に赴いて観光する場所の希望を熱心にヒヤリングしていました。おおよその旅程を決めたところで妻は簡単な旅の栞にしていました。義父もその栞をみて、旅行までの日々楽しみに思ってくれたようでした。

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■13日(日)14:25 羽田発 17:30 石垣着
→タクシーでホテルへ移動
18:30~19:00頃
ロイヤルマリンパレス石垣島 チェックインなどhttps://www.royalmarinepalace.com/
→タクシーで焼肉店へ移動
19:30~ 
【夕食】 炭焼肉 石田屋 石垣店 石垣牛の焼肉に舌鼓!https://fbae701.gorp.jp/
■14日(月)朝食 
【朝食】ホテルでモーニングビュッフェhttps://www.royalmarinepalace.com/restaurant/
08:00頃 
【3島ツアー】ホテルにお迎え 西表島・由布島・竹富島3島めぐり(竹富フリープラン)へ!
https://itc-ishigaki.jp/ritou/taketomi-free/
16:20頃
ツアー終了
→ホテルへ戻り(ツアー会社がホテルへ送迎)
17:00~17:30頃 ホテル着 ちょっと休憩
18:00 ホテル出発18:15 
【夕食】舟蔵の里 
三味線ライブを聞きながら沖縄の郷土料理を堪能!https://www.funakuranosato.com/
■15日(火)朝食 
【朝食】ホテルでモーニングビュッフェ
ホテル近くのビーチを散策、ぶらぶら。石垣島の景色を堪能しよう!
10:30~11:00頃 後ろ髪ひかれながらもホテルを出発
→タクシーで空港へ移動
12:10 石垣発14:55 羽田着
お疲れ様!
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妻の旅の栞より

ちなみに、今回のサムネール画像は石垣旅行中に「つぶやき」でもアップした竹富島のコンドイビーチで、前を歩く妻と義父を撮影したお気に入りの写真をコラージュしたものです。

それでは本編をどうぞ。


2024年10月13日(日)最高のコスパ焼肉

旅行当日、羽田空港第二ターミナルで12時30分に待ち合わせとなった。義父はタクシーで空港に到着する予定で、私たちは少し早めの12時10分に到着するように家をでた。途中モノレールで乗り換える時にちょっとした珍事に遭遇した。モノレール車内アナウンスでは「鳥が連結部分に挟まっている為、通常よりゆっくり運転しています」という珍しいアナウンスが流れた。鳥は挟まって死んでしまったのか、それとも生きているのか、一体どのような状態になっているのか、ものすごく気になったが確かめるすべはない。車内が小さな笑い声とささやき声でざわついていている。結果、乗車していた空港まで行く予定のモノレールが平和島止まりとなった。その影響でその後続の空港直行の特急が平和島に止まることとなり、平和島以降は各駅停車となる。それに乗り換え、少し遅れたが、羽田空港第一ターミナルに到着。義父の出迎えには間に合った。空港は連休の中日という事もあって混雑していた。
義父に携帯で連絡をとり、すぐ近くまで来ていることがわかったので、ベンチで座って待つことにした。到着したとの連絡がきたので妻が外の車寄せまで迎えにいった。程なく義父と合流した。まだ、手の調子が良くないため左手に白い手袋をしている。それ以外は元気そうだったが、とはいえ年齢も74歳と病中であることも考えると旅行中、できるだけストレスをかけないように気を付けなければならない。
早速、JGCの専用入口から入り、荷物を預けた。通常の入口は結構混雑していて行列ができていたが、専用レーンは並ぶことなく保安検査場を通過した。義父にこういうちょっとしたストレス軽減の還元もできて、ステータス特典は有難いと改めておもった。
売店でお弁当を3つ買ってJALのラウンジに向かった。
ラウンジ内はいつもよりもやや混雑していたもののテーブル席を確保できた。お弁当を広げて、早速いただく。最近JALのラウンジに置くようになったノンアルコールビールの「からだを想うオールフリー」を飲んで、妻たちはコーヒーやジュース等を飲んでいた。デザートに、これもJALラウンジに行く楽しみの1つになっている「ヒルバレーのキャラメルポップコーン」妻が大好きでいつもお代わりをしてくる。義父がいくら無料とはいえ食べすぎだと、妻がたしなめられていた。

楽しく談笑し、出発時刻が来たので出発ゲートに優先搭乗した。クラスJなので座席もゆったりしている。
義父も妻も満足そうだ。義父と妻のスマホにWIFIをつないであげて機内エンターテイメント等を楽しんでいた。2時間半ほどで石垣空港に到着。タクシーに乗る前に妻が義父に食べてもらいたいと、ファミマのサーターアンダキーを買って来た。沖縄に来ると妻はいつも最初に食べるやつだ。

軽くお腹を満たしてタクシー乗り場にいく途中、石垣バスターミナルまでの路線バスが今にも出発しそうだった。義父が「乗ってしまおうか」というので、勢いで乗車してしまった。石垣島に来たことがある人なら知っていることなのだが、空港からの路線バスはいつも相当に混んでいる。観光客に加え地元の人も乗るので大きな荷物もあり入口付近まで人がいっぱいだった。体感は乗車率200%くらいあるのでは。しかし優しい地元のお母さんが早々に義父に席を譲っていただけた。50分程乗るので感謝しかない。途中の停留所からも数人ではあるが乗ってきたり降りたり、立っていると、そのたびに荷物を気にしながら身体を寄せたりいろいろしなければならないので相当ストレスフルな状況だ。妻はなんだか機嫌が悪くなっているのがわかった。巻き込まれないように自然な形で少し距離を置く。途中、運良く1席分、目の前の席が空いたので急いで座り、妻を呼んで座らせた。妻も私も違う立場で安堵の表情を浮かべる。
街中に近づくと人が一つの停留所で一定数の人数がまとめて降りだした。終点の石垣バスターミナルではほとんど人がいなかった。

ここから宿泊先にタクシーで移動しようと思っていたが、焼肉の予約時間まで1時間程しかない。ホテルには行かずに、ユーグレナモール等でぶらぶらして焼肉店に直行したほうが何かと合理的だと思った。バスターミナルにある大きな荷物を入れられるコインロッカーに荷物を預けて、ユーグレナモール等、街中を散策した。

楽しそうにしている義父をみて嬉しくなった

義父にとっては珍しいものばかりだったようで、興味深げに色々と見物していたこともあって、あっという間に、焼肉の予約時間となってしまい、急いで切り上げ焼肉店に急いだ。予約した焼肉店は「炭焼肉 石田屋。石垣店」。

食べログのランキングでもトップ5に必ず入る有名店で、「730交差点」の一角、アクセスも抜群の場所にある。初めての場所だがまったく迷わず、すぐわかった。
内装も高級焼肉店らしくシックで重厚な佇まい、リクエストしていた個室も取れていた。最初に石垣牛のカルビとロースと赤身、焼き野菜のセットを3人前と、石焼ビビンバを1人前、ビールなど飲物を頼んだ。あきらかに東京の焼肉屋の1人前と量が違うことが見た目で分かった。食もビールもどんどん進む。あっという間に足らなくなって、今度は特上カルビと上タン3人前と石焼ビビンバのお代わりを1人前、追加のビールを頼んだ。
これは更に美味しくて口の中であっという間に消えていく。満腹になって勘定すると3万とんで600円。一人1万円は量と質から言ってめちゃめちゃコスパが良いと思った。満足しかない。

また絶対来ようとみんなで誓い合った。

バスターミナルまで戻り、荷物をコインロッカーからピックアップしてDDアプリでタクシーをつかまえ、

今回宿泊する「ロイヤルマリンパレス石垣島」に向かう。タクシーで10分ほどで21時40分に到着。ロイヤルマリンパレス石垣島は長期滞在型のリゾートホテルで、2ベットルームなど広い部屋があるので、家族で宿泊するにはぴったりだ。フロントに人がいるのは22時までとやや使い勝手が変則的だが、対応は通常のホテルと何ら変わらない。事前に電話で到着時間を知らせていたのでスムーズにチェックインできた。

朝食会場などを確認しながら部屋に向かった。
79.70㎡の2ベットルームはさすがに広い。3名で泊まるには十分快適だ。この日は、疲れたせいもあって、各々、風呂に入り、そのまま就寝した。

2024年10月14日(月)離島の老人から元気を貰った

今日は予約していた離島ツアーの日。7時50分にホテルフロント前に迎えに行くと昨日、ツアー会社から電話があった。朝食は6時半からなのでそれに合わせて起床した。今回のホテルは、もともとリゾートマンションを後から改修してリゾートホテルにした建物なので、レストランも本格的なものではないと高を括っていたが、意外と朝食会場は広く、見た感じ造りも最初からレストランとして営業していたような佇まいで、良い意味で期待を裏切ってくれた。朝食の内容も品数は、一般的なリゾートホテルで食べる朝食に比べれば見劣りはするものの、要所、要所で沖縄の地元料理が取り入れられていて頑張っているように感じられた。味もなかなか。
朝食のレストランで妻も義父も談笑が楽しかったようで、迎えの時間ギリギリになってしまい、慌てて部屋に戻り身支度して、フロントに1分前に行くと既に迎えは来ていた。早速離島フェリーターミナルに向かって出発した。車の中で、船の乗船に備え皆で酔い止めを飲む。乗車時間がわずか10程度で到着。

フェリーターミナルにあるツアー会社のカウンターでの受付を済ませ、ツアー客の証として、胸元にツアー会社のロゴ入りシールを張った。フェリーの出発までしばしベンチで腰をかけて待つことに。妻はその間に念のため虫よけスプレーを調達しに行った。
今日のツアーコースは、まずは竹富島に行き、フリータイムの後、西表島に移動、水牛車で由布島に渡り、昼食と散策、また水牛車で西表島に戻り、そこから、船で西表島の内陸のマングローブの生い茂る川を下り船から鑑賞し、最後は西表島から石垣フェリーターミナルに戻ってきてツアー終了とな
る、約8時間の離島めぐりツアーだ。待っている間に、女性から声をかけられた。離島の環境保護の説明をされた。女性によると離島ではできるだけごみを出さないように、離島内に給水スポットが設けられているそうで、飲物などを飲み終わってもペットボトルを捨てずにそれを水筒代わりに水を汲んで使って欲しいという話だった。確かにその通りで気を付けようとおもった。

島内にゴミ箱はありませんと書かれていた

出発時刻がきたのでフェリー乗り場に移動した。乗船するフェリーはかなり大きなもので、スピードと揺れを安定させるために、船底部分中央が大きく空洞になっていて、正面から見ると船が大股を広げているような形状になっている。

中央が空洞になったフェリー

船内も広々していて混雑はしていないが、景色を楽しむために皆、窓側席から埋まっていくので両側席はやや混んでいて隙間は少なめになっているがなんとか義父を一番窓側にして、並びで席を確保した。

船内も広々

出発するとあっという間に10分程度で竹富港に到着した。
ここからはフリータイムとなる。時間は90分程しかないので素早く行動に移る。竹富島の見どころは、重要伝統的建造物群保存地区にも指定された「赤い瓦屋根の建物が並ぶ集落」や竹富島で唯一遊泳できる「コンドイ浜」、竹富島の島内をゆったりと巡る「水牛車」等など、見どころはたくさんあるものの、時間がないので絞って観光しなければならない。もともと義父は「沖縄の原風景である赤い瓦屋根の建物が並ぶ街並みを見てみたい」と言っていたので、時間を使うならやはり「集落」に行くべきと、妻と義父に合意を取り、路線バスに乗って出発した。この路線バスはおおよそ観光名所に止まりながら島内を30分おきに周回している。バスの中で運転手がバスに乗車する際の留意事項をいくつか説明していた。一応30分単位で周回しているということになっているが、乗る場合はあらかじめ電話で「どこの停留所で何時に何名乗車する」と予約を入れておかないとマイクロバス程度の大きさのバスなので乗車できない事があるとのこと。集落のある最初の停留所「診療所入口バス停」に停車した。

先に下車して妻たちが降りてくる写真を撮ろうと待っていると、バスから降りてこないのでバスに戻ると、「このバスはビーチまで行くんだよ」、「どこまで乗る?」とかなんとか妻たちがザワザワしていたので、バスに乗車時に集落で降りることを話していたのにと思いながらも、とりあえず、「降りてから考えよう」と言って下車してもらった。そして時刻表を確認して、ビーチまで行くか、集落を時間までゆっくり見て周るかを歩きながら決めようという事になったので、歩き始める。念のためバス停に張ってある時刻表の写真も撮影しておいた。時刻表には予約を取るときの電話番号も書かれている。

30分毎に周回

集落方面と思われる白砂の小道に足を踏み入れると、赤瓦屋根・サンゴ石を積み上げた石垣で統一された集落がずっと続いていた、デイゴの花やブーゲンビリアが目をやる所々に咲き、まさに沖縄の原風景そのもの。

原風景そのまま
石垣から生える植物は何て名前だろう

義父も喜んでいる様子だったのでゆっくり見たいのだろうなだと思っていると、妻たちはまだ「竹富島のコンドイビーチはすごく有名なんだよ」、「テレビなんかでも良くやっているし」「あ~知ってる、知ってる」等と誰に向けていっているのかわからないような感じでつぶやきながら歩いている。500メートルくらい白砂の小道を歩いたところで、「もうこの辺りで(集落は)終わりだろう」、「やっぱりここまで来たのだから欲張ろう!(違う場所をたくさん見るという意味)」と義父が言い出したので、私から「いや、ここから先は集落が碁盤の目のように広がっていて、通りを歩く水牛や家々に置かれたシーサー、なごみの塔という展望台なんかもあって、撮影スポットがたくさんあるらしいですよ」というと、義父は「どこも一緒だろ」といっていた。確かに同じような風景が続いてはいるが、まだ、ほんの10分程度しか歩いていないのに飽きてしまったようだ。この辺りの気まぐれは親譲りなんだなと少し笑った。せめてぐるりと回りこむようにして、違う小道を通りながら停留所まで戻ることにした。妻は早々にバス会社に電話して予約を済ませた。小道を進むと左手に「なごみの塔」と思しき、高台の上に立った塔のようなものがあった。義父は少し興味を持った表情を浮かべつつ、且つ少し名残惜しそうな表情も相まった微妙な表情をしていたが、すいすいと速足で停留所の方面に向かって歩いていた。途中、水牛車が観光客を乗せて周っている姿も見ながら、

水牛車に乗る時間はなかった

停留所に到着した。程なくバスが来た。バスで、3分ほどでコンドイ浜の停留所に到着、下車した。

下車したところから、自然にできた木々のアーチの下にコンドイビーチまで小道が続いている。妻と義父はその小道をおしゃべりしながら歩いていく。少し距離を取り、二人を見守った。木々の緑と真っ青な空、自然の木々のアーチの下を父と娘が歩いている。写真に収めたら何とも言えないプライスレスな良い写真に仕上がった。

プライスレスな写真

コンドイビーチでは妻と義父の写真をたくさん撮影したがどの写真も絵葉書になるようなフォトジェニックな写真ばかりに仕上がって自分の写真の腕を誤解する。フェリーの出発時間も近くなってきたので竹富港にバスで戻る。竹富港に戻るとまだ少し時間に余裕があったので、バスの運転手に聞いていた「竹富島ビジターセンターゆがふ館」という資料館に立ち寄った。

立派な資料館は空いていた。みんなあることに気が付かないのかも

竹富島の歴史や観光スポットについての説明や展示物が並ぶ新しい立派な施設だ。館内を撮影しながらぶらぶらして、フェリーの出発時刻になったので乗船した。西表島までは40分程あり着席後、程なく寝てしまった。西表島に到着すると由布島までの水牛車に乗る場所にバスで移動する。
バスの入口付近に座席表があり、席にツアー客の名前が入っていた。私たちは10列目とのことで前から座席列を数えながら奥に進む。座席には列番号なく、座席番号のみしか書いていないため、数え間違って違う席に座る人がたくさんいた。最後の方に乗ってきた乗客グループは座席が決まってることすら分からずに乗ってきて、後で座席を移動することを運転手から指示されやや不機嫌になったようで、運転手に聞こえるようなボリュームで愚痴をいっていた。運転手は見た目、言い方は少し失礼かもしれないが、しょぼくれた冴えないお爺ちゃんで、もしその乗客に絡まれたらちょっと可哀そうだなと思っていた。バスが出発すると、バスにはガイドらしい人は居なかったと思っていたが、軽やかなDJのような歯切れの良い口調で車内アナウンスが始まった。見ていなかったが最後にガイドが乗ってきたのかなと思って前の方をみると、そのしょぼくれたと思っていた老人が立て板に水のごとくいきいきと観光案内の言葉を紡いでいた。その変容ぶりに驚きを隠せない。そのギャップも相まって、その老人がなんだかかっこよく見えてきた。観光案内に聞き惚れていると、水牛車乗り場に着いた。下車し、浜の方に歩いていくとたくさんの水牛車が並んでいる。

沢山の水牛車が並ぶ

水牛車にはそれぞれ番号が付いていて、ツアー客はそれぞれ順番に、番号のついた水牛車に割り当てられていく。6番の雌の水牛車に乗ることになった。ここで働いている水牛のほとんどは台湾から連れてこられた水牛だそうだ。若いお兄さんが水牛車を操車しながら、潮のひいた海を渡っていく。

由布島へGO!

左手に並走している雄の水牛車を操車しているお爺ちゃんが三味線を奏でながら海を渡っている。若いお兄さん曰く、この辺りで、今三味線を奏でているお爺ちゃんは名人で有名だとのこと。なにか唄っているようだが唄の内容までは遠くて聞き取れない。おそらく沖縄の古い民謡でも歌っているのだろう。三味線の音だけははっきりと聞こえる。由布島に渡ったところで三味線の演奏も終わったようで、水牛車の乗客が拍手している。

由布島に上陸すると一旦係の人が、上陸してきた乗客を一か所に集めて、島の観光スポットと、食事付のツアーなのでレストランの場所、帰りの水牛車の予定集合時間を説明して解散となった。まず、最初に腹ごしらえをしようとレストランに向かう。

水牛が何頭も首あたりまで水に浸かっている池
花飾りを角につけた可愛らしい声で鳴くメスの水牛

途中の見どころを横目にレストランまで進む。10月でもかなり気温が上がり、体感が暑くなってきた。義父は虫よけも兼ねて黒のメッシュの薄手のジャンバーを着ているので、暑さでばてないか心配だ。レストランに入ると中は広々していて涼しく、新しくて清潔な印象の建物で、奥の方に食事をする席が用意されていた。

席に着くと上品な黒塗りの箱に入った懐石弁当がセットされていた。少しずつ沢山の沖縄料理が並んでいる。ご飯は赤米。

どれもおいしかった。

しばらく談笑した。スマホの電波がないため、店の人にWIFIを聞いて私と妻のスマホに設定した。
外を散策に行こうと思ったが、義父は暑さにやられてしまったようで、この建物の中で集合時間まで過ごすとのこと。義父とは指定された時間の5分前に水牛車前で待ち合わせる事にして、妻と二人で島を散策することに。妻が島の散策ルートの一番奥にある「ブーゲンビレアガーデン」という施設を見たいということでそこを目指す。最初に地図をもらったので迷わずに到着。「ブーゲンビレアガーデン」は小さなビニールハウスの温室だった。ちょっとがっかりではあったが、ブーゲンビレアの花や、途中の小道でもどこでも撮影すると、コンドイビーチと同じで写真の腕に関係なく良い写真がたくさん撮れた。集合時間が近づいてきたので水牛車の方に速足で向かう。
義父と合流し、時間通りに水牛車は出発した。帰りの水牛車は角の大きな雄牛で、操車しているのは行きの時に三味線を奏でていたお爺ちゃん。お爺ちゃんの喋りは意外と饒舌で若者口調で意外だった。でも生唄が聞けると期待して辺りを見回しても、三味線はどこにもない。帰りは弾かないのだと思ったが、よく観察してみると水牛車の乗客がのる籠の正面部分の淵のところに木の蓋があった。なんだろうと思っていると、お爺ちゃんはおもむろにその蓋を開け、そこから三味線を取り出し三味線を演奏し始めた。

三味線を聞きながら帰りの海を渡る

いよいよ生唄が聞ける。沖縄の原風景の中、沖縄民謡を聞きながら海を渡る何とも良い心地だろうとおもっていたら、「ハッピーアイランド~….」。意外な歌詞に驚いた。録音して置けば後でこの違和感を聞き直せるのにとちょっと後悔した。でもなんだか、お爺ちゃんの饒舌な若者口調には逆にあっていた。最後は涙そうそうで締めていた。でも演奏は一流。渡り切ったところで演奏が終わったので拍手。水牛車を後にバスに戻る。良い体験ができた。
ツアーの締めくくりはマングローブツアーに向かうため、バスは大原港へ。小ぶりな遊覧船に乗り込んだ。白髪のお爺ちゃん船長が案内している。乗り込むと進行方向右側ばかり席が埋まっていて左側は空いていたので、そちらに座った。日本最大を誇る西表島のマングローブ林「仲間川マングローブ」に進む。出発すると皆が右側に座っていた理由がすぐわかった。かなり西日が差してこんで来て、黒いジャージの左腿が焼けるようだった。たまらず厚手のタオルハンカチでガードした。行きの工程は日差しが気になってマングローブの説明に集中できなかった。折り返し地点まで来ると先ほどまでとは逆の状況になった。今度は進行方向右側に西日が当たる。日差しが当たらなくなったとたん、急に涼しくなった。風が気持ちいい。日陰はこんな涼しいのだと認識した。やっとゆっくりと船長兼ガイドの説明を聞くことができるようになった。この船長も見た目と違い印象的ないい声だ。姿を見ていなければ20歳ぐらい若く聞こえる。バスの運転手、水牛の操車、マングローブの船長とここの人は見た目としゃべりのギャップがすごい。何よりもみんな活力を感じてこちらが元気になった気がした。

カヌーで上陸して食事をとっている人もいるそうだ。蚊がいないんだとか。
マングローブとは沿岸に生えている塩生植物の総称のことで植物の名前自体ではないんだそうだ。

マングローブツアーも終わり、大原港で乗り換えて石垣港に向かうフェリーに乗った。時間にして50分程。すっかり疲れて帰りは寝てしまった。起きると石垣港に到着していた。船の前で記念撮影して帰りの送迎バスにのりホテルへ。
17時をまわっていたのでホテルではあまりゆっくりできず、荷物を置いてそのまま夕食に徒歩で向かう。夕食は地元で有名店の沖縄料理「舟蔵の里」。

ホテルから7分程で到着した。良い雰囲気。

毎夜、三味線演奏があり、それを聞きながら食事を楽しめる。妻が予約を取るときに三味線演奏を楽しみにしていることを伝えていたせいか、三味線奏者の目の前の席が予約席となっていた。

料理は「郷土料理づくし」というコースを予約した。
地魚造り
豆腐よう
地豆豆腐
ラフテー
地魚料理
料理に合う泡盛
三味線の演奏

美味しい沖縄料理でお酒も入って盛り上がった。時間があっという間に過ぎてホテルに徒歩で戻る道。すっかり真っ暗になっていた。義父の足元が心配なのでスマホのライトで足元を照らしながら歩いた。部屋に戻り各々、風呂に入った。今日は朝から晩まで動き通しで義父も疲れただろう。昨日はあまり寝れなかったと言っていたので今日はぐっすり寝れることを願って就寝した。

2024年10月15日(火)広い空でストレスフリー

朝はゆっくり起きて朝食に。楽しかった昨日の話を三人で談笑しながら朝食を食べた。タクシーをフロント前に10時40分に予約している。まだ9時なので3人で目の前の「舟蔵公園」を散策しながら海の方に行ってみる。

今回の旅行は三連休を一日後ろ倒しでしているので、今日は平日。舟蔵公園前にある真喜良小学校から運動会準備の音楽やマイクでしゃべる先生や子供たちの声が響いている。のどかな風景。

空が広い
空が広い。再び

今日も晴れていて、すがすがしい空の広さ。こちらに来て一度も雨に降られることがなくて本当に良かった。出発の時間が近づいてきたので部屋に戻り、素早くパッキングしてフロントに降りると既にタクシーは到着していた。あまり遭遇しない若い女性ドライバーだった。普段はタクシー会社で事務員をしているらしいが観光客が多い時期は駆り出されるらしい。空港までは外周の道を通らず内陸の道で行ったため思いの外、早く到着できた。石垣空港は空港は相変わらず混んでいたが、ANAのステータスでチェックインと荷物預けもスムーズにできた。でも、保安検査場は優先にならないので、早めに並ぶことに。やはり相当に混んで待たされたが早めに並んだせいもあって余裕をもってセキュリティーエリアに入ることができた。義父にお土産は買わなくても良いのかと尋ねるも「もう十分」とのことで結局、お土産は買わなかった。
時刻通りに羽田に向けて出発。機内エンターテイメントでは日テレの「カズレーザーと学ぶ」で旅が脳に起こす驚きの効果というテーマで番組をやっていた。

旅が起こす非日常は「空間認知能力を鍛えるのに旅がものすごくいい」といっていた。眠らずに気になって最後まで見てしまった。
羽田に到着し、昼がまだなので、義父に食事はどうしますかと聞くと、すぐタクシーで帰るとのことで、よほど疲れたのだと思った。義父をタクシーまで送り届け、私たちも帰宅した。翌日妻が心配になって電話したところ、元気を取り戻しており、今度は台湾に行きたいといっていたとのこと。妻の親孝行はひとまず成功だった。

旅の費用

なんとか30万円以内で収まった!

🔔Bell


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