短歌48「睫毛ふせて」
相変わらずのロボですねその優しさ壊れた肩もわからないんだ
夏の雪ありえないものそれ見えるほど遠くまできてしまったね
歯を白くしようとサハラ砂漠泣きそうな君カムフラージュ
均整なみずうみの端テント建て夜の鳥たち泣き方教えて
渦を巻く犬の放熱夢をみる 皮膚持ついのち僕らは同じ
毒ある沼地だと思う甘いのに睫毛伏せたら見る夢見せて
紫陽花危うい恋に溺れる ゼリーの子供眼差しは空
電話の件もう掛けないで乞うる春 水底光るスマホがある
結局は床に落っこちそこで書く 陽だまり合わせ移動する猿
風になり飛び去る様は刹那かな 食欲はなく薬だけ飲む
外出るたび心がすっと怖くなる風に掴まれ胸ぐら締まる
承知していますそのことは 昼のパスタを2度間違える
古い豆腐隠して捨てる罪悪ぢごくにつるり落ちる白色
本当の顔見てるのあなただけ それは本当に申し訳なく
いろんなもの見てきたんだね隠し事ぱたんと閉じるあくびの涙
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