ちょっと不便なところを流れてる
2021.7.5(月曜日) inconvenience
髪を切り、指も切る。
昨日、髪を染めて髪を切った。3ヶ月ぶりに行った美容室のスタッフが、「お久しぶりですね〜」と言った。それはサービス業特有の社交辞令の挨拶ではなく、心の底からの言葉のように聞こえた。3ヶ月間、髪は伸び放題ヘアカラーは剥がれ放題でちょっとやさぐれおばさんのようになっていて、それもこれもコロナ禍の緊急事態宣言のせいだと自分に言い聞かせてきたが、どうにもこうにも気持ち悪くてやるせなくなって行った。
私も心の底から「ご無沙汰しています」と言った。
髪もスッキリして、やさぐれおばさんも普通のおばさんになって、やれやれと思っていた。しかしその夜、右手親指を切った。夕飯の支度でオニオンスライスを作っていて、包丁じゃなくスライサーを使っていたにも関わらず切ってしまった。スライサーの刃に血が滲んで、しばらく呆然とした。なぜ人間ってすぐに行動できないのだろうか、数秒間何かを考えている間に指から血がポタポタと落ち始めてやっと水道水で手を洗い大声で夫に「傷パワーパット持ってきて〜」と叫び、傷パワーパットを貼って落ち着く。
親指の負傷は辛い。
残りの4本だけではどうも心もとない。
残り少ない歯磨き粉を絞り出すのに親指が辛い。残り少ないマヨネーズを絞り出すのに親指が辛い。レンジから熱い皿を取り出すのに親指が辛い。目薬をさすのに親指が辛い。他にもあるだろうか...あっ、箸がうまく持てない。
*
午後スーパーに買い物に行ったら、そこで同じTシャツを着たおじさんと遭遇。正確には同じ色のTシャツ。私のは胸のところにワンポイント刺繍が入っているのだけどおじさんのには入ってなかった。でも同じ紫色の色彩が同じレジの列に並んでしまったから恥ずかしかった。ペアルックを着たカップルと思われたら嫌だなと思った。まだ若い人とかお洒落な人と一緒になるのはいいけど、やっぱりおじさんは嫌。向こうもそう思っているかもしれない。まぁお互い様ってことか。もうこのTシャツを着て近所に買い物に行くのはやめよう。
午前中は涼しい風が吹いていたけど、午後になって蒸し暑くなった。
エアコンフル稼働。
目が乾く。