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ある日の映画鑑賞
Dr.コトー診療所
先日、映画の招待状が届いた。
私に見せたい映画があると、時々招待状を送ってくださる方がいる。
それで、映画『Dr.コトー診療所』を観てきた。
招待状をくださった方に「観てきました」という報告と、私が感じたことを素直に書いて、さっきメールを送った。
流行りの洒落た映画でもなく、奇想天外なストーリーがあるわけでもないのだが、こういう映画は日本人にとっては必要な映画ではないかと思った。
弱い立場の人たちに平等に分け隔てなく愛を注ぐ…言ってみれば民のヒーローのような存在は今の日本に本当に必要なのだ。
この手の映画を毛嫌いする人は一定数いる。おしゃれな映画、個性的な映画が好きな方にはこの映画の良さはわからないかもしれない。
私も10歳若かったらきっと観ない映画の部類に入っていたかもしれない。
でも日本に必要な映画と思う理由は、混沌とした日本、殺伐とした日本、世知辛い日本…そんな日本に素直な愛の姿がこの映画にはあると思ったからだ。
テレビドラマから15年以上の年月が経って、出演者のみんながそれなりに歳を取って、子供だった人はしっかり大人になって、それぞれに悲しみや苦しみを経験した人生がしっかりあって、それでも前に進んで行かなきゃならない、生きていかなきゃならない。
そういうところの描き方はずしんと胸に響くものがあった。
*
私の隣にいた年配の女性は、映画内で何か問題が起きるたびに深いため息をついていた。時々「あぁ...」と声を出して嘆き悲しんでらっしゃる。
きっとこの隣席の女性もいろいろ苦労なさったのだなと勝手に想像していた。泣いてる方も大勢いたが、私は泣かずにしっかりと世の中の仕組みや人間の生き様を見させてもらった。
甘ったるい愛ではなく、気丈な愛が必要なんだな。
観る側が試される作品だと聞いていたが、私は観て良かったと素直に思う。
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