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うつでダウンして、バンブル無双した女の休職生活。#0

また眠れなくなった夜のこと

何かがおかしい。
大型連休が明けた仕事始めの夜から、続けて4日間一睡も出来ていない。
比較的、眠りは浅い自覚はある。でも寝付けないことはない。
普通じゃない。あの時を思い出す。
怖い、怖くて動悸がしてきた。一体何が起こっているのだろう。

4日間眠れていないと、日々の業務にも支障をきたす。
いつもなら10分で済むデータ入力も30分はかかる。
同僚に依頼された出張用の九州行きの飛行機チケットの手配は間違いがあってはいけない(この寝てない頭では間違えるに違いない)と、10回以上は確認して支払いボタンを押した。
いつもならアナウンサー気取りで誰よりも先に出る電話ですら、相手が何をこちらに伝えたいのか、この後自分は何をすればいいのか不明瞭で、いつ自分が大きいミスをするか分からなくて怖かった。
疲労だけが溜まっていく。

なのに眠れない。

昼寝でもして、少しでも回復しようと昼休みに頭をデスクに突っ伏すが、眠気は少しも現れない。コピー機の音、先輩がおにぎりのシートをペリペリ剥がす音、誰かの談笑する声、そして私の頭の中のなんとも言えない気持ち悪い独り言が邪魔をする。その時私は、目を瞑って重たい頭をデスクにもたげているだけの女だった。

耐えられなくなった私はついに泣きながら会社の非常階段で電話をした。

「お母さん、どうしよう、私うつかもしれない」


休職生活の備忘録

これは、都内の企業に勤める29歳独身女性がうつで休職し、その生活を赤裸々に書き綴った話だ。
"赤裸々に"と書くからには、嘘は書かない。
だからこそ、自分の身分は全力で伏せさせていただく。
自分の家族、同僚、友人、知人に迷惑がかからないように。そして今後の自分の名誉のために。
たとえ、「これメリッサちゃんが書いたでしょう?」とnoteの画面を目の前に突きつけられても絶対に口を割らない。
全力で、全力で嘘をつく。

その代わり、ノンフィクションでありのままの感情をここに置いておく。

あの時、こんなことがあったな。こんな気持ちだったなと後になって見返すことが出来る様に。
そして、これを読む誰かが少しでも救われる様に。
だから全ての記事を無料で公開する。

29歳、独身、会社員。うつで休職した私の物語。
今何をしているのかは、また後で書かせていただこう。

休職をして、寝て、バンブルをして、恋をして、旅行をして、失恋して、嫉妬して、人生を恨んで。
だけどやっぱり、前を向こうと思ったからこの話を始めた。

全体的に暗い話が多くなるかもしれない。読んでいて苦しくなる方もいらっしゃるかもしれない。
それでも、私は前を向いて、下は見ないで一歩を踏み出すために自分の恥部を晒す。自分のために。自分と似たような境遇で悩む、見えない誰かのために。

ありきたりで使い古された言葉だけど、あなたは一人じゃない。

そんなことがひとかけらでも、世界の誰かに伝わります様に。

メリッサ




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