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【映画をみる】町田くんの世界

※映画製作に対して何の知識もない人間がフィーリングで話しています。

なんかyoutubeで切り抜きがたくさん流れてきて、高畑充希ちゃんと前田敦子ちゃんが出ている個性的な映画があるんだなと印象しかなかったんだけど、夏休み始まったので見てみた。


①一旦視聴

とりあえず何も調べないで見てみて、あとで細かいことを調べていく。

冒頭。
色がくすみながら強くて、高校生の時撮った写真って全部こういう色してたなと思う。

町田くんは高校生。5人兄弟の長男。お母さんは身重。お父さんがわからないが、一時的に家族運営の要。お母さんのリクエストでつくり方のわからないハンバーグに挑戦する。冴えない雰囲気だけど、なんだか可愛らしい。反抗期ないタイプだな。
演じているのは細田佳央太くん。
名前はよく見るが、出演作はじめてみた。
彼がいくつか知らないが、なんかすごく男子大学生っぽい。
リアクションのでかさ、既視感があるけどなにか出てこない。香川照之?
すっきりした理知的な印象だけど「わ!イケメン!」みたいな感じじゃないので、走り方のキモさとか普段のすんとして天然な感じとか混乱したときの挙動不審さとかちゃんと効いてくる。変なやつすぎ。

早々に登場する前田のあっちゃん。
あっちゃんはちょっと年上なのわかってるので…
でもがさつでメイク好きでダルそうなちょいギャル、みたいな役どころなのでそこまで年齢感気にならない。
あとこの手のキャラが好き。物語が進むためにサバッとものが言えて、ちょっと強引で、なんか達観してるキャラ、めっちゃありがたいよね、わかる。

そしてヒロイン登場。
関水渚ちゃん、この子も初めましてだ。女子高生っぽい(雑)。
個人的な感覚だけど、モデルっぽい感じじゃなくて女優の美人な子という感じ。肌が白くて目がぱっちりして、というよりは、健康的な肌色で目より鼻と口元が印象的。
こういう子を見ていると、透明感って色白ということではないんだよなぁ…
髪型や制服や名前の力もあるけど、なんかこの子は青い。
あとイライラする演技が上手。神経質で機嫌が出やすいけどプライド高くて「なにキレてんの?」とか聞いたら真っ赤になって「は、は⁈怒ってるとかじゃないけど⁈」って言ってきそうな子のイライラの仕方が。

私は集中力がない女なので、こういう青春映画っぽいのは途中で一瞬飽きてしまうのだが、この映画はテンポが良くてしかも話がコロコロ変わるのでゆるっとずっと見続けられる。
でも頭の隅でずっと「このテイストでこんなにいろんな話と色んなキャラ出てきて回収できるの…?みんながうっすいまま終わるのでは?」と心配してたが…最後。


あーあーあー!

わーすごい!

なるほど、このためにあんな、わーすごーい!

町田くん行け!がんばれ!まち、町田くん、ま、町田!!!!!????


となった。
大変楽しい映画だった。


②視聴後:あらすじ

運動も勉強も全然できないけどスーパー善良で人が好きな町田くんと、人が嫌いで周囲と距離を置いている猪原さん。
町田くんは良い人にも悪い人にも知らない人にも全方位性に優しい。学校でも有名。優しすぎて逆に犯罪おかしそうとか言われてる。知らない人にも優しいので町田くんの人生にはいろんな人が登場する。

これまで出会ったことのない未知の優しさをもった町田くんの生態に、猪原さんは揺さぶられて崩れて成長する。

だけど意味不明に優しい町田くんが意味不明にみんなに優しいのが嫌になった猪原さんの心に町田くんは追いつけない。優しいだけで想像力も理解力も低い町田くんと素直じゃない猪原さんの結末やいかに。



とかいって、結末なんてわかりきっているけど…

ラストはなんかこう、”決まってるゴールに向かってここから残り時間使ってジャーッと走っていくな!”みたいな感じはある。

でも映画ってそういうものだから、私はそんなに嫌いじゃないかな。
急にプーさんみたいになって「なんで?」とは思ったけど…元々町田くんがファンタジーな生き物だからな。

③視聴後:調べもの

原作は少女漫画漫画なんですね。
単行本7巻っていうと結構なボリューム。

めちゃコミ20話無料だったので読んでみたけど、話の細かいところやキャラクター、時系列は結構違うし町田くんももうちょっと情緒的。猪原さんも漫画版のほうが普通の女の子だな。
漫画版に思い入れないからどちらも別ベクトルで好感触。
原作ファンだと笑えない可能性もある。

石井裕也監督。
『舟を編む』の監督さんなんですね。
ローテンションなのは似てる‥けどそれは原作の温度感が似てるから関係ないかも。
脚本家の片岡翔さんははじめまして。

④視聴後:キャストさん

■細田佳央太くん

オーディションで選ばれたという細田くん2001年生まれ。ということは撮影時は本当に高校生なのでは…
オリジナルというよりは、なにかをお手本にしながら作り上げた演技という感じはある。
ためらいがなくて世界観から浮いているところがない。
彼のことを何も知らないので、もう出てきたときから町田くん。


■関水渚さん

こちらもオーディションで選ばれたという関水さん1998年生まれ。撮影時成人してたのか…

猪原さんは前髪が重めなので気が付かなかったけど、シースルーバングの写真とか拝見するとキリっと強い顔。顔は強いけど、目の奥が弱いような繊細さがある。知らんが。
関水さんの猪原さんは、原作に比べると感情がはっきりしてて、傷付いた女の子感が強い。恋愛の拗らせ方も癇癪っぽくて幼い。
20話のみの感想では、原作の猪原さんは映画の猪原さんよりもうちょっと町田くんのこと理解してて「このくらい言ってもどうせ伝わらないんでしょ?」みたいな雰囲気があるけど、映画版の猪原さんがそういうことじゃなく感情的になって迂闊なこと口走っているイメージ。30歳にはこの猪原さんは愛しすぎる。


■前田敦子さん

セーラー服のあっちゃんは見慣れてたけど、田舎の公立校みたいな垢抜けない制服を着たあっちゃんは初めてだ。スタイルが崩れないので良く似合っているけど、貫禄はある。
栄さんはギャルっぽいけどなんか面倒見が良くて、誰かと連みたいとか誰かは避けたいみたいな感じが全然なく実年齢より自立していて――ちょっとお茶の間のおばちゃんっぽい。
前田のあっちゃんの演技は「さよなら歌舞伎町」以来。
表情豊かというよりは一回お腹に溜めた感情を引っ張り出すような演技が素敵と思っていたけど、こういうコミカルな演技もいい。


■高畑充希さん

切り抜き動画でめちゃくちゃ回ってきた。
充希ちゃんの声が好きだ。ポーンとして。明るくて柔らかくてどこか無機質。
高校生感を出すためだろうか、若干普段よりむっちり。
さくらは原作を見るとまたちょっと違う印象で、それをこの映画に盛り込むこともできたとは思うけど、でも映画版のさくらが町田くんに語るシーン、好きだからなぁ…


■岩田剛典さん

なんか…めっちゃ失礼だけど初めてみたときのガンちゃんのイメージって感じ。
ハイアンドローの女であることもあり出演作結構見ていて、今はどちらかというと落ち着いたキャラのほうが素に近そうと思っているけど、デビューした時は氷室くんみたいな人なんだと思ってたんだよな…。

氷室くんの役どころ、割と若手に回ることも多そうな気がするけど、終盤仲野太賀くんや高畑充希ちゃんと並んでインパクト出さないといけないから負けない人を、というところだろうか。知らんが。


■仲野太賀さん

見た目でいったらこの中で一番高校生じゃないんだけど、一番クラスにいた。
西野くんはみんなになめられて大切にされてないみたいに思ってるかもしれないんだけど、太賀くんが演じると「情けなくてキまらなくて冴えなくて、良いところより悪いところのほうが目立つんだけど、西野いいやつだからさ~」って絶対言われてるんだよな。恋愛対象じゃないけど義理チョコは山のようにもらってるはず。すごい良いキャラしてる。
猪原さんへの突っ込みかたもそうだけど、町田くんへの好感の示しかたが可愛くて応援したくなる。ちょっと惚れっぽすぎるけどな。

そんで原作見たら可愛い系の男の子でびっくり。太賀くん愛嬌たっぷりで犬系と言えば犬系、先輩とかには絶対かわいいやつって言われてるはずだけど、可愛い系男子とは距離ある。


■池松壮亮さん

なんか久しぶりにコミカルなところ見た。
序盤の拗らせ大人感も渋くて良かったんだけど、素直な自分を取り戻して憑き物が落ちたみたいにあどけなくなるところなどさすがのふり幅。
クライマックス前の新人&高校生(役)二人のシーンに、ベテラン&大人として存在することでとてつもない安定感を生み出していると思った。

でも池松さんを見るたびに「どうしてちょびっとしか出てこない奥さんが戸田恵梨香さん…?」と思ってしまったのは余談。


■日比美思さん

はじめましての女優さん。
真っ白で特徴的な顔立ち、元宝塚月組の晴音アキさん(現役時代私的歌うまNo.1ジェンヌさん)さんに似てる。
出番は少ないけど個人的に印象に残ったので調べてみた。

ようかい体操歌ってた子なのか!女優さんになったんだね。
独特のキャラだったけど気負いなく個性的に演じられてて、目を引いた。
出演作品を調べてみると結構気になる作品多い。映像作品も多いけど舞台でも活躍してる様子。
今回の役としてはちょっと地味な女学生って感じなのにがっつりグラビアされて写真見漁ってしまった。意外性ある。


■立石ケンくん

地味にメインキャラばりに大事な仕事してたバレー部の鈴木君(多分)役。キャラとのマッチングが良かったのかもしれないけど、彼も出番の割に目を引く役者さんだったので調べてみた。

彼、Wikipediaがない。

ちょっと調べたらフォスターに所属しているという情報が出てきたので、タレント一覧を見てみたところ、名前がない。
あれ、移籍?
フォスターのyoutubeチャンネルでは1年前に出た動画に出演して以来。
Xで名前を知らべたら「退所」の文字がちらちら。
最近の動向が全然わからない。やめちゃったのかなぁ…
主演を張らない子かもしれないけど、「ここあの子でよかったね」と言われる役者さんにはなったのでは…なんてばばあは思ったりする。


以上キャストさんへの感想でした。
それで、一個だけ文句が言いたい。

エンドクレジットわかりにくい!

出演者数が多いから知らない名前の子はクレジットの並び順からあたりをつけて画像検索しながら特定したわ。
こういうタイプのエンドクレジット、映画館で見ると絶望しちゃう。
今回はhuluだったけどエンドクレジットだけもう一回見た。

⑤視聴後:まとめ

トータル、すごい好きというわけではないけど観てよかった映画。
どこのシーンが、とか、どこのセリフが、とかもないし、教訓とかもないんだけど、それは私が30歳だからかな。

原作20話だけ見た感じだと、どのストーリー活かすかめっちゃ悩ましいなぁと思った。学校生活にフォーカスするために家族面大幅割愛って感じだろうか。
映画も良かったけどドラマのほうが原作ファンの人は嬉しかったかもしれない。
知らない間に舞台もやってたみたいだ。それはそれでどうなってるのか気になる。

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