仕事はスポーツだった?実は多いビジネスとスポーツの共通フレーズ
ビジネスに潜むスポーツ用語
「来週はプロジェクトのキックオフ会議をやりましょう」
仕事をやっていると一度は聞いたことがある文章ではないでしょうか。普段何気なく使っているビジネスのフレーズ、実はスポーツに関わる言葉が結構あるものです。
他には何があるでしょうか、少し思い浮かべてみてください。
野球、サッカー、バスケットボール、ゴルフ、テニス……日頃使っている言葉にスポーツ用語が潜んでいます。
それではどんなものがあるか、見ていきましょう。
サッカー用語
キックオフ
冒頭の例でも記載しましたが、一番よく使われる言葉かもしれません。サッカーでは試合開始の蹴り出しを指します。主にプロジェクトのキックオフ、最初の会議で使われますね。
ロスタイム
残業や会議の延長に使われることがある言葉です。サッカーの言葉とは異なり、業務中にロスした時間をカバーするわけではなく、単純に時間が伸びる場合に使われます。
ハットトリック
サッカーで、1試合に1人の選手が3得点以上することを指します。ビジネスでも連続で成果を出した際に使われます。契約を3件連続で取った、原因特定を連続で成功させたなど。あまり多く見る言葉ではないと思います。
司令塔
人に対して使われる言葉です。これはわかりやすくそのまま、全体を見回して指示を出す人を指します。プロジェクトマネージャ、あるいはアドバイザの場合が多いと思います。
スーパーサブ
こちらも人に対して使われます。サッカーや野球で使われ、通常控え選手であるものの切り札として試合の流れを大きく変える選手を指します。ビジネスシーンでも同様に、通常はプロジェクトに参画していないものの、障害や炎上のタイミングでアサインされて結果を残す人を指します。
稀に実力が伴わずにずっと控えとなるメンバーに使われることもあります。
野球用語
続いて野球用語です、こちらも使われる言葉は多いです。
全員野球
一番野球的な言葉で使われるかもしれません。その名の通り全員で取り組もうという意味になります。何故他のスポーツではなく野球なのかは謎に包まれています。
キャッチボール
コミュニケーションにおいてやり取りをすることです。これはビジネス以外でも使われますね。
ボールを持つ
これはサッカーでも共通ですが、自分でタスクを持っているイメージになります。ボールがタスクですね。あまり持ちすぎるとこぼれてしまうので、一般的には多く持たないようにすべきと言われます。手元に持てるボールの数は決まっているのと同じですね。
打ち返す/投げ返す
先ほど説明したボールとセットで使われることが多く、ボールを打ち返す、投げ返すといった形で使われます。依頼や確認を受けた際に、回答をして相手にボール(タスク)を渡すことを意味します。
打席を増やす
こちらもイメージがしやすいかと思います。打席に立つ回数を増やす、つまりできるだけ多くチャレンジするということです。例えば提案がうまくいかなければ、じっくり練って持っていくより何度も提案を行いチャンスを増やすということを意味します。
ポテンヒット
ボールが落ちるとも言います。野球では野手の間にボールが落ちてヒットになり良い意味で使われますが、ビジネスでは何故か逆に悪い意味で使われます。役割と責任が不明確で誰も担当せず、対応されないままタスクが放置されることを指します。
三遊間
ポテンヒットとほぼ同じ言葉です。野球ではサードとショートの間を指します。ここにボールが飛んだ場合は両者ともボールを取りに動くのですが、相手が取るだろうと思ってお見合いし、ボールが抜けてヒットになることがあります。ビジネスも同様に、相手がやるだろうと思い込み、タスクが放置されてしまうことを指します。何故二遊間や左中間ではないのかは謎です。
直球勝負
次に投手の言葉になります。野球で直球とはストレートで真っ向から勝負することを意味します。ビジネスも同様に、細かな仕掛けをせずに要件をストレートに持っていくことを指します。
変化球
直球勝負とは逆に変化球を使うこともあります。直球勝負では通用しない相手に対して、攻める角度を変えてアプローチすることを指します。直球のみや変化球のみではすぐ打たれてしまうので、投げ分けができると強いですね。
その他スポーツ用語
サッカーと野球にはメジャーなビジネス用語がありましたが、他にもいくつか存在しています。
ニアピン
ニアピンとはゴルフ用語で、ピンに最も近い位置にボールが近づいた状態を指します。同様にビジネスでも何かが惜しい状態を指します。
ホールインワン
ゴルフで一打でカップインすることを言います。仕事で使われるシーンは限定的ですが、何かが1回でキマった時に使われることがあります。
パワープレー
スポーツでは、選手の数的優位な状況を活かして得点を決めることをパワープレーと呼びます。ビジネスシーンでは少し違い、力強い正攻法で物事を推し進めることを指します。
戦力外通告
戦力外通告といえば、チームが来季の戦力構想外であることを選手に伝えることで、いわゆるクビ宣言です。転じて仕事においてもプロジェクトや組織の戦力にならないため、外れることを通知することになります。
壁打ち
テニスなどでは、ひとりで壁にボールを打ち続けることで練習することを指します。仕事においては、話を誰かに聞いてもらって考えを整理することを指します。相手がいるのでスポーツの意味と少し違いますが、なにかの練習をする、練り上げるという部分が似ていると思います。
おわりに
さて、いかがだったでしょうか。ビジネスシーンには色々なスポーツ用語が潜んでいますね。
もし面白いなと思ったら、明日からぜひ仕事で聞き耳を立ててみたり使ってみてください。そしてよかったらこの記事をシェアしてみてください。
最後に、いくつかビジネス用語の書籍をご紹介します。残念ながらスポーツ用語は含まれていないと思いますが、日々の仕事の参考になるかもしれません。
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こちらもカタカナ用語の書籍。ボリュームがコンパクトなので簡単に通し読みしたい場合に良いかもしれません。
こちらは少し古く2012年の書籍です。中には今でも使われている言葉や、すっかり使われなくなった言葉が含まれています。実用性ではなく、言葉の移り変わりを知ることに主眼を置いてみると面白い読み物かもしれません。