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あなたの脳と成績は大丈夫?スマホとの付き合い方を見直してみよう!

「スマホ、毎日どれくらい使ってる?」

ついつい手に取ってしまうスマホですが、実はその使い方が脳や学力に大きな影響を与えるという研究結果が出ています。

iPhoneなら「スクリーンタイム」、Androidなら「Digital Wellbeing」を見てみてください。1日のスマホ使用時間が分かると、ちょっとドキッとしてしまう方もいるのではないでしょうか?

今回は、脳トレブームの火付け役としても有名な、東北大学加齢医学研究所教授の川島隆太先生が行った研究を元に、スマホと脳の関係、そして私たちがどう付き合っていくべきなのかを考えていきましょう。


【衝撃】スマホ使用時間が長いほど成績が低い!?

川島先生は、仙台市の小中学生7万人を対象に、スマホの使用時間と学力の関係性を調査しました。その結果、驚くべきことに、スマホの使用時間が長くなるほど、学力テストの成績が低下するという結果が出たのです。

1日3時間以上スマホを使っている子どもたちは、勉強を頑張っていても、睡眠時間がしっかりとれていても、成績が平均未満になってしまうという衝撃的な事実が明らかになりました。

「スマホのせいで勉強時間が減ってしまうからでは?」
「睡眠不足で集中力が続かないからでは?」

そう考える方もいるかもしれません。 しかし、川島先生の研究では、勉強時間や睡眠時間よりも、スマホの使用時間自体が学力に大きな影響を与えるということが分かっています。

なぜ?スマホが脳に与える悪影響とは

スマホが脳に与える悪影響を、もう少し詳しく見ていきましょう。

川島先生は、スマホを使っている時の脳の状態をfMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いて調べました。

その結果、スマホを使っている時は、思考や創造、コミュニケーションなどをつかさどる「前頭前野」の活動が著しく低下することが分かりました。

前頭前野は、私たち人間が人間らしく生きていくために非常に重要な役割を担っています。

  • 物事を論理的に考え、判断する

  • 感情をコントロールする

  • 集中力や注意力を維持する

  • 将来の計画を立てたり、目標を達成するために努力する

しかし、スマホを長時間使い続けることで、この前頭前野の働きが弱くなってしまうのです。

さらに恐ろしいことに、この影響は成長期の脳にとってより深刻です。

10代の脳は、まさに発展途上にあります。この時期にスマホに依存してしまうと、前頭前野の発達が妨げられ、大人になってからも集中力やコミュニケーション能力に問題を抱えるリスクが高まります。

「私はもう大人だから大丈夫」

そう思っている方もいるかもしれません。 しかし、大人であっても安心はできません。スマホの使いすぎは、脳の老化を早める可能性も指摘されているのです。

大事なのは「スマホに時間を支配されない」こと

「じゃあ、スマホを完全にやめるべきなの?」

そう思った方もいるかもしれません。もちろん、スマホは使い方次第で、とても便利なツールです。

川島先生は、スマホとの付き合い方において「スマホに時間を支配されない」ことの重要性を説いています。

  • スマホの使用目的を明確にする

    • 暇つぶしにダラダラとSNSを見るのではなく、「調べ物をしたい」「友だちと連絡を取りたい」など目的意識を持ってスマホを使うようにしましょう。

  • スマホの使用時間を決める

    • 1日30分、1時間など、時間を決めてスマホを使うようにしましょう。タイマーなどを活用するのもおすすめです。

  • スマホを見る時間帯を決める

    • 特に寝る前のスマホは、睡眠の質を低下させるだけでなく、脳への悪影響も大きいため控えましょう。

  • デジタルデトックスの時間を作る

    • 1日1時間、週に1日など、スマホから完全に離れる時間を作ることで、脳を休ませ、集中力や創造性を高めることができます。

スマホはあくまでもツールです。上手に使いこなすことで、私たちの生活を豊かにしてくれるものです。

まずは、ご自身のスマホとの付き合い方を見つめ直し、脳と上手に付き合っていく方法を探してみてください。


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