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備忘録

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桃色の空

桃色の空

帰り道、
ほとんど誰もいない公園に足を踏み入れてみたら
冒険みたいで、ちょっとだけ弾んだ気持ちになった
落ち葉を踏む音だけが静かに鳴った
向きを変えて違う道を行こうとしたら、じっと私を見ている者がいた

その時は私と、その白い野良猫だけが存在していた
猫に会うのは久しぶりのような気がした

ゆっくり数歩だけ近づいてみたら、猫はぴゅーっと駐車場の方へ逃げてしまった
休んでいたかもしれないのに、悪いこ

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透明な列車に乗って

透明な列車に乗って

暗い話をするときに限って文字を綴る。

先日、祖母が亡くなった。

人の死にかなりの恐怖感と執着がある私は、改めて「天国」という概念があって心底良かったと思った。天国を何かの宗教的な意味で信じているんじゃない。ただ、死んだ後に会える場所として天国という場所の概念があって良かったという意味だった。

実際に会うことさえできるのなら、そこは天国じゃなくてもどうでもいい。

死んだら天国で、会いたい人に

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