スナフキンのように、飄々と
歳を重ねるたびに旅に出るときの荷物がどんどん増えてきていて
ほんの1泊出かける、がとても大層なことになりつつあることに気付いた。
準備も片付けも大変だから、なんか腰も重くなるし
家族が増えて子どもたちの荷物があるから仕方ないよな、と思ってたけど
よくよく荷物を見てみたら、その荷物はほぼ私のものなのだ。
自分の動きを自分で抑制してる典型。
あそこに行くためには、
あの人に会うためには、
これをするためには、
たくさんの心構えや準備とともに、荷物が伴うようになり
そうすることで動きづらくなってた。
もっともっと身軽になりたい。
自分を解放したい。
目指すは、ポケットにパンツ一枚入れて旅に出るくらいの身軽さ。
じゃあね、って次に自分を必要としてくれてる場所へ飄々と
移動していくスナフキンのように。
年齢を重ねて、どんどん増えていってたもののひとつに、化粧品。
いいと聞いて使い始めた基礎化粧品に加えて
口コミで高評価の美容液、
使い始めは感動的に良かったりするけど
肌も慣れてくるといいかどうかも分からない、
でももし止めて今より劣化することを想ったら、まあ使い続けておくか、
レベルの化粧品たち。
気付いたらどんどん増えてて、そんなものが旅に出るときにも手放せなくて自分自身をがんじがらめにしていた。
去年から、肌の水分や常在菌を必要以上に洗い流さないために
それまで使っていたボディソープを使って体を洗うのを止めた。
お風呂ではお湯でしっかり洗うのみ。
そうしたら、肌の状態が明らかにしっとりツヤっと変わった。
それ以来、良かれと思ってやってきたこと
「足す」ことより、「引く」必要性を痛感して
ねえ、本当にこの化粧品たちってこんなにいるの?
こんなに大きな化粧ポーチ持ってちゃ、スナフキンみたいに颯爽と
立ち去れないよ。次にいけないよ、私。
と思った。
そこで、本当に信用できる友人が私のためにブレンドしてくれた
オーガニックアロマオイル1本でのスキンケアに変えた。
子どもが基礎化粧品なんて付けなくたってあんなにすべすべでツヤツヤな肌なのはその皮膚や筋肉の柔らかさゆえ。
日焼けしたってあっという間にターンオーバーでシミ一つない肌でいられるのは、柔らかいからこその循環の良さゆえ。
だから、その柔らかさを取り戻すためのケアは欠かさずしてるけど
そのために使うものはオイルと自分の手、感覚だけ、
必要なものを極力少なくして、できるだけ分かりやすく。
まだはじめて2カ月ほど、
乾燥することもなく、シミしわが悪化することもなく、
合わせてしているケアの効果ゆえか、顔全体のコリを少しずつ手放して
表情が作りやすくなったし、少しずつだけどボコボコした隆起もなくなってきて
まだまだ自己満足の段階だけど、いい感じ。
そしてそんな肌や顔の状態云々以上に、気持ちが解放されていくのが分かる。
きっと自分の体を整えるために本当に必要なものって、とても少ない。
目指すは、スナフキンの飄々さと身軽さ、聡明さ。
さすらいの旅人くらい自由になるべく、私の身辺整理はまだまだ続きます。