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これで幕末史も怖くない!新選組おすすめ本【読書案内】

お久しぶりになってしまいました。初めましての方も。miharuと申します。

本日は幕末、特に新選組をテーマにブックトークしていきます!

今回は、多種多様なジャンルの本を7冊紹介いたします。一言で新選組、といっても色々な視点の本があるな…と選書しながらしみじみ思いました。笑

それでは参りましょう!

1.物語を読むのが好きな人におすすめ!司馬遼太郎の名作『新選組血風録』

新選組のエピソードを、有名無名の主人公から紡ぐ連作短編集です。エピソードによって主人公が変わるため飽きずに読み切れるほか、それぞれのキャラクターを捉えやすい内容となっております。もちろん、沖田総司や土方歳三、近藤勇など有名隊士も登場しますよ!自分の推しが見つかるかも。笑

ポイントは、新選組の知識に自信がなくても理解できる情景描写。新選組や隊士のイメージがひっくり返るかもしれません。人間味あふれるエピソードから、迫力ある捕縛シーンまで。司馬先生、お見事です。

司馬遼太郎さんの新選組作品と聞くと、『燃えよ剣』を先に思い浮かべる人も多いと思います。こちらは土方歳三目線で書かれた作品です。

個人的には『新選組血風録』のほうがとっかかりやすいと思います!なんてったって短編だもの!(短編もの大好き)

ひとつ注意していただきたいのは、この作品だけを読むとなんとなく、「新選組はやみくもに人を斬り付ける、規律の厳しい集団」というイメージを持ってしまうかもしれないということ。読み方は人それぞれですが、あくまで小説ですので、ぜひこの後紹介していく本も併せて楽しみましょう!


2.そもそも新選組って何?から知りたいなら『新選組』(学研まんが)

新選組を日本の歴史のなかで分かりやすく学びたいなら、まずこれをぺらぺらめくってみましょう。オールカラーで躍動感あふれる新選組の姿を垣間見れます!

……いやいや、読書案内って名目で突然漫画かよ、と思った方もいるかもしれません。でも、これにはちゃんと理由があるんです。

私自身、これまで学習まんが以外で漫画に触れた機会はないのですが、逆に、今の興味の源泉は漫画にあったといっても過言ではありません。偉人の伝記や日本の歴史はすべて、まず漫画から知識を得てきました。

鮮明で親しみやすいビジュアルからその時代を概観できるほど、効果的な学習方法はないと思うんですね。ちょっと言いすぎか。

何はともあれ、普段読書にあまり親しみのないお子さん、幕末史に自信がない方は、手始めに「楽しむ」をモットーに漫画を読みながらその世界に入りこんでみるのはいかがでしょう。この漫画は特に、それぞれのキャラクターの個性も分かりやすく、池田屋事件や各隊士の最期まで知ることができるのでおすすめです。


3.隊士にスポットを当てながら、多様な雑学も学べる『世界一よくわかる新選組』

有名な隊士の名前くらいは知っているけど、一体全体どんな人たちが創り上げてその名をとどろかせたんだい?という疑問がすべて解消する一冊。誰にでも分かりやすく伝わるはずですし、なにより著者である山村さんの新選組愛が伝わる内容です。(著者はきっと土方さん推しです、土方さんエピソードは必見!)

第一章では新選組幹部ひとりひとりについて、エピソードを交えながらの解説。第二章からは、「池田谷事件の真実」「新選組最強の剣士は誰か」など様々な視点から新選組を見ていきます。読んだらすぐに人に話したくなるような豆知識もたくさんあるので、さくさく読める一冊!

個人的には第七章の「新撰組屯所のすべて」が印象的。八木邸や西本願寺の屯所の話を読むと、実際に行きたくなりますね。。。私も久しぶりに聖地巡礼したいなぁ……


4.時系列で詳しく学びたいなら『新選組 2245日の軌跡』

新選組という組織がどのように日本中に影響を与えたのか、それがよくわかるのがこの一冊。

新選組(壬生浪士隊)が会津藩のお預かりの身となってから、1869年5月11日に土方歳三が戦死するまでの道のりを辿っていく本作。ひとつひとつのエピソードが非常に詳しく書かれており、私自身、大学の某授業のレポートはこの本を主に参考にしていました。笑

この作品まで読めばもう、新選組の基礎知識はばっちりな気もしますが……ここからは少しステップアップし、上級者向けの本をいくつかご紹介。


5.『新選組顛末記』を再編集。永倉新八の名著を地図と読もう!

新選組の唯一の生き残りであった永倉新八の著作『新選組顛末記』を、地図を加えて再編集した本書。どちらも読みましたが、やはり39点の地図の存在感は大きいと実感しました。京都御所の周辺図、池田屋周辺図など、彼らの行動の細部を想像する手助けはやはり地図なのです…!

『新選組顛末記』は、先述したように新選組で唯一生き残った人物の書いた著作ですから、貴重な資料であるとともに新選組ファンなら一度は読みたい作品ですね!

ちなみに地図無しはこちら。情景描写が詳細なので、このバージョンでも十分理解は可能です。


6.今後受験機会があるかも!?『新選組検定 公式ガイドブック』

さて、続いては「新選組検定」の運営事務局が公式に出しているガイドブックをご紹介。

ちなみに新選組検定とは、4級の初心者から1級の上級者まで、新選組の知識を試せる検定です。毎年行っているわけではなく、2020年も開催予定だった試験が中止になってしまいました。詳しくはHPをご覧ください。

検定を受ける予定がなくても、新選組の生き様を知りたい人にはぴったりです。第1章では時系列に沿った新選組の盛衰を、第2章では新選組がその強さを誇った理由を「組織力」「隊規と死」など複数のテーマから説明しています。

第3章では「隊士名鑑」と題して、主要な隊士についてまとめられています。写真が豊富で読み応えがあるに違いない!ということで、私も愛読の一冊です。


7.もはやマニア!隊士の生き様を映し出す『新選組 全隊士徹底ガイド』

最後に紹介するのはこちら。

ここまで紹介した本の中にも、名前しか登場しない隊士が多数います。新選組で命をかけて闘った隊士、総勢424人のプロフィールを一冊にまとめたのがこの本です。

有名な隊士というと、やはり近藤勇、土方歳三、沖田総司、芹沢鴨など、大幹部や組長と呼ばれる面々です。日本の歴史にその名を刻んだ新選組ですが、多くの隊士に支えられ、地道な活動も重ねてきたことが想像できます。

ひたすらに名前と特徴が書き連ねてあるため、本というよりは事典に近いようなつくりといえるでしょう。新選組関連の本に慣れ、当時の隊士の全貌に触れたい上級者向けです。写真も豊富で、薄い文庫本ながらここまで情報が詰まっていることに驚きました。


さいごに

いかがだったでしょうか。テレビや映画でよく舞台となる幕末について、本を通して少しでも興味を持ってもらえたら幸いです。知識があるうえでドラマや映画を観ると、また違った楽しみ方ができますよね!

余談ですが、新選組の推しはだれ?と聞かれたら、私は迷うことなく山南敬助さんを挙げさせていただきます。「やまなみ」ではなく「さんなん」という読み方が正しいそうです。新選組の大幹部でありながら脱走し、切腹を命じられた彼は時に「裏切り者」として描かれてしまいますが、人柄と信念が本当にかっこいいんです。今回挙げた本の中にも山南さんの話は載っておりますので、気になった方はぜひ。


自分語りが多くなってしまいました。。。失礼。

ということで、本日はこのへんで。



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