たがやすJAPAN🥦🍆🥬
【始まりの始まり】
10/4の夜の事だった。
『屋上で野菜を育てます❗️』
全てはこの言葉から始まった。
職場の屋上は皆にとって未踏な場所だった。
『まず屋上行っていいのかよ?』
『都会で野菜育つの?』
『これから寒くなるけど…?』
数多な不安を抱えながら、農業をやりたい精鋭達が集まった。
そして10/10開村。
その名もBJ村←そのままかよ笑!
皆が、プランターに土を入れ、種を蒔き、苗も植え、そして灌水。
あっという間に村になった。(…気がした。)
今日からが『始まりの始まり』なのか、それとも『終わりの始まり』になるのか…
明日からのお世話次第なんだと夕暮れの空に誓った。
【日々のお世話】
日々フロアで交代制でのお世話が始まった。
ちなみにわたくし小林のいる1階フロアは水曜日と土曜日が担当。水と土…農業に必要な要素が詰まった絶好な曜日ではないか!
これに気づいた者は多分自分以外いない…涙
話戻します。
屋上での水遣りや太陽がうまく当たる位置に移動したり、時に青虫の駆除と試行錯誤。そして各々のスタッフの個性が出ていたお世話絵日記。
個人的には👆成田画伯と下園画伯の絵の才能に驚かされた。この2人の日記が楽しみのひとつでもあった。
開村から約1ヵ月。
種から蒔いた野菜達がそこそこ育っており、これからの成長に大いに期待できる程に進化を遂げていた。野菜達にとっては決して恵まれた環境ではいないが、置かれた環境で成長した。
自分は恵まれた環境にいながら成長したのか? 屋上で野菜を眺めながら、この自問に明確な自答ができなかったのを覚えている。
そして踵を返して、屋上の扉の方へ向かい、店頭に戻った。
【予期せぬコト】
10/10の開村から『たがやすJAPAN』のイベントまで約3ヵ月半、屋上でお世話をした。
その長い期間の中で、予期せぬコトがいくつかあったので、ここで報告しよう。
❶カラス襲来
小林がお世話しに屋上に向かった日の事だった。屋上に着き、何か違和感を感じた…
何故か土が散らかっている…
葉っぱが破れている…
その刹那、ひとつの事が脳裏をかすめた。
カラスの仕業ではないか?
都会で育てるにあたり、最初に懸念してた事ではあるが、開村して何も無かったので心配などないと思っていた。しかし、野菜が成長したタイミングを狙ってカラス達はBJ村に襲来してきたのだ。
カラスの賢さよ…
全くリスクマネージメントができなかった自分に腹が立った。後日、野菜達にカラス避けのアミとカラスの置物(最初はビビる)を設置してくれた。
カラス避け対策をしてから被害はなくなった。
❷土、凍る。
冬の寒さが本格化してきた時期は、気温が上がる前の午前中に水遣りをするのが良い。
『水遣り3年』と言われるように水遣りのタイミングを掴むのは意外と難しい。土を触って『土との会話』によって、水を欲しているかを確認していた。
そんな冬のある日…
土が凍っていた…
霜が付いていた…
なんか、こういう固まりみたいなお菓子あるよな…
不謹慎にも別の事を考えてしまった。
朝の寒さで凍ってしまったので、このあとぬるま湯をかけて溶かした。
お世話する事に変な慣れが生じていたと反省。
自然との戦いに終わりはないんだと肝に銘じた。
❸東京、降雪。
毎冬、何日か雪が降るときがある。
先日、雪が結構降った際に屋上から室内に野菜達を避難させた。
男たち4〜5人で雪のなか、みんなで協力して避難させた、まさにドキュメンタリー。
しかし、ここで痛恨のミス…
雪の降るなか野菜を避難させている超映え写真を撮るのを失念していた。野菜を避難させる事だけに全集中していた証だったと自分に言い聞かせた。
【1/28 たがやすJAPAN】
10/10のBJ村開村から約3ヶ月半。
この期間でBJ村に新たな村人も入ったり、幽霊村人もいたりしたが、村人欠ける事なく、この日に至った。
農業にもデイリーにも着れるウェアの販売。
農家の方々の野菜販売(週末のみ)。
まさに洋服と野菜の二毛作。
このイベントを通じて農業に興味を抱いたり…『食』の事を改めて見つめ直したり…
当たり前のように日々食事できている事がどれだけのヒトの努力があって成り立っているのか…
いろいろ考えるコトができた。
たがやす…
日本の食に関する興味の土壌をたがやしてもらったと言っても過言ではない。
↓イベント中に配布していたノベルティ。お店で育てていたが、不甲斐ないことに残念な姿になってしまった。。これも農業だ。
【最後に】
10/10の開村から4ヶ月半。
無事にイベントを終える事ができた。
たくさんのヒト・モノ・コトが詰まったイベントであった。『たがやす』という言葉がこれほど放たれたコトは今までに無かっただろう。
生きている限り、農業の方々に敬意を持って食事をしなければと強く感じた。
今回のイベントを期にたくさんのヒトが少しでも意識の変化が生まれ、今後も未来永劫続く農業を身近な存在にしてほしい。
そんな未来に少しでも近づいた際は、またイベントを行いたい。その時は『たがやす』以上にどんな言葉が相応しい時代になっているのか。
僕らはまだその言葉を持ち合わせていない…
終
最後までご覧頂き、ありがとうございました。BEAMS JAPAN1Fの第一村人より