銭湯と刺青、あるいはコーヒー牛乳にまつわる三つの話
学生のころは銭湯にかよっていた。毎日いくのはもったいないし、面倒でもあったので、2日に1回。かといって銭湯が嫌いなわけではなく、むしろかなり好きな部類だと思う。といっても施設の充実や機能の高さは問題ではない。ポイントは風情である。下町情緒のようなものですね。そういう場所を探して、あちこちの銭湯を巡ったりもした。
巡るといっても探求したり、こまめに銭湯コレクションをするという感じではなく、気がむいたときにふらっと立ち寄るという程度だ。知らない町を訪ねたときも、銭湯があって気がむ