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ベルファストの海辺にて

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短詩を綴っています。
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2019年5月の記事一覧

染色体は今日もどこかで

むかしむかしあるところに、根が優しい青年がいました。 彼は真面目な仕事ぶりを評価されてい…

狩野 龍
5年前

リスタート/あの夜を忘れない

新都心の駅で決意を固めた夜を忘れない。 最寄り駅まで走って終電に飛び乗った夜を忘れない。…

狩野 龍
5年前
2

無策

ハンカチをギュッと握りしめたら、少しは楽になった。 熟練の黒魔術師でも解けない暗号を抱え…

狩野 龍
5年前
1

out of sea

やり直したい事は幾つかある でもどう足掻いても時計の針は戻せない 「今を生きる」というの…

狩野 龍
5年前

代償

エンジン全開で走ったせいで おんぼろとなった僕を どうか許してくれないか 円陣を組んで声出…

狩野 龍
5年前
1

流夏

ざあざあ降りの雨と鳴き止まぬ蝉たち。 「ウスバカゲロウは陽炎?」 晩夏の夕暮れは、少し恥…

狩野 龍
5年前

旧市街/賛美歌/6月の雨

全てが終わった翌朝に、鳴り響く賛美歌。 途切れなきメロディは、さながらマトリョーシカのよう。 「ねぇ、数字を並べたら少しは暇つぶしになるかな?」 「モルドバの青空は綺麗らしいよ」 「そう。じゃあ僕たち気が合うね」 馴染みの顔とチキン頬張って。 少しの間、僕は幸せだった。 「6月の雨はどうして冷たいの?」 「きっと神様が悪さをしているからだよ」 「そう? 僕にはそう思えないけど」 最後の章が終わり、賛美歌は幕を閉じた。 旧市街の朝焼けは、なんでこんなにも美しいのだろ

into the device

「どういう風に生きたって、どうせ死ぬんだよ。」 着信したメッセージには、そう書いてあった…

狩野 龍
5年前
2

kettle

ケトルから注いだ液体がカップを濡らした 「薬は白湯で飲むと良いんだって」 彼は錠剤を飲み…

狩野 龍
5年前
3

名前をつけるなら

コーヒーとミルクを混ぜた液体に名前をつけるなら。 怠惰で仕様の無い気分に名前をつけるなら…

狩野 龍
5年前
1

色鉛筆の君

書き溜めた想い 僕はなぞって 見つめた先に 色鉛筆の君がいた 形容したら壊れそう だから無理…

狩野 龍
5年前
2

end roll

濁ったプール 涙目の君 敗北のフール 見送った後に そうか 僕らここで出会おうとしていた …

狩野 龍
5年前
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