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香水は心の美容液( フエギア編 ❷ )
最近、初めて「正社員」というものになりました、貴族です
また、フエギアでサンプルを大量に頼んでしまいましたので、そのメモを書きます
今回は12個ほど注文し、約1ヶ月ほどかけて一つ一つお試ししました
【フエギア サンプルレビュー その① はこちら】
▶︎ Luna Roja ルナロハ
1ml - Sample (Spray) / II-XXII
Year launched : 2017
Collection : Alquimia
Main Olfactory Family : Wood
Secondary Olfactory Family : Fruit
Perfume Chord :
Tonic note : Oakwood
Dominant note : Rose
Sub Dominant : Plum
香りは月夜の下でワインを飲む至福のときを思わせる。
( 前回頼んだロットはⅠ-XIXなので、だいぶ期間は空いているみたいだ……)
XIXをあまり覚えてないけど、ワイン感が強くなった気がします。
相変わらず「冬、やってます」って感じの香り。
しかし少しだけ、万人好みになったかもしれない、人気になりましたしね……
けどこの、飲んだことないワインが広がる感覚はどのロットでも健在
▶︎ Thays タイース
1ml - Sample (Spray) / I-XXI
Year launched : 2010
Collection : Personajes
Main Olfactory Family : Floral
Secondary Olfactory Family : Fruit
Perfume Chord :
Tonic note : Mate Flower
Dominant note : Osmanthus
Sub Dominant : Green Tea
タイースは非常に優れたアーティストであった。彼はアルゼンチン特有の植物をパレット代わりに素晴らしい公園を作り出した。このフレグランスは彼の魅惑的な庭園に繁茂する植物との意外な出遭いを想像させる。緑の公園と咲き乱れるモクセイの香りが漂う。
タイスの瞑想曲とは関係ない…ぽい?
フローラルでありながら立体的な香りがするのは、オスマンサス(金木犀)のおかげですね
まあ、そこまでオスマンサスは強くないんだけども
オスマンサスが調子に乗りそうなのをグリーンティーが抑えてる気がします、ちょっとお茶っぽい感覚
なんかこれは万人ウケしそうだ……
▶︎ Fueguier フエギエール
1ml - Sample (Spray) / I-XXI
Year launched : 2010
Collection : Linneo
Main Olfactory Family : Fruit
Secondary Olfactory Family : Earthy
Perfume Chord :
Tonic note : Fig
Dominant note : Galbanum
Sub Dominant : Petitgrain
タヌヤンでは昼食にマルベックワインが供された後、シエスタ(午睡)に入る。横になるのはイチジクの木陰、真昼のそよ風が吹き抜ける。
Figが入ってなければ、嫌いな香りだったかもしれないな…という印象
フルーティーさのなかに、「田舎の木陰」みたいな香りが潜んでいて、それがあまり好きじゃ無いかも…………
自分は結構イチジク好きなんだなぁ…という確認と、イチジクならディプティックのフィロシコスだなぁ…という再確認。
▶︎ Elogio de la Sombra エロヒオ デ ラ ソンブラ
1ml - Sample (Spray) / I-XXI
Year launched : 2010
Collection : Literatura
Main Olfactory Family : Powdery
Secondary Olfactory Family : Green
Perfume Chord :
Tonic note : Iris
Dominant note : Rose
Sub Dominant : Lemon
アイリスの蕚(がく)片が開くとき。
人間って不思議で、この歳になると自分が何頼んだのか全く覚えてないんですよね
これもその一つ、なんで今回候補になったんだろう……
この子の説明文は短いのですが、香りはほんの少し複雑
パウダリーな香りを底上げするローズの香りがいて、なんとなく緑色の葉の存在が見える
フワッとアイリスの香り?が舞うので、グリーンはそこまで気にならないと思う
▶︎ Amalia アマリア
1ml - Sample (Spray) / II-XXII
Year launched : 2010
Collection : Personajes
Main Olfactory Family : Floral
Secondary Olfactory Family : Jasmine
Perfume Chord :
Tonic note : Jasmine
Dominant note : Civettone
Sub Dominant : Ambergris
大西洋沿岸にはウルグアイジャスミンとアジアンジャスミン(茉莉花)という意外な組み合わせの植物群が共生している。それはまるで友情へのオマージュのよう、海の近くで仲良く暮らしている。
フエギアにしては軽そうな香りのアマリア
ジャスミンの香りとアンバーグリスがうまく融合してるのか、"ジャスミン茶感" はあまり強くないような
「アマリア」って、ヨーロッパ系の女性の名前らしいですね
それ以上のことはよく分からなかったけど、とにかくこれは「フエギアっぽさ」があまりない軽い香りの香水
プレゼントにも良いかも、癖がないから……
▶︎ Alma アルマ
1ml - Sample / I-XXII
Year launched : 2022
Collection : Destinos
Main Olfactory Family : Floral
Secondary Olfactory Family : Aromatic
Perfume Chord :
Tonic note : Manzanilla de Mahón
Dominant note : Jazmín del País
Sub Dominant : Romero
Alma は青春にインスピレーションを受けている。ありのままの美しさと夏の喜び。その場所にあるエネルギーを太陽とミネラルで表している。
みずみずしく透明なジャスミン・デル・パイスのトップノートのみを蒸留し、その地のカモミール(サントリナ)と、島の特別な品種であるロメロ・ラストレロが、アグレッシブでアロマティックな香りを与える、儚くも繊細な原料のブレンドを選択した。
ロメロラストレロ……とは?
調べてみたんですが、どうやら香りの強い草()みたいで、日本ではあまり見ない品種なのかな
まあ、"島の特別な品種"って書いてあるしな
フローラル&アロマティックの組み合わせで、海の近くの花畑とか緑地って感じ
ただ、他の香水と比べると若干高め
▶︎ Agua Magnoliana アクア マグノリアーナ
1ml - Sample (Spray) / II-XXII
Year launched : 2010
Collection : Linneo
Main Olfactory Family : Floral
Secondary Olfactory Family : Citric
Perfume Chord :
Tonic note : Magnolia
Dominant note : Jasmine
Sub Dominant : Sandalwood
アマゾンの奥深くにそびえ立つ巨木。それは熱帯雨林の守り神と呼ばれているMagnolia Fragantissima(タイサンボク)。Agua Magnolianaが物語るのは、その繊細なフローラルフレグランス。
「アクア」という名に相応しくも水々しさがありますが、これは花びらに溢れるような雨の雫を思わせます
マグノリアは、日本語で「木蓮」
マグノリアとジャスミンの組み合わせが軽やかになりすぎないように、サンダルウッドが土台になってくれています
ジャスミンがそこまで強くないので、ジャスミンの独特な匂いが苦手な人にもおすすめ
季節を問わず使える香水ですね、これは良いもの見つけたかも
▶La Luna ラ ルナ
1ml - Sample (Spray) / I-XXII
Year launched : 2020
Collection : Antropología
Main Olfactory Family : Green
Secondary Olfactory Family : Wood
Perfume Chord :
Tonic note : Copal
Dominant note : Copaiba
Sub Dominant : Amyris
熱帯雨林ラカンドナで行われる夜の儀式では、生のコパル樹脂が月の女神に捧げられる。神聖な光が咲かせる夜の花からは、人を夢中にさせるフェロモンが放出される。
私は何故か月がすごく好きなので、月関連は全部買ってしまう病を患ってるんですよね
で、この ラ ルナに関しては、お店では「あんまり好みの月じゃないな……」と思ってたんです
でも、家で落ち着いて試してみたら案外好きな香りでした
熱帯雨林なんて、人生で一度も行ったことないけど、でも緑の楽園のようなところから満月を眺めているみたいな香りがしてすごい
どちらかと言うと、「人に管理された緑の楽園」だけども……
ウッド感はそこまで強くなくて、グリーンが前面に出てる
でもこの謎の花の香りは……………………?
▶︎ Ballena de la Pampa バジェーナ デ ラ パンパ
1ml - Sample (Spray) / I-XXI
Year launched : 2010
Collection : Fábula Fauna
Main Olfactory Family : Amber
Secondary Olfactory Family : Tobacco
Perfume Chord :
Tonic note : Hay
Dominant note : Ambergris
Sub Dominant : Tobacco
アルゼンチンの広大な低地パンパのはるか遠くには予想もつかない生物の姿が見える。それは13頭のジャコウ鹿とアンバーグリスと藁に縁どられたクジラが夜明け前に休んでいるイメージ。
これを書いている1年前、2021年12月に初めて六本木フエギアを訪れたとき、この香水がすごく良くて、買う直前まで行ったのを覚えています
しかし100mlが在庫切れで買うことは叶わず、虚しく帰宅しました…
鯨が空を飛んでいるような、軽やかなのに安定している、アンバーの重さを感じる香水
アンバーだけなら好きになれないんですが、タバコが良いアクセントになっているのか、変な甘ったるさが無いのが良い
どう考えても初見では読めない名前
▶︎ Darwin ダーウィン
1ml - Sample (Spray) / I-XXII
Year launched : 2010
Collection : Personajes
Main Olfactory Family : Wood
Secondary Olfactory Family : Citric
Perfume Chord :
Tonic note : Cedarwood
Dominant note : Vetiver
Sub Dominant : Grapefruit
チャールズ・ダーウィンはパタゴニアで「種の起源」を起草した。膨大な観察記録やスケッチ、そして採集した植物や化石のコレクションに囲まれてダーウィンは机に向かい、筆を執った。その乗員室に漂う空間を表現した。
ダーウィンのサンプルは二つ目で、前回はI-XXIでした
ダーウィンはフエギアの中でも万人向けの軽めのジャンルに位置します
今回のロットは、その軽さがさらに増したような……?
もう少しクセのある香水だった気がしたんですが、気のせいかな
海底2万マイルとかセンターオブジアースに乗りたくなる、隠された研究室の香り
▶︎ Biblioteca de Babel ビブリオテカ デ バベル
1ml - Sample (Spray) / I-XXII
Year launched : 2010
Collection : Literatura
Main Olfactory Family : Wood
Secondary Olfactory Family : Spicy
Perfume Chord :
Tonic note : Austrocedrus
Dominant note : Cabreuva
Sub Dominant : Cinnamon
ホルヘ・ルイス・ボルヘスの杉製書棚へ書物が整然と並んでいる。重厚な革の装丁、羊皮紙とインクの匂い。風化した本に宿る幾重にも重なる言葉、思考、時間と物質が息を吹き返す。
嗅いだ瞬間、大学の閉架に初めて入った時のことを思い出しました
100年ほど前の古い書物を借りて、埃を拭き、いざ読もうと開いた時の匂い
(あ、これは自発的に読もうと思って借りたんじゃなく、大学の課題で仕方なく借りたのです……カッコつけたわけじゃないよ……)
ここ数年、アンティーク品にハマっているので、100年前の何かの匂いがめちゃくちゃしました
古いものの匂いって、こんなに上手く再現出来るんですね、人間ってすご
collectionのLiteraturaが、日本語で「文学」なのも納得
Tonic note : Austrocedrus
Dominant note : Cabreuva
の部分ですが、これはヒノキの仲間?とハーブっぽい何かでした
Cabreuvaについては、アルゼンチンあたりに自生してる…?ようで、" なるほどね。"という感じ
これ、何かと組み合わせたらとんでもないことになりそうだけどな……
良い組み合わせ見つけたいな
……こんだけ文章量あるから、これめっちゃ好きってことは、お分かりいただけるだろう
▶︎ La Tierra del Rayo ラ ティエラ デル ラージョ
1ml - Sample (Spray) / I-XXI
Year launched : 2014
Collection : Destinos
Main Olfactory Family : Aromatic
Secondary Olfactory Family : Tobacco
Perfume Chord :
Tonic note : Oakwood
Dominant note : Rose
Sub Dominant : Pink Pepper
このフレグランスはタヌヤン地方のピノノワールと全く同じコードを継承。ブドウに含まれる揮発性の芳香物質が、オーク樽と小瓶に詰められている。
Twitterでじわじわと人気な組み合わせ、それが「ラッジョとルナロハ」
みんな呪文のように唱えていたので、遂に買ってみました
( HPにはラージョと書いてあるのに、みんなラッジョと呼ぶのが不思議)
で、頼んでみて分かったのが、ルナロハを真に愛している人は、ラッジョも刺さるということ
ルナロハをただの流行りなニッチ香水として見ている人にはなんら刺さらないと思うが、ラッジョはすごい
まるで大戦を潜り抜けたフランスの古い木造倉庫にいるみたいな感覚が味わえて凄い(?)
オークウッドがかなり強く、タバコの香りがほんのり染み付いている、ローズは外に咲いていて、ワイン樽がぎっしりと置かれている
これはね、確かにルナロハと相性良いよ……
右腕左腕に装備するのが主流のよう、今度やってみよ
▶︎ 香水は、急いで買うな
ここまで大量に試しても、フエギアでの初1本が決まりません
でも有力なのは、ルナロハと閉架かな
最後に、最近フィルムカメラで撮影した給水管を添えておきます
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FujiFilmのフィルムカメラに、iso800のタングステンフィルムを使用