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『Florence』の好きな演出

 自分の感性に響き、創作の糧にとある素晴らしい作品だった。とにかく見せ方が上手~い! 短編・完全なアニメーションではないが部分的に動く・ストーリー重視・ルート別れない・文章少なめ(無い)という、自分が生み出したい作品の理想に近かった。数年前から文章表現の無い作品づくりへの関心が強かったこともあり、参考とすべきお手本の1つとなった。BGMも良い。

幕Ⅰ

・時計の針とイラストの変化する演出 ⇒ マウスで指針ぐるぐるとドラッグさせることで、表示されているイラストが時間の流れとともに変動。

幕Ⅱ

・会話のピースの枚数で距離感を演出 ⇒表示されるメッセージ枠にマウスでパズルピースを選択して当てはめ、会話(返事)を進めるシーン。ここでは、徐々にピースの枚数が減っていき、主人公の慣れと縮まった距離感がうかがい知れる。最後は、複数表示されていたピースが2枚だけになり、パチパチと2回、マウスで大きなピースを選択しそれぞれを当てはめるという展開となる。それだけに留まらず、最後の最後にはマウス選択1回で当てはまる(1ピースを選ぶと自動で線対称にもう1枚も動く=お互いの気持ちが一致)という素晴らしい演出がある。

 時計の指針、メッセージ枠にパズルピースを当てはめ会話するシーン、以降も登場する。

幕Ⅲ

・幕Ⅰで自分で作ったものが表示される演出

・表示ボタンを押すことで、音楽学校への進学を希望する彼の「背中を押す」(文字通り)という演出。

幕Ⅳ

・会話を担うメッセージ枠にはめるピースの形がガタガタ・トゲトゲになり口論を表現する演出。また時間無制限だったピースの当てはめ時間が発生し、テンポ感も速まり、言い争いの激化が表現される。

幕V

・パズルのピースが当てはまらない演出 ⇒ 今まではカッチリ当てはまるはずだったピースの形が食い違う=上手くいってないことを表現する演出

・選択可能なバラバラの写真が勝手に離れていく演出 ⇒ 何度寄せ集めても自動でふよふよと動いて画面端へ向かって離れていく

公式サイト




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