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【3分読書メモ】荒木飛呂彦の漫画術(荒木飛呂彦)を読んで
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■基本情報
書名:荒木飛呂彦の漫画術
著者:荒木飛呂彦
出版元:集英社新書
出版日:2015年4月
ジャンル:仕事術
読書メーター:https://bookmeter.com/books/9670689
書籍内容(BOOKデータベースより)
全く人気が衰えることなく長期連載が続く『ジョジョの奇妙な冒険』の作者、荒木飛呂彦。絵を描く際に必要な「美の黄金比」やキャラクター造型に必須の「身上調査書」、ヘミングウェイに学んだストーリー作りなど、具体的な方法論からその漫画術を明らかに!本書は、現役の漫画家である著者が自ら手の内を明かす、最初で最後の本である。
■気になったポイント(引用文+コメント)
実際に漫画を描く時、常に頭に入れておくべきこと、それは、僕が漫画の「基本四大構造」と呼ぶ図式です。重要な順に挙げていくと、①キャラクター②ストーリー③世界観④テーマ
<メモ>漫画を構成する要素のうち、最も重要なのは「キャラクター」である
「基本四大構造」の中で、「キャラクター」と「世界観」、そのどちらかだけでも漫画を成立させることはできるでしょう。「漫画にストーリーは必要ない」というプロの漫画家もいますが、確かに、極端な話、ストーリーのない漫画を描くことも可能だと思います。
<メモ>ストーリーのない漫画の代表格:『こち亀』『サザエさん』
一番大事なのは「動機」です。主人公は何をしたい人なのか、その行動の動機をはっきり描かないと、キャラクターというものは出来上がっていきません。
<メモ>動機がはっきりしていれば、キャラクターは自然と人間味を帯びてくる。同時に読者から親しみを持ってもらえる(例:孫悟空の動機は「ひたすら強くなりたい」)
『巨人の星』の星飛雄馬と花形満のように、主人公に対する適役は、それに対するアンチという考え方でキャラクターを作ると、善と悪のコントラストが鮮明になります。
<メモ>異なる属性をキャラクターに置き換えることで、コントラストが明確になり、キャラクターの印象がクッキリと浮かび上がっていく(例:「のび太」と「ジャイアン」など)
長編、短編を問わず、ストーリー作りにおいて、「起承転結」と「主人公は常にプラス」は二大鉄則です。「起承転結」のバリエーションで、「起承転転転転結」という構造にした場合でも、「転」の中で主人公は常にプラスで「上がって」いかなければなりません。
<メモ>『ドラゴンボール』しかり『ワンピース』しかり、少年ジャンプで連載されているような漫画の大半は、主人公が着実に成長していく「プラス」の作法が取り入れられている。プラスの法則は必ずしも戦闘力だけでなく、「距離」などの概念にも応用できる(例:『ジョジョの奇妙な冒険 第3部』)
漫画の絵で大切なのは、一瞬見ただけでも誰の漫画かすぐわかるように描くことだ、と確信しました。絵も筆跡と同じで、個性は誰でも自然とにじみ出てくるものです。しかし、その上を行くデザインや雰囲気が漫画の絵には絶対に必要なのです。
<メモ>絵が上手であれ下手であれ、「この絵は〇〇先生だ」とすぐ分かってもらえるぐらいに”独自の絵”を生み出すことが大事。
「アイディアは尽きないんですか?」と聞かれることもありますが、アイディアが尽きるというより、自分の興味が尽きるからアイディアがなくなるのだと思います。よいアイディアは、自分の人生や生活に密着しているのですから、興味がなくなってしまえば生まれなくなるのです。
<メモ>まさしくその通り。何でもかまわないので、興味を持ち続けて日々を生き抜くことが大事。アイディアは自分が見聞きした情報を元に、ある日突然フッと脳内に降りてくるものである。
【こんな人におすすめ】
・荒木飛呂彦氏の芸術論に興味がある
・荒木飛呂彦氏の作品がどのように生まれたのか興味がある
・漫画の書き方や作劇の心構えを学びたい