【3分読書メモ】「書くことが思いつかない人のための文章教室」(近藤勝重)を読んで
■基本情報
書名:書くことが思いつかない人のための文章教室
著者:近藤勝重
出版元:幻冬舎
出版日:2011年9月
ジャンル:文章術
読書メーター:https://bookmeter.com/books/5596492
■書籍内容(BOOKデータベースより)
「文章を書く」とは、長い間の記憶から体験を引き出して描写することだ。自分にはそんな特別な経験はないと考える人でも、うまい引き出し方さえわかれば書ける。また、伝わる文章にしたいなら、くどくどと説明してはいけない。とにかく描写せよ。細部に目をこらして書けば、真に迫る。たとえばさびしい気持ちなら、「さびしい」と書くな。さびしさを表わす「物」を描写してそれを伝えよ―ベテラン記者で名コラムニストの著者が、ありきたりにならない表現法から、書く前の構成メモ術まですぐ使えるコツをやさしく伝授。
■気になったポイント(引用文+コメント)
「いい文章とは?」ですが、まずは中身、すなわち内容があるということ。次にその内容が的確に表現されていること。この2つを挙げなければならないと思います。そしてこれは当然のことなのですが、内容、表現とも借り物ではなく、さまざまな意味において自分自身のものでなければなりません。
<メモ>物書きの真髄だろう。有り合わせの情報を切り貼るのではなく、自分の目で見て、自分の耳で聴いて、自分の脳で考えて、そして自分の心で感じたことを言語化し、文章化しなければならない。
原稿用紙に向かって何も浮かんでこないとき、いかに乗り切るか。最初の試練です。その手立てとしては具体的に描写しやすく、かつ書き進めやすい題材がいい。それにはやはり「思う」ことより「思い出す」ことだ、とこれはぜひ覚えておいてください。
<メモ>文章を書き始める第一歩は、自身に眠る体験や心象を書き出すことだ。箇条書きでも構わない。何を見て、何を感じたのか、現場の状況を「思い出す」ところからスタートしよう。
自分が辛い(嬉しい)と思った出来事(体験)を細かく描写して、読んだ人に追体験してもらい、そのときの胸中を察してもらう。そういう表現法を心がけるべきなんです。
<メモ>読み手の感情を動かす文章とは、筆者の感情を追体験させる描写や表現に富んだ文章である。ゆえに、筆者はどういったシチュエーション(事物or人物)に遭遇したのか、またどのような心象だったのか、細部を含めて丁寧な描写を心がけるべきだ。
「言葉にならないほど感動した」という常套句がありますが、先に述べたように感動に至る一つ一つの場面と状況は記憶に刻まれています。その一つ一つを思い出して書けば、読者にも追体験してもらえますから、いい文章だ、と評価される確率は高いでしょう。自由課題の作文などは、迷わず感動体験に題材を求め、そのときのことをよみがえらせて書いていってください。
<メモ>「感動」は誰の胸にも眠っているものである。執筆テーマが思いつかないのなら、手始めに"自分が心を動かされた場面"を箇条書きで洗い出してみよう。
反論はどんな考え方にもあるものです。書く前からいちいち気にする必要はありません。
<メモ>書く前から読者の評価を気にするのは愚の骨頂だ。人々の関心や感想に隷属するのではなく、まずは「自分が読みたい!」と思った文章に仕上げよう。
【こんな人にオススメ】
・普段からテキストベースで情報を発信している人
・文章を書くのが苦手な人
・文章術を通して「考える&伝えるとは何なのか?」を学びたい人