見出し画像

【3分読書メモ】ヒットの設計図――ポケモンGOからトランプ現象まで(デレク・トンプソン)を読んで

■基本情報

書名:ヒットの設計図――ポケモンGOからトランプ現象まで
著者:デレク・トンプソン/
出版元:早川書房
出版日:2018年10月4日
ジャンル:ビジネス/企画術
読書メーター:https://bookmeter.com/books/13121351

■書籍内容(BOOKデータベースより)

「口コミ」頼みはもうやめよう。無料コンテンツが世の中にあふれ、選択肢は無限に増えた。ヒットを生むのは難しい。では、メガヒットを連発するクリエーターや企業の秘密は?

■気になったポイント(引用文+コメント)

単に人々は、一番多く見せられたものを好きだと答えた。彼らの好みは なじみ感 から生じたものだったのである。  この発見は「単純接触効果」とか単に「接触効果」などとして知られており、近代心理学の中でも最も揺るぎない発見の1つである。

<メモ>人間は”馴染み深いもの”に好感を覚える(心理学で言う単純接触効果)

はっきりしていることは、毎年何百曲ものいい歌がヒットに至らないということと、その理由が、それらの曲の魅力の問題ではないということだ(中略)一定レベル以上の曲であれば、本質的な魅力よりも、人々がその曲を何回耳にするかの方が人気に関係する。

<メモ>ある楽曲が大ヒットを巻き起こすには品質も重要だが、どちらかと言えば”その楽曲を大勢の耳にどれだけ届けられるか”という点が重要である。人間は何回も耳にした楽曲に好感を覚える。しかしあまりにも聞きすぎると、逆にうんざりしてしまう。

英雄の旅は、白い拘束着のように、一律に決まったものでも、人を拘束するものでもない。むしろ男性のスーツのようなものだ。デザインは比較的標準的だが、カスタマイズする余地はかなりあり、それをしてもだいたいはそうひどいことにはならず、うまくいけばとてもステキなものになる。

<メモ>人々を惹き付ける物語にはある程度の型がある。映画市場で人気のあるヒーロー物(英雄の旅)はその典型例で、おおむねストーリーラインは決まっており、それでいて細部はかなり自由が効く。

人は原則的に「新しいものに惹かれる」が、「新しいものを嫌がる」傾向もあり、ファッションはその両方にコントロールされる。「新しいものはかっこよくて、少し古いものはかっこ悪い。だけど、うんと古いものは、またいい」のである。

<メモ>ヒットの本質的な原則。良いものは時代を超えて受け継がれる。ただし、再び表出する際に以前と違った様相を醸し出す場合が多い。

育った世界もまったく違い、異なる情熱と目標を持った2人が同じ結論にたどりついた。それはヒットとは、ある意味を持った表現が、1つのネットワークから別のネットワークに伝えられるものであり、何人ものクリエイターによって形作られ、無数の小さな熱狂者のグループに届けられるものだということだ。

<メモ>ヒットはある個人や集団から別の集団へ価値が伝播することで生まれる。

【こんな人におすすめ】

・古今東西のヒットコンテンツのあり方について知りたい人
・ヒットコンテンツが生まれる過程を網羅的に抑えたい人
・人間がコンテンツに対して求める欲求について知りたい人


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集