豊島将之先生はいいぞ
もしかして最近ファンになったとか興味を持ち始めた人って結構いるのか…!?と思い、おすすめの動画などを紹介してみます。正直私もそれほどファン歴が長いわけではないので、こういうものを書いていいのか悩むのですが。
動画
入門動画。4分でわかる20代前半までの豊島将之史。豊島ファンなら1人1000回くらいは見ている。電王戦PVはこの他にも出場棋士発表やEDなどいろいろあるが、どれもかっちょいい仕上がりになっているので是非見よう。
かつては叡王戦以外のタイトル戦PVも作られていたのだ。先ほどの電王戦PVよりもよりプライベートに踏み込んだ内容となっており、バトミントンを楽しむ貴重な姿が見られる。これも豊島ファンなら1人1000回くらいは見ている。
電王戦後の特別企画としてトヨタ全面協力のもと行われたリアルの車を使っての将棋。10時間超の対局をぎゅっとまとめており、ドキュメンタリー番組としてもとても面白い。見どころは付き合いの長い船江六段(当時五段)すら「とよぴーの大声なんかあまり聞いたことがない」という大声シーン。
時代は飛んで2019年名人戦。朝の入室から初手までを映した、何かとても美しく神聖な生き物を見ている気分になる動画である。この他にもインタビュー動画、解説動画などたくさんアップされているので気になったらYouTubeで「第77期名人戦」で検索してみよう。
現在、残すは決勝戦のみとなった第3回AbemaTVトーナメント。チーム豊島は残念ながら予選敗退となったが、豊島竜王名人のドラフト指名には全将棋ファンが度肝を抜かれた。特に対局姿しか知らないファンにはどうも笑わない、感情がなさそうな印象を持たれているらしい豊島先生がわざわざ鹿児島まで来た若手棋士二人を友情指名するなんて…と。とにかく楽しそうな豊島先生が見られる(前日譚:BAD BOYS)
この他にも棋聖獲得時のインタビューや竜王戦第5局などたくさん紹介したいがキリがないので、気になったら探して見ていただきたい。
タイムシフト動画
今ではすっかりネットの将棋放送=AbemaTVだが過去の映像はニコニコ生放送が充実している。過去のタイムシフト放送はプレミアム会員(有料)にならなければ見られないので「動画」とは区別して「タイムシフト動画」として分ける。
・第3回 将棋電王戦 第3局 豊島将之七段 vs YSS
やはり電王戦には触れねばなるまい。まだ人とAIが競い合っていたころの1局である。また野月八段(当時七段)の解説がわかりやすく、将棋としても横歩取りの派手な形になっているので面白い。
・超将棋 豊島七段&YSS vs ponanza×ツツカナ×習甦@ニコニコ超会議3
豊島YSSペアVS3つの将棋ソフトという一風変わった企画対局である。3人寄れば文殊の知恵…というわけではないことが分かる。この対局の解説は佐藤天彦七段がしており、対局後に楽しそうに感想戦をしている2人が良い。後の名人二人だと思うとエモいですね…。
・第1期叡王戦 七段予選 田村・中座・豊島
棋聖挑戦中の絶好調の若手・豊島七段とベテランの中座七段という構図の一戦。評価値放送の醍醐味が感じられる一局。
・第2期叡王戦 本戦 久保利明九段 vs 豊島将之七段
最近ではすっかり豊島先生=巻き込まれ体質のイメージがついてしまっているが、この頃はまだそうではなかった。が、前代未聞の大事件が発生した一局である。
追記:この対局には観戦記があり、君島記者の手腕が光る。
対局は意外な結末 久保九段―豊島七段:第2期 叡王戦本戦観戦記
・第3期叡王戦 八段予選 脇・富岡・豊島
・第3期叡王戦 八段予選 中川・行方・広瀬・豊島
この頃は棋士レーティング1位で怖いくらいの切れ味があって、それが感じられる2局。A級順位戦も無敗でトップを走っており「来期の名人挑戦最右翼やな!」と思っていた時期もありました。
追記:なんだかこの書き方だと当時より弱くなったみたいに読めてしまうが、今は力強さとかなかなか倒れない腰の強さなどを感じる。2018年の棋聖挑戦あたりから棋風が少し変わったような気がしている。
・第3期叡王戦 決勝七番勝負 第1局 前夜祭
現地のニコ生解説として前夜祭に参加。今でもネタ(?)にされる「どちらも応援しません!」という言葉はこの時のもの。翌日の本放送で「棋士が棋士を応援するとかないでしょ」と勝負師の顔を見せたところも含めて最&高。
・第3期叡王戦 決勝七番勝負 第1局 金井恒太六段 vs 高見泰地六段
ニコ生解説初登場回。聞き手が室田女流二段で大変かわいらしい絵面なのだがお互い関西所属で昔からよく知る仲のおかげか、ジャブの打ち合いが行われる非常に緊張感のある…いや面白い放送となった。大盤解説の山崎八段とのガチ検討も見応えがある。
・クリスマスフェスタ2018 / ニコ生番組
あっち向いてホイで死人が出た。
・【将棋】叡王戦パラダイス 1月号 / ニコ生番組
対局以外のニコ生番組に豊島先生が来るのはなかなかレア。ちょうど対局が少ない時期で出演ができたようだ。君島記者が豊島先生に対して「“きゅん”とは何か」を説明する謎のパートがある。
2019年度の対局については間近なため割愛。
AbemaTVの将棋チャンネルは過去の将棋放送がどれくらい遡ってまで見られるのかちょっと把握できていないのだが、もし見られるのなら2019年の竜王戦第3局、5局がすごいので見てもらいたい。あと最近では対渡辺二冠の将棋がどれも面白くておすすめ。
インタビュー記事
・音をあげない。でも力を入れすぎない。常に自然体。 棋士・豊島将之 28歳。
・【豊島将之名人】「負けて悔しい」ではなく、自然に将棋をやっている
どちらもロングインタビューで読み応えがある。個人的にはつらいときに読んで元気を出すという処方箋代わりにしている。
追記:もう1本、ロングインタビューがありました。
・最善じゃなくても、筋が通っている将棋を。今に満足せず歩みを止めない。棋士・豊島将之 28歳。
内容の密度はもちろん、武将コスプレをしている貴重な姿も見られる。
書籍
豊島ファンの経典ともいっていい自戦記集だ。名人獲得後、棋聖と王位のWタイトル戦を行いながら書かれたことに恐れ入る。自戦記は「どういう意図でこの手を指したのか」「このときどんな気持ちであったか」など本人の考えが読めるので大好きだ。書籍でも買ったがいつでも読みたくて後から電子版も買った。
名人戦は全棋戦の中で唯一新聞観戦記が書籍としてまとめられる。しかも主催である朝日新聞と毎日新聞からそれぞれ刊行される。ファンなら是非持っておきたい記念の本だ。毎日新聞社のものは朝日新聞社のものに比べてやや割高であるが、上質な紙が使われているので実際に手にすると納得のお値段。
追記:諏訪景子さんの書いた朝日新聞・第3局の観戦記は2019年の将棋ペンクラブ大賞を受賞している。劇的な結末を迎えた第3局の空気を触れてほしい。
その他
・豊島将之七段のつぶやきとTwitterQ&Aまとめ - Togetter
2015年を境に西遊棋のTwitterを担当することはなくなったが、過去のつぶやきが一部まとめられている。びっくりするぞ。
終わりに
書いていて紹介の切り口が残念すぎるな…と自分でも思っている。真面目な将棋ファンには申し訳ないが、興味を持ち始めた人を対象にしているので許してほしい。「好きになった!」「興味を持った!」という人が一人でも増えれば幸いです。名人防衛と叡王奪取を応援しましょう!
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