【メモ(memo)】私の幸せはどんなもの?
「自分の幸せってどういうものか」わかるには、どうしたらいいですか?
大きな質問ですね。
誰もが幸せになりたいと思うのですが、今の日本は、幸せになるための、アレコレモノもあふれていて、いつの間にか、周りの言う幸せに振り回されていることもあります。
改めて、誰にも左右されない、誰にも意見されないとき、私の幸せって何だっけ・・・?となると、今度は、あまり考えたことがないから、はっきりわからなくなっていないでしょうか。
幸せについては、いろいろ意見もあります。
あなたにとって、幸せとは、いったいどんなものですか?
幸せなとき、どんな気持ちで、どんな言葉で表せるでしょう。
また、目に入るものや、聞こえるもの、色形など、考えてみるのも、面白いエクササイズです。
また、別の質問として、青い鳥のように、幸せは自分の外側に求めても見つからないというのはなんとなくわかるのですが、好きなものや、好きな人に囲まれているというのも、同じく外に求めているのでしょうか?という場合。
あなたなら、これをどう思いますか?
自分の外側の要素だって、人生では、無視できません。
あればうれしいから、ボーナスとして考えればいいし、幸せの素にひとつになるはず。
手に入れようと努力するのは、ちっとも悪いことじゃありません。
ただし、その外側のものだけに依存するようになると、ちょっと危険です。
自分が自分に対してどう思うか、どう感じるか、もし、ここが幸せな気分になれないところなら、どれほど外側の要素が整っても、心の中は満たされません。
中が満たされないから、満たせる外側のもので、どんどん満たそうとするけれど、結局は、何も変わらない。
周りはごまかせても、自分にウソはつけないので、あわただしい毎日で、忙しい毎日だからこそ。
「いいことがあったな」
「うれしかったことがあったな」
ふと立ち止まって、いい顔で浸るのもいいじゃないですか。
誰のものでもない自分だけの時間。
それこそ豊かで贅沢な時間。
「どこから空なんだろうと思って」とふいに私は考える。
私の頭の上と空はつながっている。
だけど、それが、どこからはじまるのか。
教科書には、書いていない。
禅問答みたいな回答だけど、
「飛びたいと、思う高さからですかね」
と答えてみる。
空の高さは、みんなにとって違うんだ。
くらべるより、どうなるかを思うより、どうしたいか、を考えればいい。
こんな感じで、最初の未来は、すべての幸せの一番上に、自分自身への愛情を必ず考えながら、自分にとって幸せとは何か、どんなもの・ことがあれば自分が幸せに感じられるのか、それらの考え方を大切にすることから始まります。
周りの声を聞かずに、自分の心に聞いてみる時間を増やしてみてください。
「ありがとう」
この短い言葉に、人のやさしさを知ることがありませんでしたか。
「ごめんなさい」
この短い言葉に、人の弱さを見ることがありませんでしたか。
「よかったね」
この短い言葉に、幸せにあふれることがありませんでしたか。
毎日、一瞬に怒ったり、一瞬に喜んだり、一瞬に泣いたり、一瞬に笑ったり、一所懸命な一瞬の中を生きています。
人生は、「ごめんなさい」と「ありがとう」の物語でもありますよね。
隣の芝生の青さをうらやむよりも、転んでる人に手をかし、落ち込んでいる人を励まし、元気な時は助け、元気でない時は助けてもらう。
自分の定義した幸せを自分で作っていくことにフォーカスできれば、周りで起きることや周りの人も気にならなくなって、楽になるはずです。
強いときの自分より、弱いときの自分のほうが、ほんとの自分なのかもしれません。
嘘をつく自分より、正直な自分のほうが、人を傷つけたりすることもある。
疑ってる自分より、信じきってる自分のほうが、なまけてるみたいだとも思えたり。
答えは、ひとつじゃない。
昨日の私の何%が、今日の私なんだろうって考えてみると、毎日0.5%ずつ人は変わっていくとする。
つまり、99.5%は変わっていかないとして、でも、そうやって0.995×0.995を繰り返すと、100日後には、0.605...になる。
逆にいえば、たったの100日で40%も人は変わってしまう可能性があり、展開がわからないという幸せもあるんじゃないでしょうか。
谷川俊太郎さんは、スイスの画家であるパウル・クレーの絵をモチーフにして、いくつも詩を生み出しています。
そのうちのひとつ、「黄金の魚」という詩を紹介しておきますね。
「黄金の魚
おおきなさかなはおおきなくちで
ちゅうくらいのさかなをたべ
ちゅうくらいのさかなは
ちいさなさかなをたべ
ちいさなさかなは
もっとちいさな
さかなをたべ
いのちはいのちをいけにえとして
ひかりかがやく
しあわせはふしあわせをやしないとして
はなひらく
どんなよろこびのふかいうみにも
ひとつぶのなみだが
とけていないということはない」
きっとつらい事も、うれしい事も、わけあえる。
いつも通りって、本当は、奇跡なことなのかもしれません。
自分の幸せが、どうしてもわからない場合は、
「あの時ああしていれば」
と言う代わりに、
「この次はこうしよう」
と言うことだと思って、幸せじゃないときには、
■どんなものがあるか
■どんな気持ちか
■色や音はどんなものか
逆を、考えてみてもいいでしょう。
これが幸せだと思って追いかけてきたのに、実際に、手に入れたら違っていた、なんてものはなかったですか?
もしかしたら、一瞬の祝祭と、長い長い下り坂で、人生は、つくられているのだとしたら、一生つきあえるものが多いほど、幸せな人生なのかもしれませんね。
そんな経験から、逆を考えてみれば、あなた自身の幸せの形も見えてきます。
【参考記事】
【今日の短歌】
「あぢさゐも樹だと気づけて良かつたよ並木道へと変はるこの路地」
「あまりにも帰りたすぎるどこへ、いつへ、帰りたいのか分からないけど」
「おまへは何になる気なんだと父が言ふ何かにならねばならぬのか、われは」
「ケイコウペンのケイは蛍であることを捕まへて見せてくれし大き手」
「ストーブの効いた部屋から雪を見る 出会ふまへ他人だつたのか僕らは」
「だれにでもやさしくしなくていいんだよ過去への手紙は届けられない」
「ななななと故郷の時は流れけり おどでな きんな ゆべな さつきな」
「なめらかなプリンを先割れスプーンで掬ふやうなる一日なりけり」
「ハッピーに長生きしたい人生というバイキングで元を取りたい」
「胸元にDESTINYと書かれたる服着て夜の車窓に映る」
「幸せだ!バスが涼しい!幸せだ!バスが涼しい!バスが涼しい!」
「寝過ごせば動物園に着くといふ電車を今日も途中で降りる」
「東京の夜景の中で泣いてゐたあれはがんばれる人の光だ」
「東京ゆき夜行バスにていま君がともす小さな灯りを思ふ」
(逢坂みずき『虹を見つける達人』より)
【参考図書】
「幸せな選択、不幸な選択―行動科学で最高の人生をデザインする」ポール・ドーラン(著)中西真雄美(訳)
「Emotional Agility Get Unstuck, Embrace Change and Thrive in Work and Life」Susan David(著)
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