冒頭だけならクラシック史上もっとも有名な曲!?
朱門さんの撮影
強烈な冒頭部分だけが、圧倒的に有名な珍名曲とも言われている?、R・シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」。
ワーグナーとの確執をはじめ、同時代の音楽家たちに、大きな影響を与え続けたニーチェ。
中でも、音楽作品に、その名を残す著作が「ツァラトゥストラはかく語りき」です。
「ツァラトゥストラかく語りき」(河出文庫)フリードリヒ・ニーチェ(著)佐々木中(訳)
ツァラトゥストラとは、古代ペルシャのゾロアスター教の教祖のこと。
4部からなるその内容は、ニーチェの主義主張が、独特の文体で描かれた哲学的叙事詩です。
この作品に触発されたR・シュトラウスは、自らのイメージに基づいた交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」を作曲しました。
そして、この曲を一躍有名にしたのが、スタンリー・キューブリック監督による1968年公開の映画「2001年宇宙の旅」でした。
メインテーマ的に使われた同曲冒頭部分のインパクトは抜群。
この曲を聴いた途端に、苦しいことがあったら「これを無限回繰り返せるだろうか?」と自分に問うてみる。
たいていは「とんでもない!」と思うが。
そこを頑張って、「これが人生だったのか、よしもう一度」と肯定してみる。
そういう態度を、ニーチェは、「運命愛」と呼び、舌を噛みそうな曲名もなんのその。
曲の冒頭“始まり”等を比較すれば、以下の通り、印象に残るカッコイイ曲も多く有る中で、
J.S.バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV.232
J.ウィリアムズ:インディ・ジョーンズ-最後の聖戦
M.ノーマン:映画「007」より:ジェームズ・ボンドのテーマ(N.レイン編曲)
ヴィヴァルディ:「四季」より夏 第3楽章
ヴェルディ:レクイエム 「怒りの日」
ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
グローフェ:組曲「ナイアガラの滝」第1曲[水域の雷]
サラサーテ「チゴイネルワイゼン」
ジョン・ケージ「バッカナール」
スッペ:喜歌劇「軽騎兵」序曲
チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 第1楽章
チャイコフスキー:交響曲第4番 第4楽章
パガニーニ:カプリース第24番
パガニーニ:ラ・カンパネラ
ハチャトウリアン:組曲「ガイーヌ」 剣の舞
ビゼー:歌劇「カルメン」 前奏曲
ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番(管弦楽版)
ロッシーニ:歌劇「絹の梯子」序曲
ワーグナー「ワルキューレの騎行」
ワーグナーの楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」前奏曲
伊福部昭:SF交響ファンタジー第1番
クラシック史上、最も有名かつ、人気の高い名作となったのでした。
R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」冒頭
R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」舞踏会の歌
R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」後の世の人びとについて