【メモ(memo)】自己批判しても何も変わらない
不安の一番大きなものは、人にどう思われるか、嫌われるのではないか、拒絶されるのではないか、というものでした。
他にも、不安の種類は、いくつかあって、本当に尽きないもの。
【参考記事】
ポイント1.不安そのものよりも、不安に不安になるほうがダメージが大きい
ポイント2.不安は私たちに希望を与える
ポイント3.不安は社会とのつながりや創造性を生み出す
ポイント4.不安は不快でなければ機能しない
ポイント5.不安と不安障害は同じではありません。
例えば、失敗することや、後悔することへの不安とか、自分が間違っているかもしれない不安とか。
それから、よくあるのが、変化に対する不安もあります。
人は、変化を必要としているものなのですが、同時に、自然と変化に対する抵抗感も、持ち合わせています。
だから、何かを変えるとなると、どういうわけか、抵抗を感じるときがあります。
今の自分を変えたいけれど、変えないことの居心地の良さや、変わることへの不安から、結局、何もしない選択をしてしまい、何もしないから、当然、何も変わらない、という状況を生みます。
何も変わらなければ、安心ではないけれど、少なくとも、結果はわかっているから、一種の安心感もあるのです。
でも、今はよくても、もし、自分を大切にする気持ちがあるなら、いずれは、必ず、変えないことと、変えることと、どちらが、より居心地が良いか、変わります。
つまり、変わることよりも、変えないことのほうが、居心地が悪くなるときが来るはずです。
そのタイミングが訪れるのは、人それぞれ。
早い人もいれば、ゆっくり時間をかける人もいます。
どちらがいい、というのではなくて、人は、それぞれに学ぶタイミングがあるのと同じに、変わるにも、ちょうど良いタイミングがあるのですね。
いつと、常にはわかりませんが、そのタイミングがきたときに逃さないよう、普段から少しずつ、ココロの準備をしておけばいいでしょう。
大事なのは、不安だとか恐怖だとか、理由は何であれ、何もしない自分に対して怒ったり、自己批判しないことです。
何もしない自分に対して批判しても、それをパワーに変えて、行動することにつながる方はほとんどいません。
大抵は、それでさらに落ち込み、余計何もできなくなる、というパターンを引き起こします。
不安や恐怖があるのは、別に悪いことではなくて、誰もが持っているもの。
不安や恐怖で気分はよくないのに、そこへ自己批判しても意味がないのです。
まずは、不安を持っている自分に気づくことから始めればいい。
そして、不安の正体を探ってみたらいい。
その後、どうするか、の選択になります。
その選択次第で、その後が変わってきます。
何もしないでいたら、何も変わりませんから、やはり何かやってみたいものです。
別に、大げさなことでなくてもいいので、少しずつこなしてみるといでしょう。
いずれにしても、自分の不安の正体を見つめてみると、自分が作り上げたものだったり、自分一人で思い込んでいたことだったりすることに気づくはず。
自分が作ったものなら、まずは、自分で、自己の内に深く降りてゆく作業(内省を通じての自己省察)を通じて、呼びかけていきたいですね。
【今日の短歌】
「一片の雲ちぎれたる風景にまじわることも無きわれの傷」
「はかなさを美へとすりかえるいっしゅんの虚偽を射よ 杳(くら)き眼光もて」
「優しさを撃て 隊列のくずされてゆく一瞬の真蒼な視野」
「ああされど 火中(ほなか)に立ちて問うこともせず問われるままに過ぎゆきつ」
「日常の視界のかなた何ゆらぎつつあらん ひと群の樅そよげるを」
「ああソーニャ、霜おく髪の孤独より失意よりわれを発たしむなかれ」
(三枝浩樹『朝の歌』より)
「透視図法の焦点となるかみしみのかなたにくらく森がにおえり」
「神よいかなる諸力のもとにつかのまの光芒としてあゆむわれらぞ」
「ゆく人も来る人もなしひもすがらこまかなる葉をこぼすからまつ」
「あやめざるこころのなかへひきかえす夏のゆうべの火のほとりより」
「南天の実のかたわらを過ぐるとき杳(とお)き悲傷の火のにおいくる」
「告げなむとして翳る舌 灯のなかにわれらしずかな死をかさねあう」
「雨の午後しずかに昏れてうつうつとむらさきの葡萄ジャムを煮つむる」
(三枝浩樹『銀の驟雨』より)
【参考資料】
【参考図書】
「「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問」(PHPビジネス新書)細谷功(著)
「セルフ・コンパッション[新訳版]」クリスティン・ネフ(著)石村郁夫/樫村正美/岸本早苗(監訳)浅田仁子(訳)
「本よみの虫干し―日本の近代文学再読」(岩波新書)関川夏央(著)
「現代短歌 そのこころみ」(集英社文庫)関川夏央(著)
「現代短歌パスポート1 シュガーしらしら号」榊原紘/伊藤紺/千種創一/柴田葵/堂園昌彦 /谷川電話/吉田恭大/菊竹胡乃美/宇都宮敦/初谷むい(著)
「現代短歌パスポート2 恐竜の不在号」岡野大嗣/大森静佳/寺井奈緒美/我妻俊樹/伊舎堂仁/安田茜/谷川由里子/北山あさひ/小島なお/川野芽生(著)
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