ロジラテ思考_イノベ塾「ヘレンケラーの家庭教師 サリバン先生が起こしたイノベーション」#D04
ヘレン・ケラーは障害を乗り越えて、自ら世界中を回り障害者の福祉に尽力された方です。
1880年、彼女が1歳のとき、病気によって視覚、聴力、識字力を失いながらも、自ら障害者の福祉に貢献された方ですが、それはサリバン先生という家庭教師の尽力があったからこそです。
今日はサリバン先生に焦点をおいて、ヘレンに施した教育イノベーションについてお話します。
1.サリバン先生は何をしたのか?
ここからロジラテ思考でサリバン先生がやったことを分析していきます。
2.何が起こったのか?
1)ヘレン・ケラーは1歳のとき、視力、聴力、言葉を失った
2)サリバン先生がヘレンの基礎的な教育を施した
3)サリバン先生が、ヘレンの掌に指文字でモノの名前を教えたところ
、単語を記号として理解できるようになっていた。
3.何故それが起こったのか?
(仮説)
1)ヘレンは単語を記号として理解できていたが、単語を使って、
行動を誘発する言葉として理解していなかったのではないか?
(課題)
単語を言葉(概念)として理解させる
つまりサリバン先生は、ひとつの単語をたんなる記号ではなく、なにかの行動や欲求を満たすための言葉として理解させようとしたのです。
4.何をした?
井戸水から注がれたコップの水を溢れさせ、ヘレンの手にかかる水の感覚と、掌になぞられた指文字のWaterを関連付ける体験をさせた。
5.ロジラテ思考で情報を整理すると
恐らく、サリバン先生は次のようなことを考えたのではないでしょうか?
何が起こって=視覚、聴覚、識字力がないヘレン
仮説 =ヘレンは、指文字と言葉の関連づけができていない?
課題 =単語を言葉(概念)として理解させる
何をした =井戸水を使って、指文字と言葉(概念)を関連付けた
その結果、ヘレンはこの体験を通して、はじめてWaterという記号から、Waterは「蛇口からでるもの」、「飲むもの」、「生活に必要なもの」という言葉(概念)に変えることができたのです。
この過程をロジラテ思考で分析すると、単に記号を覚えさせる詰め込み教育ではなく、「覚えた記号で何ができるか?を考えさせる教育」がサリバン先生のイノベーションと言えます。
6.サリバン先生のロジラテ思考ノート
サリバン先生が、もしロジラテ思考ノートを使ってヘレンの教育を記録していたらどんなノートになったのか書いてみました。
こうして時系列に記録していくと、イノベーションの種が見えてきます。
是非、皆さんもご自分のビジネスでロジラテ思考で整理してみてはどうでしょうか?