【読書感想】社会人10年目の壁を乗り越える仕事のコツ(4月課題図書)
どうも、地方公務員のばたやんです。
月末の更新は月1冊読了チャレンジ課題図書の感想になります。
🔷4月の課題図書
社会人10年目の壁を乗り越える仕事のコツ
著者:河野英太郎
🔷なぜ本書を課題図書にしたのか
私は現在社会人8年目になるのですが、同世代の方が活躍されている姿に焦ったり、自分のキャリアプランを考えてもやもやしたりと、本書でいうところの「キャリア思春期」に差し掛かっているのかなと感じています。
地方公務員の私自身、やってみたい部署に配属されることはなく、自分の考えるキャリアプランと組織の考えるキャリアプランは大きくずれていることを感じています。
しかしながら、それに対して文句を言っているだけでは何も解決しません、そこで本書になにかヒントとなるようなことがないかと課題図書に設定しました。
🔷本書の感想
今回は、少し趣向を変えた読み方をしてみようと、巻末の「おわりに」から読んでみました。
すると、「おわりに」には本書のポイントが書き記されていました。
「基本が大切」「周りは気にしない」「焦ってはいけない」「前向きに」「ファイティングポーズを」「行動を」「一歩踏み出せ」
このメッセージを考えながら読み進めることでより深く理解できたように感じました。
○本書の構成
本書はキャリア思春期のれぞれの悩みについて5つの壁と分類してそれぞれのアプローチが書かれており、自分に必要な部分だけを読むことでも意味のある本となっています。
1章 スキルの壁
2章 キャリアの壁
3章 職場環境の壁
4章 マネジメント・リーダーの壁
5章 時代の変化の壁
このなかから私が参考になったと思うところを書いていきます。
1章のスキルの壁、5章の時代の変化の壁が特に刺さりましたので、そこからご紹介します。
□「成し遂げたこと」なんて、キャリアに1度あればいい
本書では、たった10年で人に誇れるような仕事をできる人は、ほんの一握り。
20年にひとつですら立派なものだ。なんなら、一生に一つだって十分人に誇れるものなのだ。と言っています。
しかしながら、自身のキャリアを考えている人は少なからず「自分はまだ、何も成し遂げていない」という考えに陥りがちです。
かくいう私がまさにそのような状況だったこともあり、この言葉はとても刺さりました。
著者はこのような考えに陥っている人は、やるべきことが目の前にあるのに、別の「それっぽいこと」に気を取られている、と言っており、これを打破する方法としては”理想は高く掲げつつ、目の前の仕事を着実にやり遂げること”としています。
そもそも10年で1度でも成し遂げたことがあることが稀である、という認識で焦らず着実に目の前の仕事をこなしていきましょう。
□「モヤモヤ期」こそ、活動量を増やす
本書では、キャリアの過程で「将来はどうなるのだろう」「なんだか、充実感がない」「自分なんて…」という感覚に苛まれることを「キャリア思春期」という言葉で表しています。
このモヤモヤ期をただ最低限のことをこなしてやり過ごすのではなく、行動し続けることで、後に振り返った時に結果として有機的につながり自分の力になるものです。
私は”モヤモヤは成長痛”と考えています。その悩みは自分を成長させてくれる必要な痛みであると捉えています。
ですので、悩むことも必要です、しかしながら立ち止まってしまうのは違うと思いますので、本書が言っている通り、「モヤモヤ期」こそ、活動量を増やすべきですね。
□何かを始めるのに遅すぎることはない
著者は入社10年目、30歳前後の人から「もう年なので無理がきかなくなった」という言葉をよく聞くそうです。
本書では、この言葉が発せられてしまうメカニズムを次のように分析しています
生まれてから肉体的にずっと成長し続けた20代までの人生を過ごし、初めて体力的に”下り坂”を経験し、精神面でも”チャレンジできない”と思い込んでしまう。
しかしながら、自分よりも年上の人がチャレンジしている姿を目の当たりにして、それを否定することはしないでしょう。これは、根底では「本当はチャレンジしたい」「実はできるのでは?」と思っている自分が必ずいるはずだ、とも語っています。
著者が講演やセミナーなどの資料の最後のページに載せる言葉が紹介されています。
これは著者がかつてハワイで語学留学していた時、ホームステイ先のホストファーザーがよく言っていた言葉だそうで、私は現状に満足していない、しかし何かを成しえているわけではない「モヤモヤ期」にこそ繰り返し唱えたい言葉だと感じました。
加えて、私はここ数年でチャレンジングな大人たちにたくさん出会うことができ、この言葉を体現している先達がいたことも響いた要因であると感じています。
□気にしない。プロとしてふるまうことに集中する。
日本には「若手」という言葉があり、本書では”「 若手」 という 言葉 には 何 歳 まで、 という 年齢 の 定義 は なく、 ある 集団 の 中 で 相対的 に 若い 人 たち を 指す”としています。
これには私も身に覚えがあります、私は民間企業を短い期間でしたが経験した後公務員として働き始めましたので、大学卒業直後に入庁した同期とは3つ4つ年齢が離れています。しかし、若手だから、まだ〇年目だしね、といった言葉を掛けられたことがあり、内心とても違和感を感じたのを覚えています。
しかし、ビジネスにおいて価値を決めるのはお客様からの評価(地方公務員は市民満足度でしょうか)です。我々がもたらす仕事の価値で評価します。そこに相対的な年齢で判断することはないのです。
私が仕事に対して持っている哲学として、”我々はプロである”というものがあります。
これは、市民の皆さんから見れば我々公務員は市政のプロですので、異動しようが入庁したてであろうがプロとして見られている。ついては、与えられた仕事について知見を深めるのはほぼ義務なのではないかと考えます。
仕事の評価をするのはお客様や市民の方です、組織の中でのポジションや、評価だけを追いかけるものではないのだと考えています。
□時代変化の壁、これから求められるスキルって?
社会人10年目ともなると、社会人になりたての頃よりも時代が変化していて、徐々についていけないという感覚を感じてくるころと思います。
また、変化のスピードがとても速い今の時代において、求められるスキルとは何か?新しいものとの付き合い方はどうしたらいいか?といった不安を感じていらっしゃる方も多いと思います。
本書ではこれらの悩みについても考えるヒントとなるエッセンスがちりばめられておりました。
まさに冒頭でお伝えした「行動を」に関連する助言であると感じました。
時代とは常に変わり続けている、生き物のようなもので、それに対してあれこれ考えるよりも観察し触れて理解することに努めることが大切であると考えます。
本来は、先週投稿するべき内容でしたが、体調不良により1週遅れての投稿となりましたこと、楽しみにされていた読者の皆さんにお詫び申し上げます。
療養の甲斐あって、体調は安定してきております、大変ご心配おかけしました。
本書からはこれから我々社会人10年目前後の迷える中堅に対して激励と進むべき道を指示してくれたように感じました。
同世代で仕事において悩まれている方は本書を読んで行動してみてください。
この記事の内容が誰かの力や気づきになれれば幸いです。
それでは、地方公務員のばたやんでした。