【三つ釦で黑いコーデュロイ、肘当て付き】 詩。
兄から¥300-で買つた
黑いコーデュロイのジャケットを着てゐる
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肘にヘリンボーンの当て
三つ釦だが上のは開けてゐる(つまり一つがけ)
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かなり細身だから
胸筋の発達してゐる兄には
ちと窮屈なんぢやないのかな?
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ところでThe MAYBELS、今年解散30周年だ
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私も含めメンバーに恵まれないので兄は
リユニオンも出來ぬ
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兄には悪いのだが
私はもうギターは弾かぬ / 弾けぬ
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ステージを降りて書き物でもし始めると
付き合つてゐる女性は所謂
二股をかけてくる
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客観的に見てそれは残酷だし
さう云ふ事が可能な「ひと」、
分からんし
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分かりたくもない。
兎に角対抗馬を探してくる早さ*よ..
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もうやめとく。病ひとの関係も。
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明日がないつて、私は
書かぬ - 一つだけ、
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私の預かり知らぬそのお相手は
クルマを持つてゐるさうだ。
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いつもジャケットを着ると(関連性は分からぬが)
思ひ出す。
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百回咄だな。おしまひ。
©都築郷士
筆者近影。くだんのジャケット姿。
〈本年も眠気勝れば発句減る くにを〉オマケ。
* 私もお返しでブスつて云つてやつたがね。