都築郷士　ぶうつく 呟きの如く・６

【それにしても涙は】

涙してなみたいていでなきを知る後援會のうなだれた旗
（©都築郷士）

それにしても涙は
便利な液体である
目にゴミが入れば
さつと洗ひ流すし

悲しけりや　溢れ落ちる
嬉しけりや　....どうなるのかな？
嬉し涙の経験はないが
そりやあとつても｢いゝ｣だらう

むらかみ·はるき、と言ふ人が
ノーベル文學賞とつたら
嬉し涙しとゞの人もゐるか
だが -

あなたはラーゲルクヴィストの
『バラバ』お讀みになつたことあるか

讀めば目を白黒
レ、レ、レのをぢさん
レヴェルが全く違ふわ
ほんの薄い小説本だけど

器、と言ふことを　考へよ

己からみれば
M, H.氏は
そこらの流行作家に過ぎん

小粒過ぎるね、
きつと皆　さう思つてゐるさ
アカデミー會員は。

もうその最盛期は00年代に終はつた、
さうは思はないかい？
『カフカ』の弊害もある -
カフカ、つて云ふと

はるき？
..うんざりだ
春樹氏はその事について
詫びるべきだとすら己は思つてゐる

世界文學に -
どんなもんでしよ。

(巻上公一 + ヒカシューで
バンドも獲れる賞であれば、更に..
そしたら己も　涙だくだくだどー。
何故か〆はオノチン笑)

©都築郷士

南米もユダヤも秋の蛇起こした　郷士