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【夜更けと白い象】 詩。

ポエジーに値札を貼る
貴方の夜なべ仕事
毎夜の始末だで
と貴方は背を丸める
それには理由があるのだが
まず一とせねばならない事に
やはり繰り返し襲ふ
深夜の便意のやうな
詩情の吐露 - つまり詩が生まれるから
詩が(さして新しくもなく)存在する
マッチポンプと呼ばれても
貴方は黙モダし造り続ける -
/ 白い象に跨がつて
王子は女の胎内に入り込む
GuiltyかNot guiltyか
胎蔵から出れば
救済の義務に彼は追はれる
疫病の膿を啜り吐く
その吐いたものに薔薇が咲く
黑に近い紅
花弁にごく微細な毛の生えた..
さうして貴方の夜を
王子、今では聖者は
薔薇で埋め尽くす それが友情?

女の肌へに香油を塗り賜へ
転がす如くまんべんなく香りに包ませよ
聖、とはどんな謂ひなのか
貴方は試してみなけりやならぬ
あゝ、女の肌へに香油を塗り賜へ
さうして直に貴方の筆も香りを
立て始めるだらう。マッチポンプ!な筈が!
それには涸れる結末など見当たらぬ
脈々としたポエジー
ポエジーポエジーポエジー
堪へ性のない詩
今夜も朝まで生ナマ巳オノれ
戦くヲノノク作物、
暑い靴下
サンタは年内に死す、

- 世界を向かうに回し。
- 詩。

〈老いたよな真冬の曙光に掌を透かし「悪戯アクギ」と書きし狂公日記 くにを〉

Fin.

©都築郷士

筆者近影。

〈サラマンデル胸に匿して年終へる くにを〉

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