★【投手】足を上げる

2025年2月11日 22:11

（このnoteでは、”強い高校野球チームを作る”方法を仮想の高校を見立て様々な角度から具体的にシミュレーションしております。野球に関わる全ての方々にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。）
「工藤note高校　野球部」甲子園・日本一までのチーム育成プロセス　を考える｜工藤康博

投球動作の最初の準備となる　踏み出す足を上げて軸足で立つ　動作は、質の高い投球をする上で重要なポイントになります。

踏み出す足を上げる動作は、バランスとパワーを生み出す役割を果たします。
足を上げることで体重が軸足に乗り、体の中心にエネルギーが蓄えられます。このエネルギーは、足を踏み出す際に下半身から上半身へと連動して伝わり、力強いボールを投げる原動力となります。
また、足の上げ方や高さでタイミングをコントロールでき、投球の安定性・球速・打者への緩急を生み出せます。

良いフォーム・効果的なフォームを作り維持するためには、フォームの原理を正しく理解し構築するために日々練習と努力が必要になります。
ただしフォームは選手個々で違い（個性）があっても良いものなので、投球フォームの中で”おさえておくべき原理原則”を頭で理解し（ここは各選手任せでなく、チームとして取り組む）、その上で自分の理想とするフォームに落とし込んで反復練習し改良・完成を目指すようにします。
また自分のフォームは自分で見ることはできないので（映像を撮れば見ることは可能だが）、外から見た意見（チームメイト等）を取り入れる機会もチームとして設けます。

踏み出す足を上げる、軸足一本で立つ

足を上げる動作において重要なポイントは、
　●　立った時のバランス
　●　骨盤の向き
になります。

立った時に軸ができていると、バランス良く足を上げることができます。
重心が前や後ろに傾かず、ずっとその形で立っていられるような場所に軸があることで安定しその後の動作に勢いをつけることができます。

※　投手により軸を真っ直ぐでなくパワーポジションを作った状態で
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　足を上げる形があります。
　　ただし、この場合もその後の動作に勢いをつける狙いは一緒です。

パワーポジション　＝　運動の際に静止した状態から瞬時にあらゆる方向へ動き出すことができ、最大の力を発揮できる姿勢
（例）
●　膝と股関節の曲がる角度が同じくらい
●　膝がつま先の前に出ず、つま先から上に伸ばしたライン上に位置する
●　（正面から見て）つま先と膝の向きが同じ

踏み出す足を上げる

足を上げ軸足一本で立ったとき、前後左右にグラグラせずバランスよく立つよう上げることがポイントになります。

自然な流れで足を上げる

　●　力まず、自然な流れでスムーズに足を上げます。
　　　　　　　　（無駄な力みは、体の流れがスムーズでなくなる）
　●　足は開かず、軸足に引き付けるように上げます。
　　　　　　　　（捕手側に開かない、開いて上げると
　　　　　　　　　　　　　その後のステップでも開きやすくなる）

足を上げる高さ

　●　足は高く上げた方がフォームに力感が出ますが、
　　　　　　　　　　　　バランスを崩さない程度の高さで上げます。
　●　膝は腰の高さ以上に上げると、下半身の力を溜めやすくなります。

軸足で立つ

股関節・膝を使って立つ

　●　股関節で立つ意識を持つと、下半身が安定します。
　　　　　（太もも裏（ハムストリング）やお尻の筋肉で支える感覚）

　●　軸足の膝はピンと伸ばさず軽く曲げておくと、
　　　　　　　　　　　　　　　　次の動作にスムーズに移行できます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（”タメ”を作る感覚）

つま先近くに重心を置き、軸足で重心を感じる

　●　重心は足のつま先　母指球（親指の付け根あたり）に乗せ
　　　　　　　　　　重心が乗っていることを感じ取れるように立ちます。

　　　　感覚としては　　　　”地面から足が生えるイメージ”　
　　　　　　　　　　　　　　”軸足が地面に埋まるイメージ”
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　です。
　●　上半身が前に倒れたり（前傾）、逆に
　　　　　　　　　　　　　反りすぎ（後傾）ないように注意します。
　　　膝を体幹の中心線上に保つ　もしくは
　　　　　　　すねを地面に垂直にする　ことを意識すると、　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　バランスが取りやすいです。
　　　　　　　　（かかと重心だと後ろに反り返り、
　　　　　　　　　　　　　　　踏み出す足が開いてしまう原因になる）