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相手を想うコミュニケーション: 「頭のいい人」のアプローチ #63
今回も安達裕哉氏の著書「頭のいい人が話す前に考えていること」から、
コミュニケーションの神髄を紹介します。
ちゃんと考えて話す
「ちゃんと話す」とは、
「相手の言葉の奥にある思いを想像して話す」こと
自分本位でなく、相手がいて初めて成り立つのがコミュニケーションです。
主体は常に相手であることを意識しましょう。
コミュニケーションのゴールは
相手に「自分のことをちゃんと考えてくれてる!」と思ってもらうことです。
そのための技術は次の4つに集約されます。
・相手が何を求めるのか常に想像しながら生活する(話し手に敬意を払う)
・相手に伝わらないのは話し方が悪いのではなく、考えが浅いからと知る
・相手のレベルに合わせた話し方をする
・相手の問いが抽象的なら、深堀質問や言葉の定義を確認し、理解と考えを深めた後に話す
考えを深めるためには「再定義」と「名前を付ける」が重要です。
再定義
例:スタバは「単にコーヒーを飲む場所でなく」、
「贅沢な気分を味わってもらう場所」として、カフェを再定義した
重要なのは、良質なアウトプットは良質な定義から生まれるということ。
再定義に適した思考のフレームワークに「〇〇ではなく△△だ」の構文があります。
これを参考に固定概念から脱却し、ものごとを再定義しましょう。
構文使用例:「企業の目的は(社内にあるのではなく)社外にあり、顧客を想像することだ」
名前を付ける
・名前は思考の出発点である。
・名前を生み出さないことには、新しい概念について考えることはできない。それ以前に、知覚することすらできない。
有名な話に「肩こり」があります。
日本人は慢性的に肩こりに悩まされます。
一方で、外国には肩こりに相当する言葉がないため、
外国人は肩がこらない、という話です。
これは、言葉が肩こりという概念を創出しているいい例です。
逆に言えば、人はあらゆることをコントロールしたいがため、
万物に名前を与えている、と言えます。
馬鹿に見えるふるまいを避ける
馬鹿に見えるふるまいから、
逆にスマートなふるまいを学ぶことができます。
「馬鹿に見えるふるまい🐴」を7つ紹介します。
そこから「得られる学び👓」も併記します。
①🐴少量の、根拠の薄い情報を信じる
👓物事をできるだけ正確に、客観的に捉える
②🐴バイアスに気づかない
👓バイアスに意識的である
確証バイアス
自分の都合のよい情報ばかり集めて、自分にとって都合の悪い情報は無視すること
後知恵バイアス
結果から判断しているのに、あたかも結果を知る前から予測していたかのようにふるまうこと
③🐴言葉の意味を理解せず、横文字を適当に使っている
👓言葉の定義を明確にし、思考の解像度を上げる
④🐴結論から話さず、言い訳から入る
👓相手の求める結論のみを話す
⑤🐴事実と意見の区別をつけずに話す
👓分別をつけた話し方
⑥🐴自分の理解できたことだけを切り取って聞く
👓相手の言ったことを正しく、正確に聞く
⑦🐴自分の言いたいことを考えながら聞く(自分本位)
👓相手の言いたいことを考えながら聞く(相手本位)
馬鹿なふるまいと言えど、
私自身、無意識にやってしまうものばかりでした。
改善の第一歩は、自分の良くない行いを知ることから始まるということですね。
お気に入りの言葉
最後に、本書で紹介されたお気に入りの言葉を紹介しておわります。
・怒っているときに下す判断はまず間違っている
・知識あるものは理解されるよう努力する責任がある
・相手の話がつまらないと感じるなら、それは自分の好奇心が足りないから
・今は一昔前に比べ、情報とコミュニケーションの量が格段に増え、人の記
憶に残るのが難しくなった時代である
・小さなことでもいいので名前をつける
・身近な人にほど、丁寧なコミュニケーションを心がける
・本当に頭のいい人とは、大切な人を大切にできる人
以上、ばろちまるでした!