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#5 バルサスポーツ心理学: リーダーシップの必須スキル。チームメンバーの感情の管理

はじめに

前々回の記事ではリーダーの役割の1つとして、チームの感情に影響を与えることだと紹介しました。

言葉を変えると、リーダーは感情の調整者としても機能しなければなりません。
リーダー自身の感情はチームメンバーにポジティブな影響を与えることが求められ、そうすることでチームメンバーに及ぶ外部からのネガティブな影響を弱めることが期待できます。

自分の感情を管理し、チームとしてエネルギーレベルを上げる一方で、不必要な浪費を避け、ポジティブかつ大きなエネルギーを長く維持できるように努めることがリーダーの役割の1つです。

前回はその方法論の1つとして目標設定のガイドラインを紹介しました。

目標設定のように、チームをポジティブな方向に持っていく努力も必要ですが、同時にチームのネガティブな部分を減らしていくことも非常に重要です。

今回はそのチームにとってネガティブな感情に焦点を当てていきます。



リーダー、チームにとって非常にリスクのある3つの感情状態


以下、リーダーにとってもチームにとっても非常にリスキーな感情状態3つです。

1. 興奮
2. 不快感
3. 怒り

順に見ていきます。

興奮状態

この状態になるときは主にチームとしての結果がポジティブなときであり、期待以上の成果が出たサインと言っても良いでしょう。

そのため、興奮状態は一見ポジティブな感情状態に思えますが、個人の莫大なエネルギーを消費します。そのため、維持やコントロールが困難な感情状態です。

そして、その興奮状態が終わった後にエネルギーを適切なレベルまで回復させるのが困難であり、特にリーグ戦のように定期的に試合がある場合は注意する必要があります。


興奮状態への対処

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