愛媛旅行記 (後編)〜ぼくらが旅に出る理由〜
旅行二日目。
宿をチェックアウトし、松山へ。
ブランチは鍋焼うどん『ことり』と決めていた。
そう、こちらも映画『がんばっていきまっしょい』に登場した聖地である。
レンタカーを返し、ここへ来る時に乗ったタクシーの情報では松山市民は讃岐うどんを好む人が多いと聞いたが、この柔らかいうどん、なんとも美味しいじゃんすか!!
出汁も関東にはない風味。正直、かなり期待してこの店まで来たが、その期待を上回る美味しさ。大満足です。
食後の散歩がてらに松山城へ。
(人生の)勉強というのは、突き詰めれば予習と復習が大事だと思う。
そしてそれは旅も同様だろう。
この松山城と一日目の今治城。どちらも行く予定はあったが少し予習不足であった。
だが、実際にこの目で見てみると俄然興味が湧いた。
これから二つの城を詳しく調べてみたいと思う。
「歴史を学ぶなら個人旅行に行け」という言説を最近どこかで聞いた。
これは歴史だけではないが、能動的に触れたものは自然と興味が湧くものだ。まずは自分から関わる。そこに学びの土台がある気がする。
話を旅に戻そう。
松山城をあとにして我々は道後温泉へと向かった。
路面電車に乗り込む。
そういえばこの旅、飛行機から始まり色々な乗り物に乗っている。
この二日で陸海空を制覇した。
日本三古湯のひとつ、道後温泉。
こちら本館は残念ながら保存修理工事中だったので、別館の『飛鳥の湯』で温泉に浸かる。
うん、旅と言えばやっぱり温泉よね。
温泉から出ると雨が強くなっていた。
本来なら伊佐爾波神社に行く予定であったが、変更して風呂上がりのビールを飲み松山市街へと戻る。
次のお目当て、有名な唐揚げ屋さんに雨の中向かうも予約で満席だった。
初日のような奇跡は起こらず、トボトボとお店を後にした。
まぁ、満席なのだから仕方がない。
旅も人生も予定通りにいかないし、予定通りじゃないから面白いんだよ。
大切なのはどう軌道修正するか、どうリカバリーするかだと思うし、そんな我々がこの後取った行動は、
『飛行機の時間まで、ひたすらハシゴ酒』であった。
最高だよね。
私にとって旅の根幹はやっぱりコレなのだ!
楽しい時間というのはあっという間に過ぎるもので、飛行機の時間が迫り、こうして愛媛旅行は終了となった。
今、こうして旅を振り返りながら文章を書いて思うことがある。
それは、旅というのはその時も楽しいが、後から振り返っても楽しいということ。
つまり二度も三度も楽しめるコンテンツなんだな。
思い出ってそういうもんだよね。
ありがとう愛媛、また行くよ。
あとがき
次の日の仕事はつらかった。
体力は底をつき、精神力でなんとか乗り切った。
しかし、何でもかんでも年のせいにもしてられない。
もっとタフにならなくては。
体力をつけるという課題ができた。
目標で言えばもう一つできた。
せっかく松山に行ったのだ。
今年の『坊っちゃん文学賞』に応募しようと思う。
調べたら五月一日から応募開始で、九月三十日の締切だった。
時間はある。
そして松山の景色や空気は、この目に焼き付けてきた。
さて、何を書こう。
この最高だった愛媛旅行と同じくらい面白いものを、できれば書きたい。
最後まで読んでくださりありがとうございます。サポートいただいたお気持ちは、今後の創作活動の糧にさせていただきます。