SFトリビュート作品に惹かれて(35-50)
土曜日の昼下がり、そして連休第1日目をいかがお過ごしでしょうか?こちら時折雨がちらつき、昨日までの暑さではなく、湿度の高い1日になりそうです。
こんな不安定な日に夫は早朝からゴルフに行きました(苦笑)
さて私は早川書房のnoteをフォローさせていただいているのですが、以前このnoteを読んで、是非作品を読みたいと図書館に予約をしました。
図書館でも人気が高いようで、やっと順番が回ってきて、「三体」の第二部を読んだばかりですが、SFを楽しむことができました。
いくつもの並行世界を行き来する少女たちの1度きりの青春を描いた表題作のほか、脳科学を題材として伊藤計劃『ハーモニー』にトリビュートを捧げる「美亜羽へ贈る拳銃」、ソ連とアメリカの超高度人工知能がせめぎあう改変歴史ドラマ「シンギュラリティ・ソヴィエト」、未曾有の災害に巻き込まれた新幹線の乗客たちをめぐる書き下ろし「ひかりより速く、ゆるやかに」など、卓抜した筆致と想像力で綴られる全6篇。SFへの限りない憧憬が生んだ奇跡の才能、初の傑作集が満を持して登場。(「BOOK」データベースより)
先日の「三体」は世界規模でのSF作品ですが、この作品は舞台が日本であることが多く、主人公も日本人名で、かなり難しい名前でもその世界に入ることができて助かりました。
作品は
なめらかな世界と、その敵
ゼロ世代の臨界点
美亜羽へ贈る拳銃
ホーリーアイアン・メイデン
シンギュラリティ・ソヴィエト
ひかりより速く、ゆるやかに
やはりデビュー2年で早逝した伊藤計劃の作品をトリビュートした「美亜羽へ贈る拳銃」は、心に響く佳作。
輸送費の高騰によって、都道府県境をまたぐ食料品は全て高騰し、地産地消を強いられた。多くの魚や野菜が生産地以外で食べられなくなった。ライブやイベントは会場に人を集められなくなりVRで代替されるようになった。インターネットで遠方の人と知り合っても、会うことは稀になった。Amazonが国内の配達事業から撤退した。”一期一会”が流行語になった。p288
書き下ろし「ひかりより速く、ゆるやかに」のこの一節はcovid-19の現代を見透かしていたかのようで、もしかしてAmazonが?とも思うし、「一期一会」は確かに今後難しくなるかもしれないと思うと、驚きでもあり、怖さも募りました。
表紙のイラストに反して、とても意味の深い短編集。もう少し、著者の作品を追って読んでみたいと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。バックミュージックはこちらでした。
covid-19の影響でなかなか週末、連休を楽しめないかと思いますが、どうか大切なひとを守るという気持ちを忘れずに、ゆったりお過ごしくださいね。
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いつも読んでいただき、ありがとうございます。これからも励みますね。