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小学6年生と81歳との友情

昔から私の上の世代や教育の場で戦争体験を多く聞いてきて、もちろん戦争は絶対反対だし、日本の戦争体験も風化させてはいけないという考えを否定する気はありません。

けれど来年で戦後80年を過ぎようとしている今、平和が続いた日本で、これまでの戦争体験の語りでは多くの方の胸に届くことは難しいのではないかと思います。

今年も終戦記念日を平和の中で迎えました。そんな中で第69回小学館児童出版文化賞を受賞した椰月美智子さんの「昔はおれと同い年だった田中さんとの友情」を原作としたドラマがNHKで放映されたと知り、昨日NHK+で視聴しました。

原作:椰月美智子 
脚本:櫻井 剛 
音楽:小山絵里奈
出演:中須翔真、岸部一徳、木村多江、森永悠希、原知輝、石坂大志 ほか

小沢拓人(中須翔真)はスケボーが大好きな小学6年生。ある日、いつも遊んでいる公園がスケボー禁止となり、友人2人と近くの神社でスケボーをすることに。そこで、神社の管理人をしている81歳の田中喜市(岸部一徳)と出会う。田中は拓人のスケボーに興味を持ち、試しに乗ろうとしたところ、転んでしまい右手を骨折してしまう。拓人の母親・尚美(木村多江)は、田中の右手のギプスが取れるまで、拓人たち3人で身の回りの世話をするように言う。拓人たちが田中の部屋に通い出すと、聞き上手で優しい田中にひかれ、自然と仲良くなっていった。拓人は学校で起こったこと、身の回りのこと、日常の不満などを素直に話すことができた。ある日、拓人は田中の部屋で自分と同い年くらいの少年が写った写真を見つける。写真について拓人が田中に尋ねると、それは昔の自分の写真だと言い、当時この地域で空襲に見舞われたということを話し始める。田中の戦争体験を聞いた拓人たちは、学校である提案をすることに・・・。

番組サイトあらすじより

簡単に言ってしまうと、戦争体験を通じて小学6年生と81歳との友情を描くハートウォーミングな物語です。

この物語の良さは、小学校6年生の年齢で戦争により天涯孤独になった81歳の男性が、今小学6年生の男の子と知り合って、11歳の年齢での悩みや経験を同じ目線で共有しあい、友情を育んでいくところです。そして友情の先に戦争体験による、怒り、悲しみ、苦しみを知った現在の11歳が自ら戦争体験を知ってもらおうと行動に起こすところにもあります。

ドラマを盛り上げたのは81歳の田中喜市を淡々と演じた岸部一徳さんの演技力、そしてもう一人の主役現在小学校6年の小沢拓人を演じた中須翔真さんの演技でした。

「僕は戦争には反対です」私がドラマで演じた田中喜市の心の叫びの言葉です。改めてその言葉の重さに気付かされました。戦争は過去だけのものではなく今も世界の何処かで続いています。このドラマに登場する三人の少年は未来への希望かもしれません、そして三人の存在は今の大人たちの良心にも思えました。この作品に出会えた事を感謝します。

岸部一徳さん番組コメント

まさにこのコメントがドラマのテーマです。

NHK総合では再放送が8月31日(土)午後4:40~5:53に、NHK+では22日(木)まで視聴できます。お時間が合えば一度ご覧になってください。

本作の原作はこちらで

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

いつも皆さんから多くのスキをありがとうございます。

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