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直木賞候補作を読む

先般1月に発表される芥川賞、直木賞の候補作が発表されました。文芸誌を読まない私は、芥川賞候補作を先に読むことは叶いませんが、直木賞候補は書籍化しているので、読むことが可能です。

すでに読んだ候補作もあるのですが、この作品は未読で幸いに図書館の蔵書としてあったので借りて読むことが出来ました。

土地開発と不動産事業で成り上がった昭和の旧華族、烏丸家。その嫡男として生まれた治道は、多数のビルを建て、東京の景観を変えていく家業に興味が持てず、祖父の誠一郎が所有する宝刀、一族の守り神でもある粟田口久国の「無銘」の美しさに幼いころから魅せられていた。家に伝わる宝を守り、文化に関わる仕事をしたいと志す治道だったが、祖父の死後、事業を推し進める父・道隆により、「無銘」が渋谷を根城にする愚連隊の手に渡ってしまう。治道は刀を取り戻すため、ある無謀な計画を実行に移すのだが……。やがて、オリンピック、高度経済成長と時代が進み、東京の景色が変貌するなか、その裏側で「無銘」にまつわる事件が巻き起こる。刀に隠された一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール。第172回直木賞候補作。

Amazonな内容紹介

序盤に主人公烏丸治道が、父が無法組長に一族の守り神でもある粟田口久国の「無銘」を渡したと知って、物騒な方法で奪い返そうとした物語を読み、このあとが読み切れるだろうかと不安になりました。

その後治道も社会人となり、父親の会社に入社して時代に即した生き方をしていく様子が描かれると、今度はこの作品のテーマが見えなくなりました。

あらすじにある「刀に隠された一族の秘密と愛憎を描く美と血のノワール」とは一人のマラソンランナーや、治道の異母兄と刀との関係でもあり、主人公との苦悩を描いているようでもあり、とふらふらしつつ読み終えました。

私にとって著者の作品は初。出会いは大切です。今回は可もなく不可もなくといったところでした。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
大雪注意報が出て、構えていましたが、今のところ積雪はそれほどでもなくホッとしています。日記を確認してみると、例年ここ数日は積雪を記録しているので、安心はできませんが。
皆さんのお住まいの地区はいかがでしょうか?どうかお気をつけてお過ごしください。

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